旧正月の生活

旧正月期間中に、黛外滩という店に行った。初めて行く店で名都城付近。家から歩いて行ける場所なので、小雨が降っていたが傘をさして歩く。名都城に到着したがない。地図アプリで確認すると場所が違うようで、10分ほど更に歩く。

到着したのはここ。北京ダック、菜心の炒め物、ホタテとアスパラの炒め物にワインを頼む。菜心の炒め物は美味かった。菜心と言えば、香港の茶餐庁などで出てくる、固く茹でたもの(オイスターソースかけ)の印象が強く、好きではないが、ここの料理は旨かった。ホタテとアスパラはまあまあ。肝心の北京ダックは、油が良くないのか、行った2人とも少々胸やけ。サービスが良いのは確かだが、500元のワイン(一番安い)を頼んで1,800元の料金は、ちょっと高いなという感じ。

旧正月はこんな生活。旧正月期間中は休みの店が多いが、アプリのおかげで、開いている店はすぐ分かり、デリバリーも頼める。滴滴アプリで、若干、ランクが上の車を呼べば、旧正月期間中でも数分で到着する。便利な世の中になったものだ。横浜の実家や香港の生活より、上海の方がかなり便利なのは確か。ただ、その分生活費は、日本よりも高い。
下の写真は、無敵館の豚骨辛つけ麺。煮卵、叉焼のしっとりした触感は大したものだ。高級感が感じられるが、スープは好みとあわなかった。これは、僕が豚骨嫌いなのでやむを得ない(頼んだ僕が悪い)。

がってん寿司。これで6000円。なかなか侮れない。トロが旨い。

これは紋兵衛のカツどん。特に旨くも不味くもないのだが、安定した味である。上海で仕事を始めて18年(出張を含めればもっと長いが)。何回ここの料理を食べたことだろう。このどうってことはないが安定、という感じが好ましいときがある。

初めての日本料理店に行く(暁月)

旧正月中は、休みの店が多い。人通りも少ないし、これはやむを得ない。そんな時、大衆点評が役に立つ。家の近所で検索すれば、やっているかどうかがすぐ分かる。探し当てたのは、割烹・暁月という店(紅宝石路)。家から自転車で5分程度の場所。
メニューは一種類のお任せだけで、団購で一人650元程度だ。一週間に一度メニューが変わると言っていた。まずは鮑のお吸い物。肝のソースも含めて美味しい。痛風発作直後で肝はダメだと思いつつ、ついつい肝を付けて食べてしまう。

刺身の鮮度が良い。これはちょっと驚いた。旧正月中(1月1日)だが、旨い刺身が食べられた。

これは太刀魚。中国で食べる太刀魚(食べたことがあるのは中華料理だけ)にはあまり良い印象がなかったのだが、小骨の処理もしっかりしてあり、味付けも良い。

牛タンと牛肉。個人的には、牛タンは、薄切りにしたものを炭火で炙って食べるのが好きなので、この厚さはいまいちだが、味はまずまず。牛肉は旨かった。

これは糸瓜だったかな。カラスミが振りかけてあるのが良いアクセント。糸瓜自身は、あまり喜んで食べるものでは(個人的には)ないが、カラスミがある事で触感が良くなり、箸が進む。

河豚のから揚げ。小さいが、これはうまい。唐辛子を加えてよい味に纏めてある。

焼き鳥2種類とタロイモ。こうした、しっかり焼いた焼き鳥は僕の好みだ。焼き鳥は、日本の気取った店(大ぶりな肉。塩・たれが選べない。酒の量を制限するような焼き鳥屋)は嫌いだ。食べログで高評価の焼き鳥店の大部分を忌み嫌っている感がある。こうして、塩で一生懸命焼いた感じの焼き鳥こそが旨い。

これはタラの白子。僕が食べられない食材。中国人板前さんの技術が、本当に向上して、旨い日本料理を作る店が多い。ただ、嫌いな食材を臨機応変に他のものに変えてくれたりとか、そういう機転が利かないのは、あと一歩の進歩の余地がある。

この炊き込みご飯は豪華だ。カウンターの客は、全員同じものを食べている訳なので、みんなで分ける感じ。小ぶりによそってくれるので、2杯食べる。

最後に、雑炊が出てくるのだが、実は、この日一番美味しかったと言っても良いくらい。何の出汁だろう。フカひれを思い出させるような、良い味付けと、絶妙に芯を残したコメの炊き具合。最高であった。

そして最後はジェラート。良い店であった。家の近所でもあるし、また行きたい。