東京タワーを見ながらシャンパンを飲む

上海市政府から招聘状が出たので(8月早々)、9月下旬に香港に行き(隔離され)、その後、10月に上海に移動すべく(再度、隔離)準備中。永久居民証を持っている香港は良いが、上海は、居住許可を申請しなければならず、卒業証明やら、無犯罪証明やら、やらねばいけない事が色々有り、それなりに大変だ。

そんな日々を慌ただしく送っていると、不意に東京タワーが見たくなった。なぜ、東京タワーかというと、一つは、センチメンタリズム。子供の時に何度か行ったし(目的は蝋人形館)、新入社員の時にも登った。更に、丸紅を辞めようかと思い悩んでいた時には、何度も見に行った。特に、その内一回は、コンビニで缶ビールを買って、夜の11時頃に、タクシーで真下まで行って、タワーを見上げながらビールを飲んだ記憶が有る。寒い日で、震えながら。それが懐かしくなったから。
更には、「微熱少年」を先週読んだため。これは、同世代の誰に言っても分かってもらえないのが寂しいのだが、新入社員時代に見た、個人的な思い入れの強い映画。貸しビデオ屋で何度も借りて、残業帰りの寮の部屋で一人見ていたのが懐かしい。あまりの懐かしさに、先週、(映画は手に入らないので)原作の本を買って読んだら、映画を思い出し、東京タワーを見たくなった。残念ながら、最後の大勝負は、原作では、「勝鬨橋を車で飛び越える(まだ、橋が、上に跳ね上がっていた時代)」で、映画で記憶に残っている「東京タワーにバルーンをかける」ではないのだが。

東京タワーを見るために行ったのが、エスクリ―バという隠れ家的な店。分かりにくい場所にあり、看板もまったく出ていない。GPSが無ければ、絶対にたどり着けなかった。何しろ、小さな雑居ビルの7階で、看板類は全く無い。入り口の郵便受けに店名が小さく書いてあるので、やっと分かった。更に、エスカレーターは6階までしかなく、階段で上に登らないとたどり着けない。

人気店の様だが、時節柄客は少ない。外のテラスに4組ほどいたが、店内は自分達だけ。
シャンパン(というか、スパークリングワイン)を二本頼んだが、値段の割には、久々に印象に残る美味しさ。良い店だ。

ともあれ、東京タワーを堪能した。次回、日本に戻るのは来年だろうが、その時にはまた行きたい。その時は、満席であるのを期待するやら、空いててほしいやら、不思議な気持ちだ。

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