講習会のための広州出張

今回の風邪は長引いた。今週火曜日段階では90%回復していたので無事広州に出張(2泊3日)。翌日は講習会であった。
告知段階では、今回の会員様向け講習会では新しいテーマが無いな(税関調査条例の改定程度か)と思っていたが、その後、移転価格文書の変更が行われたので、制度変更ネタがそれなりの分量に。到着日の食事量が少なかったので、講習会当日は珍しく朝食を食べる。
朝飯
朝食を食べた関係で、昼食はこの程度(パンは食べず)。野菜春巻きとビスク。頭が働かなくなると困るため、講演前は、努めて食事量を減らしている。
春巻きビスク
今年度から、移転価格の文書化要求が非常に厳しくなり、作業も増えるし、会計事務所に支払うフィーも引き上げられそうだ。ちなみに、移転価格文書作成要求の強化は、中国単独の動きではなく、OECD/G20のBEPS行動計画に基づく世界的な動きだ。
アップル、グーグルなど、欧米の大企業のタックスヘイブンやオランダ、アイルランドなどを活用した節税スキームが話題になる事が多いが、総合商社で国際税務を担当していた僕のイメージでは、日本の大企業で、この様な露骨な節税スキームを取っているケースは少なかろう。僕が担当者で会った時、タックスヘイブンの活用は、租税回避ではなく(日本のタックスヘイブン税制に基づき、当然、日本でみなし課税されるのを前提として)、あくまでもエグジットスキームの一環として、二重・三重課税を避けるための選択肢であった。
欧米の大企業が露骨な節税スキームをし、その結果、規制が強化され、それに実直なオペレーションをしている企業も巻き込まれる(同じように労力と金銭の負担を余儀なくされる)というのは、どうにも割り切れない気はする。とは言え、世界のトレンドになってしまっており、対応せざるを得ない訳だが。

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