上海⇒香港(良く食べた上海滞在であった)

今週一週間は上海滞在であった。
火〜水曜が浙江省回り。
昼+夜+昼と中華料理の宴会で、夜は上海に戻り宴席。
浙江省の料理の特徴か、たまたま選んでくれた料理が良かったのか分からないが、野菜メニューが相対的に多くて、体にやさしそうで良かったけれど、やはり、宴会は疲れる。
2日間、ほぼ中国語だけの生活だったし。

木曜は、大薗さんと上海で会食。
僕の原稿(文章)を最初に掲載してくれたのが上海エクスプローラーなので、大薗さんは、僕の活動の基礎を作ってくれた恩人の一人という事になるのであるが、その割には、顔を合わす機会が少ない。
思えば、大薗さんと知り合ってから既に5年経つが、上海で酒を飲むのは初めてである。
とは言え、同い年の気安さで、気楽に会食。
津軽屋⇒花木蘭と回っていろいろ2人で話をするが、大薗さんは、相変わらずマイペースに見受けられる。
僕も、社内ではマイペースと言われる事があるが、大薗さんに比べると、横綱と序の口だ。
そんな常日頃からの感想がついつい正直に出て、「大薗さんはマイペースなんですよね〜」と攻撃していたら、あとで、「水野さんのブログは時として暗いんですよね〜」と、反撃を受けてしまった。
そんな感じで、夜11時まで飲んでいたら、浙江省周りの(宴会)疲れがきいているようで、悪酔いして気持が悪くなり、僕の口数が少なくなってしまった。
少々残念。
また、体調のよい時に一緒に飲みたいものだ。

金曜日は、3年前から仲良く付き合っている、EH(深センに本社を持つ、総合通関・物流グループ)の総裁が上海出張に来たので、一緒に宴会。
彼はまだ30代であるが、1999年に開業して既に社員600人。
開業7年で中国全土に拠点を持つ組織に育て、日立グループとの合弁会社も作っているのはたいしたもの。
EH側4人、M&C側2人の合計6人で、ギャルソンシノワのスペイン料理⇒キャッシュボックスと回って、0時過ぎまで大騒ぎする。
若くて元気の良い企業なので、楽しく会食が出来た。

今日は11時半浦東発の飛行機で香港に。
来週は1週間香港。


杭州⇒寧波⇒上海(寧波の黒ビールに感激した)

++実際の日は21日です++

朝8時半に杭州のホテルを出発。
西湖の周りをぐるりと車で回ってから、寧波に向かった。
西湖の周りをまわるのに小一時間掛かってしまったので、寧波に到着したのは12時前。
ちょっと時間をかけすぎた。
時間が時間なので、先ずは食事と言う事となり、開発区の方々と老板娘大酒店(4星ホテル)のレストランで落ち合った。
寧波料理は海鮮が美味しいと評判。
初めて食べたが、確かに美味しい。味付けも大変よい。
どちらかと言うと、中華料理が苦手な僕であるが、こんな中華料理なら大歓迎だ。
特に、感激したのが、このレストラン自家製黒ビール(生ビール)。
冷え具合も良く、今まで飲んだどのビールよりも美味しい。
昼の宴会で、これから開発区の説明を聞かないといけないので、普通であれば、なるべく乾杯を避けるように立ち回るのであるが、あまりの美味しさに自発的に何倍も乾杯をしてしまった。
開発区の方々と、EKさんは友人なので、最初から盛り上がり、ともあれ良い雰囲気で会食をする。
1時間程度で食事を終わらせると、寧波経済技術開発区の管理委員会が入っているビルに到着。
開発区の説明を40分程度かけて聞く。



その後、経済技術開発区の視察。
更に、管轄が違うので、ちょっと申し訳なかったのであるが、港と一緒に保税区・輸出加工区を見せてもらう。
今まで寧波を訪問した事がなかったので、イメージがつかめなかったのであるが、広々とした開発区、条件の良い港(貨物取扱量は全国で2位。コンテナ取扱量で全国5位以内)、区内に備えた発電施設等、思った以上に整備されたインフラが印象に残る。
理由もなく、勝手に暗い感じの場所を想像していたのであるが、実際は全く違っていた。
天気が良かった事もあり、広々+明るいイメージの場所である。



現時点では、上海など、他地域との陸路のアクセスがいまひとつなので、孤立した感が否めないが、杭州湾大橋の開通により、上海まで車で2時間半程度の移動が可能となれば、位置付けも自ずと変わってくるであろう。
次回、もう少しじっくり時間を取って見に来よう。
如何せん、今回は時間が短すぎた。
あの黒ビールを飲むだけでも、また来る価値はありそうだ。



3時半に視察を終えると、4時間ちょっとかけて上海に移動。
EKさんは、寧波に残り、翌日の便で直接香港に帰ることとなったので、帰りは僕一人だけ。
ちょっと暇だ。
ともあれ、2日間、殆ど北京語だけで生活して、中華料理だけを食べつづけた出張であった。
そんな事で、2日間、全工程960Kmの車の旅は終り。


上海⇒嘉興⇒杭州(男2人浙江省の旅・杭州編)

++実際の日付は6月20日です++

嘉興の視察+昼食を終えると、1時間半弱かけて杭州経済技術開発区・輸出加工区に。
杭州は21年振りの訪問になる。
21年前の杭州訪問は、前にブログに写真を載せたこともある洞窟ホテル(旅社)に泊まらされて、散々な目にあった辛い思い出が残るものであった。
しかし、そんな悲しい経験も、20年以上の時間が経てばよい思い出だ。
さすがに洞窟ホテルはもうなくなっているだろうが、残骸だけでもないかな、とちょっと期待しながら到着した。



が、杭州に到着すると、21年前の面影は全く無い。
同じ場所とは思えない状況で、これは、洞窟ホテルも跡形もない、というか、整地されて、丘すら残っていない状況であろう。
何しろ、杭州駅から歩いていける場所だったので。
因みに、西湖も久しぶり。湖の周りにバー、レストランが並び、道路が整備されているけれど、これだけぎっしり建物が並ぶと風情がなくなってしまう。
西湖だけは、昔の方が良かったな。



杭州経済技術開発区・輸出加工区等には、約80社の日系企業が進出していると言う。
なかなかたいした規模である。
以前より、杭州の開発区関係者はおっとりしている、という発言をよく聞くが、本当におっとりしている。そこが良さかもしれないが。
それでも、これだけ誘致が進むと言うのは、街の魅力であろうか。
規模の大きな立派な開発区だ。

因みに、土地使用権(工場用地)も250元/平米とちょっと他より高めの設定(嘉興・寧波で180元程度の標準)。



開発区関係者も、人は良さそうで、丁寧に案内してくれたり、洞窟ホテルの場所を知らないか、お母さんに電話を掛けて聞いたりしてくれた。

ともあれ、立派な開発区を見て、会食をして、街の変わり方に驚いて、短い杭州滞在は終わったのであった。

明日は寧波。


上海⇒嘉興⇒杭州(男2人浙江省の旅・嘉興編)

今日・明日で、嘉興、杭州、寧波の開発区を回る事になった。
今まで浙江省の開発区を訪問した事が無いので、上海でビジネスを開始するにあたり、何はともあれ、早く見ておくべきだと考えた訳である。
訪問をするのも、嘉興、寧波は初めて。
杭州は21年ぶりという状況で、基本的にはどこも初めてと変わらない。
一緒に回ってくれるのは、丸紅香港華南会社開発部長のEK Woo氏で、彼とは既に、いろいろ開発区案件を手がけた間柄。
彼は26年前から香港に居住しているのであるが、ご両親が、寧波人+蘇州人という事で、浙江省・江蘇省は得意エリア。
今回のアレンジもあっさりとこなしてくれた。



先ずは朝の8時に待ち合わせ。
車を借りて、嘉興経済技術開発区に。市街地から90Km弱の距離なので、2時間弱で到着した。
ここは誘致の作戦をしっかり練っており、どこに強みがあるかをしっかりプレゼン。
日本語が分かるスタッフ5人の内、4人を動員して対応してくれた。
ここが強調しているのは、上海・蘇州との関係。
つまり、浙江省の他の都市(杭州等)ではなく、上海・蘇州とアクセスの良さを強調していた(蘇州との距離は70Km)。
また、洋山港に上海港の機能が移管されてくれば、嘉興のアクセスの良さが更に注目されるという点。
更には、寧波と嘉興をつなぐ大橋(杭州湾海上大橋)が2008年に開通すれば、(現在は、寧波⇔上海は、杭州経由でぐるりと回らなければいけないが、完成後は杭州はスキップされて、寧波から嘉興に直接到着する事になるので)ここでも嘉興のポジションが向上するという話。
つまり、大橋の完成と、洋山港の正式稼動によって、嘉興は、浙江省の交通の要として位置付けられる事になり、相対的に杭州のポジションが相対的に低下するという説明。



そのまま鵜呑みにする訳にはいかないが、嘉興の立地の良さは確かであるし、特に、今後のインフラ変化を考慮に入れた場合、嘉興が今まで以上に交通の要所として位置付けられるのは確かであろう。

独立した街の規模、生活環境だけを取り上げると、杭州には劣る感があるが、上海・蘇州に近い事を考えれば、カバーできる水準である(嘉興の生活環境自体も単身を前提にすれば決して悪くはない)。
また、開発区のインフラも悪くはない。
総合的に考えれば、今後数年間の発展が期待できる開発区と言えそうである。


香港⇒上海(外高橋保税区訪問と区外分公司の動き)

11時半に浦東空港到着。
外高橋保税区に直行する。
思えば、外高橋保税区訪問は久しぶり(1年以上行っていない)。
保税区全体を案内してもらったが、改めて見ると(他の保税区と比べると)規模の大きい保税区である。
第二交易市場を参観し、更には、向かいのビルの1Fにあるスターバックスでコーヒーを飲む。
保税区内にスターバックスがあるとは、さすが上海だ。

更に、保税区関係者に、区外出張所の分公司化の動きをヒアリングする。
これは、上海で5月15日に公布された「外高橋保税区企業の工商管理における若干の問題に関する通知(上海市外高橋保税区管理委員会経貿処・浦東新区工商局外高橋保税区分局)」の対応状況。
つまり、この通知(浦東で出された通知)をもとに、本当に区外分公司の開設が認められるのか、浦西に分公司を開設する事は可能か、税金の対応はどうなるのか、という点。
保税区関係者の発言は以下の通り。
●当該通知の趣旨は、「保税区企業(国内流通権を持たない企業)が区外で開設するコンサルティング性の分公司とは、非営業性の分公司を指している。よってこの形態だと、税務関連状況は、出張所(弁事処)の場合と変わらない。」
●浦西でも分公司は全く問題なく開設できている。

つまり、国内流通権を取得した保税区企業が、区外で営業性の分公司を開設する場合は別だが、それ以外であれば、出張所⇒非営業性分公司という類似形態への移行であって、実質は全く変わらないという意見。
保税区関係者の見解ゆえ、そのまま信じていいものかどうかと思ったが、幾つかの企業にヒアリングしてみると、その通りに話が進んでいるという事であった。

ただ、他の地域では、この様な通知が出されていないので、対応が統一されていない。
例えば、広州では、非営業性分公司という概念はあるものの、実際にはこの形態での登記は認められないという工商行政管理局の回答。
よって、何らか登記がしたいということであれば、営業性分公司を作らざるを得ず、税務局との協議、調整が必要となる模様。

今後、各地の状況をヒアリングしてみたい。


香港(今日は大忙しだった)

今日は、朝からTV会議2個、請負っている企業研修の講師2時間強、来客2件、打ち合わせ2件をこなして、今日中に仕上げなくてはならないオピニオンを書いた、という慌しい1日だったので、仕事が終わったらともあれ脱力。
外で食事をする気力もなく、スーパーで、ビール1缶と、納豆、サラダ、コロッケを買って帰宅。すぐ寝る予定だったけど、Q&Aの改訂が気になって、結局、0時迄書いて就寝。
Q&Aは、現在、第一章の改定を行っているけれど、いざやり始めてみたら、数日前にブログに書いた状況より、はるかに修正が多くなった。
第一章Q29個の内、修正箇所は27箇所。全文書き換えも半分程度になりそうで、かなり内容が変わりそう。
これを機会に、2002年版の文章を読み直して見るけれど、随分、口語っぽくて恥ずかしい。
残せるところは残しながらも、バサバサ文章を修正している。
ただ、読者の方がどう思うかは不安。
自分では、本も(改訂版を含めれば)10冊出したので、随分、文章が上手くなったし、内容もレベルアップしたと思っているのだけれど、読者の方の中には、初期のものの方が、読みやすいといわれる方もいる。何事も試行錯誤。


寝る前に、来月・再来月の予定をボーっと考える(考えたら寝付きが悪くなった)。
講演会を年に何回やっているのか、数えた事はないのだけれど、結構コンスタントにやっている。
最近は、大部分が日本での講演会になってきたので、回数はそれなりに落ち着いてきたのだけれど、3年位前には、香港・広東省が主体だったので、講演回数がすごく多かった。
一番多い時(確か、2003年の9月)は、1ヶ月に7回やって、最後に熱を出してダウンした事がある。
確かに、その時の講演は、香港⇒東京⇒山形⇒仙台⇒香港⇒台湾⇒香港、という感じだったので(全部連続でやった訳ではないが)移動もたいへんだった。
山形・仙台で、地酒を飲んだり、刺身を食べたりするのは楽しかったが、旅先ではどうしても食べ過ぎ飲みすぎがたたって、体調を壊してしまう。
もう少し、大人にならなければ。

今年の夏は、以下のスケジュールで講演会が入っている。
7月12日は、日中投資促進機構さん主催のビジネスセミナー(東京)。
7月20・21日は、大阪と名古屋で、仏山市の誘致セミナーに招かれ20分ほどの講演。
7月26日は、上海で、M&C開業記念講演会(これは、詳細決まり次第ブログで内容ご紹介します)。
8月24日は、日中東海さん主催(名古屋)。この際にもう一つくらいやるかもしれない。
8月初旬には夏休みで日本に帰るつもりなので、日本行きが多くなる。

今回、仏山市の誘致セミナーに参加するが、この様な誘致セミナー参加は久しぶり。
政府機関に担がれて話をするのは、過去に、香港貿易発展局主催のCEPAお披露目(8回くらいやったかな?)、香港貿易発展局・恵州市の共同誘致セミナー、香港投資局・広州市の共同誘致セミナーに参加したが、それ以来。
誘致セミナーの講演を引き受ける際には、自分が「良い場所だ」と言える場所ではないと難しい。
つまり、自分が何度も足を運んだ事があって、投資環境を理解していて、その上で、人に推薦できると思える場所でないと。
そんな訳で、暫く誘致セミナーは引き受けていないのであるが、今回の仏山市は、僕個人として、投資環境が良い場所だと思っているし、それなりに自信を持って推薦できる場所。
という事で、2年ぶりの誘致セミナー参加。

香港(犯人夏栗)

13日のブログで谷垣君の後任の「犯人夏栗」という話を書いたら、彼は喜ぶことしきり。
曰く、「やっと水野さんのブログに出してもらえましたね!犯人だろうが泥棒だろうがなんでもいいんです。目立てば。亀一に続く著名人にして下さい」と明るく語っている。
赤ワインを僕にぶちまけた事は、既に忘れている模様。
谷垣君といい、その後任といい、どうも似たようなキャラクターを財務は派遣してくるようだ。

ともあれ、犯人夏栗は、明日一人で深センに行くようだ。
「大丈夫かい。一人で?」というと、
「もう一回行ったから大丈夫ですよ!」と明るい答えが返ってきた。

治安の悪い深センで、ああいった感じの人間(のほほんとしている人間)が、一番狙われやすいのであるが・・・
犯人夏栗のニックネームで有名になる前に、被害者夏栗にならなければいいのであるが。


香港(財経部で会食⇒赤ワインを浴びせられる)

今週は一週間香港。
仕事がたいへんはかどる。

出張が無い週は珍しいので、こんな機会を利用して、財経部のスタッフと食事をした。
水本君・夏栗君も参加(夏栗君は谷垣君の後任)。
ワールドカップが映る中華レストランなので、観戦しながら楽しく会食。
久々の会食なので、部下(元部下だな)たちの愚痴・文句がでたりして、それもまた楽しい。
楽しく飲んでいると、酔っ払った(ふりをした?)夏栗君に赤ワインをグラス一杯分浴びせかけられる。
Yシャツがびしょぬれで大変な騒ぎ。
夏栗君は、一応、うろたえるものの、香港着任したての悲しさで、対応策が取れない。

そこで、メッセンジャーボーイのビリー君が、持ち前の飛脚のようなフットワークを活かして、数分でHK$ 10のTシャツを買ってきてくれて一件落着。
このビリー君は、香港籍のインド人。
昔は、香港のTV局に勤めており、アニュアルディナーの司会をやったら抜群に上手かった。
その司会振りにほれ込んだ香港華南会社の前社長が、彼を営業にまわそうとしたが(そのまま出世すれば、マイケルJフォックスの「摩天楼はバラ色に」のようだ)、1〜2日やって「俺はこんなしんどい事はいやなのさ」と言って、メッセンジャーに戻ってしまったという面白い男。
因みに、この一番下の写真で、黒縁めがねを掛けているのがビリー君。
ともあれ、韓国戦を最後まで観戦して終わりとなった。



さて、一夜空けた夏栗君はこんな表情。
全然、反省していないようである。
してやったりという感じか!?


香港(Q&A改定準備に着手)

中国ビジネス・投資Q&Aの改定に着手した。
本を書く時と言うのは、(書こう!という感じで)精神状態が乗ってくるのを待たないといけない。
この気持が何時訪れるかが自分でもわからないので、少々苦労するが、ともあれ、やっとスイッチが入った。
早速、全文に目を通す。
Q&Aは、Qが56個+付属資料が二つ。
見直してみると、以下の通りの状況になるようだ。
● 修正なし Q29個
● 全文修正(タイトルも変更)が必要なもの Q4個
● 全文修正以外の修正を要するもの Q25個

要修正と修正不要が半分半分。
2年でこうなるのだから、中国ビジネス制度の変化は早い。
ただ、かなり気持が乗っているので、8月初旬には修正稿が完成するであろう。
年内3冊書き上げ(その内2冊は来年の出版になるけど)を目指して頑張ろう。

香港(百聞は一見にしかず)

本や資料でいくら読んでも分からないけど、現場に行けばすぐわかる、という事がよくある。中国ビジネスでも、当然そういう事例が多い。

最近体験した一番の実例は、珠海・マカオクロスボーダー工業園区。
これは、事前に貰った資料や、最初に聞いたマカオの貿易投資促進局の説明が悪かったというのも有るのだけれど、税制も外貨管理も違う二箇所の地域に跨る工業区というのは、どういう管理がされているのかさっぱり分からなかった。
これが、現場に行ったら一目瞭然。
真中に川があって、両方の地域は区切られている。
川には橋が掛かっていて、これを渡る時に通関が行われるというのが真相。

こういう事例は幾つも歩けど、かなり昔に「なるほど」と思ったのが、保税区内の事務所。
最近、保税区企業の区外出張所を巡る動きが、改めてあわただしいが、ここで問題になっているのは、以下の点。
? 営業が出来ない出張所(弁事機構)が、営業行為を行なっている。
? 会社の登記地が主たる営業場所である筈なのに、そうなっていない。
では、会社登記地(本社であるべき場所)はどうなっているか、というと、殆どの場合が無人で、机が二つくらいあるだけ、という状況。
ペーパーカンパニーという言葉はよくあるが、物理的なオフィスがあるのでペーパーではないのだが、ちょっとおかしい。何より人がいないのだから。

こういった管理は、外資誘致の為の便宜措置という経緯で出てきた訳なのだが、人が見て、常識におかしいと思う事はおかしい訳で、時間をかければ、普通の管理状況に収束していくのが道理。
今回の、外商投資企業の区外出張所開設を巡る動きの真意がどこにあるかは分からないが、僕個人としては、保税区運営の有り方が意識されている部分があるのではないかと考えている。
長い目でみれば、会社登記地にオフィス(主たる営業場所)がある、という自然な形に誘導されていくのであろう。


中国ビジネスコンサルタント水野真澄のブログ