日本経済新聞の月一コラム。
今回は、税関調査の注意点に付いて書いてみました。
広州で納税実名登録をする
全国的に納税手続に関する実名制が実施されている。企業の法定代表人、経理担当、出納担当は身分証を届出なくてはならない事になっており、水野商務諮詢広州の法定代表人である僕も、所管の天河区国税局に行き登録をする事となった。年内に登録しないと、納税申告手続きができなくなるというので。
中国人の場合はネット登録できるのだが、外国人は身分証をシステム上確認できないので、自身の出頭が必要となるとの事。これだけ聞けば「なるほどな」と思うのだが、調べてみると他地域は外国人でもネット登録可能で、実際に税務機関に出向かなくてはいけないのは広東省(除く深圳)だけだ。非居住者が法定代表人をやっている会社は多かろうから(日本本社の社長が法定代表人になっている場合は大変だ)、ここら辺はもう少し改善してほしいものだ。
とは言え、手続は極めてスムーズ。15分程度で完了した。パスポート登録して写真を撮られただけ。
時間が有るので、税務局の建物を散策(?)。24時間納税申告というコーナーが有り、機械で申告・納税ができるようになっているのが興味深い。
ちなみに、前夜ははちべえで食事。もつ鍋にビール。美味い。
虹橋空港でピザを食べながら韓国書店の僕の本の写真を見る
上海での講習会が終了し、翌日、香港に移動。
上海で人員変更が有ったため、講演会対応の必要から水嶋さんが上海出張。香港戻りは同じ便であった。飛行機待ちの間に見せてもらった写真がこれ。僕の本の韓国語版が韓国の書店に並んでいたのを発見したとの事(権利金ももらっているのでこれは正規品)。ハングルはさっぱり読めないので、自分の名前もどこに書いてあるのか分からないが、外国の書店に自分の本が有るというのは嬉しいものだ。
飛行機は2時間のディレイ。キャセイが75元のクーポンをくれたので(二人分で150元)、カフェでピザとラザニアを食べる。朝・昼・夜兼用の食事とは言え、高カロリーのものを食べまくってしまった。ストレスがたまると食べるほうなので・・・
数日過食気味なので反省はするが、おかげでストレスは徐々に薄れてきた。体重を気にせず食べる事も、場合によっては重要だ。
物思い
萬火(上海)での宴席が終わり、早めに帰ればよいのだが、仕事、というか会社の今後の戦略をあれこれ考えたかったので、一人で鳥安に行き、束の間カウンターで物思い。
上海での講演と萬火での会食
12月15日のNNA主催中国ビジネス講座連載700回記念講演会は、定員35名様と少ないので、告知早々満員締め切りとなったとの由。お申し込み頂いた皆様、誠にありがとうございます。今回、定員の都合でご聴講頂けなかった方に関しましては、ちょっと方法考えます。
ここ数日、この講演会のレジュメを作っていたが、外資制度、税関、税務、外貨管理とあらゆる内容を織り込んだため、レジュメが100ページほどになってしまった。それをどう2時間で話せばよいかと本気で悩んだが、良い方法を考え付いた。それに基づき編集中。
話変わって、先日、上海・虹橋賓館でクライアント企業様向け定例講習会を開催。いつも使用していたTKPの会議室が閉鎖となったため、慌てて他の会場を探したが、場所・収容人数・価格とバランスが取れた場所がなかなか見つからない。今回は、比較的価格がリーゾナブルだった虹橋賓館を試したものの、収容人数が足りない。どの会場も、収容人数は机3人掛けを基準としているが、その通りに座ると窮屈なので、僕の講演は、2人掛けを原則としている。ただ、今回は、70人会場に本当に70名様に座って頂いたため、非常に窮屈の申し訳ない状況。次回までに広い会場を探しますので、ご容赦ください。
講演が終わると、会社で1時間クライアント様と面談。その後、3人で虹梅路の萬火に。ここは美味しいし、価格もリーゾナブルで大変使い勝手が良い店だ。
香港の街もクリスマス模様に
2016年もあと1ヶ月で終わり。早いものだ。がむしゃらにいつも走っているので、時が過ぎるのが早い。来年の事業計画を一人で考えながら香港を散歩。あれこれ思い悩む事も多いが、ずっとこの夜景を眺めながら頑張ってきた(横浜や上海の夜景もしかりだが)。来年はコンサルティング開始15周年。初心に返って頑張ろう。
香港の自宅に引き込もる週末
11月18日(金)に上海から香港に移動。精神的に疲れ切る。メンタルの波は有るもので、酒を飲みたいのをこらえて「中国ビジネス投資Q&A」の改定作業に没頭。精神的な疲れの内容によるのだが、経営のストレス=組織維持のために稼がねばならぬプレッシャーであるため、仕事に没頭した方が気がまぎれる場合が多い。先週末はまさにそう。
中国ビジネス投資Q&Aは、2002年4月に出版した僕のデビュー作で、それから4回改定したが(2003、2004、2006、2009年)、今回は、中国の法制度・投資環境の変化の激しさを痛感する。今回は想定15万字(2009年版の1.5倍)、上場、パートナーシップ、インターネット、ゲーム、名義借り出資、越境Eコマースなどの新しい素材を織り込んでのほぼ全文書き直し。自分の15年の集大成という作品になるだろうなと思いながら、朝から晩まで没頭。
食事は自炊。土曜日の昼には鉄板ナポリタンを作ってみた。名古屋飯に特別なこだわりはないが、山本屋の味噌煮込みと鉄板ナポリタンは別。ナポリタンは鉄板で麺がパリッとするのが良い。
日曜日の夜は気分転換で、日本で買った「或る夜の出来事」を見る(クローデットコルベール・クラークゲーブル)。小学6年の時に、この映画と巴里祭(アナベラ)を見てすっかり気に入ってしまい、古い時代の映画の本・資料を買いあさったり、後に、岩波ホールに一人で観に行ったりした。今から思えばませた子供だった。
香港のキャセイラウンジにて
11月14日(月)の夕方6時発便で香港から上海に移動。時間的に移動するだけなので、キャセイラウンジでシャンパンを2杯飲む。
香港のキャセイラウンジは、羽田・成田のJALのラウンジに比べると大変豪華。良いシャンパンが無造作に置いてあるのが嬉しい。とは言え、その分、(マイレージもたまりやすい高めの航空券を買って)必死で飛行機になっている訳なので、それなら金を出して飲んだ方が結局安いのではないか、と疑問に思う事も多い。それ以前に、こんな事を考えずに済むように、早くばりばりと稼いでみたいものだが・・・
経営者の宿命として、稼ぐ事を義務付けられる。努力して達成しても、ほっとするのは束の間で、また努力を続けていかなくてはならない。そんな生活に、数か月に一度疲れてしまうのだが、この日はやはりそう。ともあれ、シャンパンを飲みながら自分のモチベーションが上がるよう、意識の改善に努める。
日本から香港に
11月10日(先週)の事。横浜の実家を出て、お昼より虎の門で面談。面談主催者の方(前職の先輩)が、食事時間が無い事を気の毒がって、弁当を持たせてくれる。面談終了後、東京駅にたどり着くが、成田エクスプレスが運転見合わせ中。やむなく重い荷物を抱えて上野まで移動しスカイライナーに。1.5時間かかって、やっと昼食にありつけた。日本での全業務も無事終了したし、ともかく幸せだ。取れたてホップを飲みながら成田に移動。
夜の10時に香港到着。ブルースリーのディスプレイが懐かしさを憶える。持ち場に返ってきたぞという気分であった。
中国ビジネス講座連載も今週で700回
本日掲載のNNA中国ビジネス講座は700回であった。2012年1月より開始し約15年。1回も落とさず毎週執筆してきたので思い出深い。
2008年9月1日の起業直後に、NNAには中国ビジネス講座300回記念セミナーを香港で開いてもらった。丸紅時代(300回)より、独立してからの方が、長く書いている(400回)というのは、自分自身ちょっと意外な気もするが、独立後はともかく必死で、あれこれ考える暇が無かったからであろうか。
僕が連載を始めるよりはるか前から曽我弁護士が執筆していた法律講座の回数を抜かす事を目標にしてきたが、気づいたら、知らないうちに回数を超えていた。次は、1,000回が節目となろうか。
という事で、NNA購読者の方限定の様ですが、12月中旬に上海で、以下の様な記念講演会を開催します(NNA主催)。追ってNNAより告知があると思いますが、ご興味のある方はNNAまでお問い合わせください。
1.現在の外資企業管理制度
①備案制への変更(商務主管部門許可不要)が、設立・組織変更(合併・増減資・
経営範囲追加等)・移転・撤退に与える影響。
②会社法・その他外資関連法規が資本金管理に与える影響(投資性公司・リース・
物流・その他業種)
③名義借り出資運営の注意点(ゲーム、インターネット企業等)
④特定目的会社設立可否と自由貿易試験区と香港の投資環境比較
⑤15年間(WTO加盟直後)の外資企業管理制度の推移
1)輸出奨励から国内市場重視への転換
2)販売会社、貨運代理会社、投資性公司等の受け入れ状況
3)インターネット活用の可能性(販売会社、Eコマース、その他)
4)駐在員事務所規制
2.外貨管理
①現在の貿易決済の原則と特殊形態取引(オフショア、保税区域、ユーザンス等)
②非貿易項目決済と利益送金(業務委託料、ロイヤルティ等)の原則
③資金調達とグループ内資金効率運用
④15年間の外貨管理の変化
1)貿易決済制度の推移(ユーザンス・前受け・前払い規制の推移等)
2)利益送金・立替決済の可否と規制緩和の経緯
3)資金調達、委託貸付、プーリング、国外口座開設などの環境変化
3.税務
①税務調査の対応とポイント
②PE認定の類型と対応
②15年間の税務の変化
1)外資企業に対する企業所得税優遇税制撤廃と助成金
2)個人所得税法の改定と非居住者に対する課税
3)対外送金時の課税と非居住者課税強化の経緯
4・税関
①税関調査のポイントと注意点
②税関調査条例・税関税関行政処罰実施条例による罰則と税関ランクに与える影響
1)保税区域関連政策の推移
2)加工貿易をめぐる環境(来料規制、国内販売許可、転廠、今後の加工貿易受け入れ方針)