香港にて(雑感・その2)

香港・北京道1号の胡同にてビジネスランチ。
会食続きで過食になりがち。前日の昼、夜、この日の昼と宴席が続いていたので胃が重く、メインの料理を食べられず。

今回の状況が、地域統括会社の設立地としての香港のステイタスに影響を与えると書いたのだけれど、やはり、香港の政府機関、警察に対する信頼が揺らいだのが大きい。これは、少なからずショックであった。
勿論、1967年の反英暴動の時も、警察は全く同じことをしており(催涙弾を使っての制圧実績を英国に讃えられている)、組織の中に、こうすべきという思想が組み込まれているのであろう。ただ、安保闘争の時の日本警察の対応も同様で、それを考えれば、警察とはそのような組織だ。つまり、体制を維持する前提において、市民を保護する組織であり、対立すれば、市民は制圧の対象となるということを、改めて認識させられた感がある。
とはいえ、警察無しで、世の中が回っていかないのもまた事実。そうなれば、犯罪者が跋扈する場所になる。この現実に、折り合いが付けられるかどうかが、今後の香港の行く末を決めるということであろうか。

現在の香港と雑感

明日、と書いておきながら、アップに数日かかってしまいました。ちょっとバタバタしていた関係で・・・

香港の事態終息に2年はかかると思う理由は、現時点で、まず終息する強い要因がないため。また、要求も変化してきている。つまり、抗議者の主張も、そもそもの条例廃止から、徐々に、貧富差、生活不安などの要素が入ってきており、交渉に移行できる状況ではない。
では、どの様な状況で終息するかというと、現在の情勢により失業率の増加、経済のマイナス成長となり、困窮が進み、抗議派が少数派となった場合という観測で、それには2年かかるであろうという意見であった。
ただ、香港に戻ると、少々印象が変わった。
香港の情勢は、警察の実弾使用、抗議者の火炎瓶使用や破壊行為と、悪化しているのは確かだが、一方、局地以外は、1カ月前より平穏を取り戻している。市民の様子もそうだ。これは、抗議派とそれ以外が、徐々に分かれてきているようにも思えるし、実際、(まだ、街の人は以前よりも少ないが)飲食店などは、一時よりも回復がみられているとの声もある。
これは、現場にいないと分からない感触だ。

これが良い話か悪い話かというのは、難しい問題だ。
経済の悪化は軽減される期待がある一方、抗議の長期化が予想されるし、それは、何年という観測もつかなくなる。これが、5年、10年と続いた場合、実消費が、ある程度持ちこたえれば、外資サービス業は、それなりに香港に留まる、若しくは、新規進出も期待できるが、ホールディングカンパニー(地域統括拠点)は、シンガポール、その他の地域に移るであろう。地域統括会社設置に望まれる条件は、キャピタルゲイン非課税と自由な投資制度。そして、政情の安定で、それを満たす地域であれば、代替が可能である。
中国が、大湾区構想(グレーターベイエリア)構想を打ち出し、インフラ整備、通関利便化を進めると同時に、高級外国人材・香港マカオ永久居民に、15%の個人所得税率適用を認める方針を打ち出した(粤財税[2019]2号)。これは、香港と同じ税率だ。
これを考えあわせれば、広東省に、第2香港を設置するという報道も、信ぴょう性を増してくる。勿論、香港情勢が安定すれば、経済合理性から見て、ここまではしないであろうが、今後数十年後を見据えた、スペアタイヤとして準備をする可能性はあり得る。
そうなった場合の香港の衰退を考えると怖い。

イデオロギーの問題はあろうが、経済合理性から見れば、香港の中で、香港人自身が、香港の経済価値(金融、物流センターとしての機能と信用)を損ねている状況だ。
前にも書いたが、1985年に香港を初めて訪問し、香港ドリームの空気を体感し、ここで仕事がしたいと考えたから今がある。それだけに、非常につらい気持ち、というより、割り切れない気持ちがある。

3週間ぶりの香港到着

10月13日(日)に、ほぼ3週間ぶりに香港帰任した。
国慶節期間中は、何時も日本で仕事をするので、この期間に長期香港を離れるのは、毎年のことだ。


この状況で、観光客が激減しているので、空港は空いている。
ただ、2003年のSARSの頃よりは、まだましだ。
あの時は、頻繁に飛んでいる香港・台湾便も極端に便数が減らされて、時刻表がガタガタになっていた。キャセイの香港台湾便は、ともかく便数が多いので、時間も確かめずに、適当に空港に行って、一番早い便に乗せてもらう感じで行動していたので、一度、ひどい目にあった。
「これだけ便利で自由になったいまの中華圏で、こんな風に移動が阻害される事があるんだ」と驚いた記憶がある。病気、地震、洪水、戦争。いろんな事で、移動が制限されるのを、一つ一つ学んできた。

ただ、報道を読む限りでは、香港の滞在は、まさに恐怖と感じるが、実際に暮らしてみると、それほどでもない。状況が悪化しているのは確かだし、デモ発生に応じて、地下鉄・バスなどの運行が制限されるので、生活面では不便だが、局地以外は通常であるためであろう。
SARSは病原菌で、どう忍び寄ってくるか分からず、そして、死に至る可能性があるため、恐怖の度合いが違った。外出しなければリスクは減るが、それでも、通気、排水から忍び寄ってくるので、安全とは言い切れない。
今回の混乱は、僕としては、2年程度は続くと思っているし、状況の悪化を続けた上での終息だろうと推測している。ただ、ちょっと違う可能性も感じられてきたが、これは、また明日。

上海・真木乃で会食

12日(土)は、オフィスで増値税書籍(改訂版)のゲラのチェック。この出版は、12月になりそうだ。
今年は5冊本を出そうと思っていたが、結局3冊に終わりそうで、もう2冊(個人所得税と企業所得税)は、来年に持ち越し。少々残念だが、致し方ない。
作業を終えると、何時もの真木乃に。

この松茸は雲南省産。以前、丸紅昆明事務所が、丸紅香港傘下だった関係で、出張機会も多く雲南省産の松茸はよく食べたが、本当にピンキリ。値段の差は如実に出る。香りのまったくないものから、日本産に迫るくらいのものまである。これは良い松茸だった。数日前に日本で食べた、米国産、カナダ産よりも、かなり良かった。お吸い物が美味しかったので、焼いてもらったのが当たり。

刺身とお吸い物の写真は撮り忘れ。全体的に美味しい。

〆は、寿司、炊き込みご飯などから選べるが、僕は何時も温かい蕎麦にしてもらっている。これが、落ち着く美味さだ。

今回は、380元のお任せに、松茸焼きを加えたもの(刺身を含む3品の写真を撮り忘れてます。この日は刺身がかなり充実していた)。昨今、美味しいけれども、びっくりするような高価格な日本料理屋が増える中で、この値段で、このクオリティを出し続ける姿勢は素晴らしい。

振り替え出勤日の上海勤務

10月12日(土)は、国慶節の振り替え出勤日なので、オフィスに行く。今回の上海滞在は2泊と短いので、この日だけの出勤だ。
出勤前にコーヒーを買おうとスタバによると、なかなか可愛いクマのケーキが有り買いたくなる。
僕は、酒を飲む日は甘いものは食べないので(体重制限目的。甘いもの自体は好き)、自分では食べないが、こういうケーキを見ると、衝動的に買いたくなる。
ということで、このケーキ1個と、エクレア的なものを12個買ってオフィスに行き、部下にプレゼントすると、予想以上に喜んでくれたので嬉しい。

昼食は田家のうどん。
特別ではないが、安定の美味しさ。

上海到着・バーで食事

朝便で羽田から上海浦東に移動。
機内食を食べ、ハリウッド版ゴジラを見ながらゆったりと移動するが、飛行時間が短く見終わらず。ただ、面白かった。見ながら思ったのは、数年前に見たシンゴジラに比べると、非常に分かりやすい面白さ。シンゴジラは、日本人以外には、ちょっと微妙(面白さが分かりにくい)だろうな、ということだ。

上海の部屋を引き払ったので、今回からホテル住まい。
到着日は、オフィス真向いの東方維坊ビルにあるレストランバーに行く。
食事をしたのは初めてだが、思った以上に本格的で美味しい。軽く済ませるつもりが、ついついオムライスを完食してしまう。
氷も、バーテンさんが、手で削ったものを使っているので、透明度や重みが違う。


あと、あまりに当たり前な話だが、酒が本物であるのが有難い。すっかり住み易く、快適な場所になった中国だが、(一流ホテルのバーや、しっかりしたショットバーは大丈夫だが)あまりこだわりの無いバー(スナック的な店)、カラオケなどでは、偽酒比率が高いのは、酒好きな僕としては、大きな困りごとだ。不味いだけではなく、身体にも悪い。店が故意にやっている場合もあるが、多いのは、卸がそういう酒を売っており、店の人も区別がついてないケースだ。これは、早く改めてほしい。
ともあれ、この日は、本物のマッカラン12年と山崎12年を美味しくいただく。

上海移動前に(束の間の休息)

1週間ほど更新が止まっていました。
その内に、上海、香港と移動して、香港で通常勤務中ですが、その間の出来事です。

日本出張最後の営業日は、予備日として開けてあったのだが、仕事が入らなかったので、16時には実家に帰って、父親と酒を飲み始める。今回の日本では、結構忙しく働いたので、充実感があり酒が美味い。やはり、仕事が充実してこその酒だ。
つまみは、駅前のデパートで購入した焼き鳥とチーズ。

そして、翌日は、朝便で上海に。
よく考えれば、国慶節は日本で仕事し、10月12日(土)の振り替え出勤日は上海で仕事。13日(日)は移動日。日本が祝日の14日(月)は香港で仕事。仕事のある方に移動して、休みそびれた感があるが、仕事をする気力があるときは、メンタルも良い。疲れはするが、良い疲れだ。

という事で、さて、移動。

大阪から福岡へ

大阪滞在を終えて、福岡へ移動。
来年の旧正月の折を目途に、明倫法律事務所と福岡で共同セミナーを開こうかと検討しており、その打ち合わせ。
ここのところ講演が続いたり社会情勢の要因もあったりで、ストレスが溜まっているのか、若干、過食に走っている傾向を感じる。そろそろ管理しないといけない。

大阪駅で買った、バラエティ弁当(本当にバラエティに富んでいた)を食べながら考える。
一緒にカツサンドも買ったが、さすがに、これは翌日の昼食とする事にする。

福岡にて、街中を歩き回って、屋台を物色。福岡は、初訪問が2004年と、僕との歴史は浅いが、最近妙に落ち着く街でもある。

名古屋に移動、そして大阪

4都市(東京、香港、上海、広州)でのビジネス講習会と香港貿易発展局主催セミナーも無事終えたので、ほっと一息ついて日本国内出張。先ずは名古屋に。移動中、すし飯が無性に食べたくなり、東京駅構内で細巻き(&焼き鳥)を買って移動。
すし飯が食べたいと思うのは、さすがに疲れているのか。


名古屋は会食だけで楽な日程。翌朝の新幹線で大阪に向かう。名古屋めしで好きなのは天むす、山本屋の味噌煮込み、鉄板ナポリタンの3つ。駅弁はやはり天むすを購入。

大阪では、大阪商工会議所主催の企業相談会を4件。そして、2月の講演会に関する打ち合わせ。という事で、5件の面談を4時間で、密度濃くこなして、おでんを食べに行く。

大人気のおでん屋で1時間待ち。やはり、コンビニおでんとは違って、大変美味しい。食べながら、大阪文化について拝聴する。

食べ終えると、ホテルまで50分歩いて帰る。あまり長い時間大阪を歩くことは無かったが、この時間に、のんびり歩いて帰ると、違う街の顔が見えてきて面白い。金曜日であったので、どこのレストランでも、ビジネスマンが楽し気に飲んでいたのが印象的だった。
昨今、世の中が、バベルの塔の様になってきて気が滅入る。誰もかれも、自分の主張ばかりして、相手の話を聞かないので、会話が成立しない。戦う事と、物事の解決(ランディング)は、同時に考えて進めなければいけない。
単なる戦いであれば、何事も生み出さず、あるのは破滅だけだ。
偶然見た、街中の人たちの楽しそうな顔は、束の間、昨今のイラつきを忘れさせてくれたが、現実から逃げ出すことはできないのは辛いものだ。

銀座バトラーからだんない

NNAの三井さんと会食。
当社のビジネス講習会を共同企画して頂いたり、その他の仕事関連でのつながりなど、諸般お世話になっている。個人的には、2001年からの付き合いなので、もう18年。先週の香港貿易発展局主催セミナー(日本香港協会共催)でも感じたのだけれど、長い付き合いの方が多くなってきた。そういう方々と仕事ができるのは、嬉しい事だ。
人間関係、信頼は積み重ね。一度でも不義理をすれば、そこで関係は途絶える。10年、20年と仕事の関係が続くという事は、信用を損なう行動をしなかった証で、それが、お互いにとって勲章になると思う。

先ずは、行きつけのバー・バトラー。まあ、行きつけなのは、香港本店の方だが、銀座も徐々に、ここで軽く飲んでから会食という流れ場定着してきた。僕が好きな、巨峰とシャンパンのカクテルを頂く。


次は、「だんない」という三井さんが見つけてくれた店で、初めて行くが、ここが大当たり。この価格でこの味!(特に、刺身)という感動は久しぶり。酒も好みが多く、これは再訪必至だと、三井さんと満足しあう。
かなり有意義な話もでき、今後の仕事のヒントになった。