体調回復と人民元自由化

木曜から崩していた体調も、ほぼ回復。
会社のE-mailも復活。
という事で、まずまず体制を整える事ができた。
電子レンジのお粥と野菜ジュース、という食事が続き、うんざりしているので、今日の夜はなにかまともなものを食べよう。

因みに、昨日(土曜日)は、一日中寝たり起きたりを繰り返していたが、夜9時に起きだして、NNAの連載原稿を執筆。
7月19日に、香港における人民元業務の拡大が、中国本土・香港の金融当局で合意されたので、これに付いて書いてみた。
あまり詳しく書くと(明日の記事なので)NNAさんに悪いので、概要を書くと・・・

今回の合意は、以下の通り。
・香港における人民元口座を開設を、香港企業全般に認める
・香港内での人民元の口座間振り替えを認める(企業間、企業と個人共に)
・香港企業に対して、人民元と外貨(非人民元)の換金制限も撤廃する。

これは、香港⇔中国間の決済に少なからぬ影響を与える。
昨年7月から、人民元対外決済試行措置が開始されているが、その後の規制緩和により、人民元対外決済の(中国本土側の)対象地域は、中国本土の主要地域(但し、引き続き、リスト化された企業のみ)、対象決済項目は計上決済項目全般に広がっている。

ただ、今までは、香港内(香港企業間)の人民元決済が認められていなかったので、あくまでも、香港企業と中国本土企業の1社対1社の関係であった。
これが、複数の会社間の人民元取引に発展させる事が出来るようになり、為替リスクのヘッジが容易になり、また、フォーメーションも複雑なものにする事ができる。

昨年7月の対外決済試行措置の段階から、僕は、「重要なのは、香港側での人民元規制の緩和。これが、近い将来実施される」というコメントを、連載記事や講演会でしてきた。
ブログではこちら
今回、これが実施された事になる。

あと一歩進めて、資本取引を認めれば、人民元の準ハードカレンシー化が実現する。
これが、どの時点で行われるかがポイントだ。


昨今の規制緩和の速さを考えると、1~2年以内に実施されるかもしれない。

ここまで踏み込んだ措置(資本項目の緩和)は、一国二制度内の、香港に限定して実施されるのではないかと思う(マカオも同時に対象地域になる可能性はあるが、影響は小さく、実務的には無視して良いであろう)。

人民元のハードカレンシー化が、現実味を帯びてきた気がする。

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