割烹暁月で会食

数日前、丸紅の時代の先輩に、現在の中国の生活はどうかと問われ、「非常に平和。自分が出会う中国人の方々はみんな親切で、日本人であることの不都合は何もない。2012年は怖かったが、それとは明らかに違う」と回答。その先輩(中国経験は非常に豊富)も、「中国歴が長い自分でも、暫く中国に入っておらず、日本の報道だけ見ていると、中国は危険だと思ってしまう。状況が分かってよかった」と言われていた。お互いどの国でも同じようなことは有る訳で、この点は現地にいる人間が、客観的に淡々と情報を出すしかないなと感じる。客観性を欠いた情報は嫌いだし、感情的な発言は誰にも聞いてもらえない。

それはさておき、家の近所にある割烹暁月に行った。ここは中国人の板前さんの店では、目下一番気に入っている。お任せオンリーなのが単品派の僕と合わないが、味も良く雰囲気も良い。トップの板前と二人のお弟子さんが非常に良いチームワークできびきびと動いておりショーを見ている様だ。カウンターの客は、同時に同じものを食べるシステム。


この烏賊とマグロは美味かった。切り方、あぶり方が絶妙。

蟹は(日本から入らないので)北朝鮮から仕入れたとか、蝦蛄は東南アジア(国名忘れ)など、色々調達の工夫を教えてくれた。下の蟹の調理などは、非常に繊細だ。白子は嫌いだが、河豚の白子なので食べてみた。


これはマグロとトリュフの釜めし。旨いが、この段階で満腹で食べられず彩を楽しむ。ただ、銀杏は食べてしまう。料理は一人900元(2万円弱)なので安くはないが、酒の持ち込みは寛容で、花邑純米大吟醸を100元の持込料で飲ませてくれた。日本酒に合うよと、特別カラスミをサービスしてもらい、(過剰満腹になったことを除けば)楽しく和やかに会食を終えたのであった。

中国人の日本料理調理人のレベルもここまで来たかと思わせる店。あと、この板前さんの雰囲気、性格が良く、店を楽しいものにしている。良い店だと思う。