上海自由貿易試験区は、旧外高橋保税区、外高橋保税物流園区、洋山保税港区、浦東空港総合保税区という4つの保税区域が統合されて昇格したもの。
よって、飛び地になった特別区域となっている(更に、試験区全体が現在のところ保税区域で構成されている。この点は、保税区域と非保税区域で構成されている深圳前海湾とは異なる)。
では、自由貿易試験区内の税関管理はどうなっているかというと、原則として転換前の管理が踏襲されている。
つまり、旧保税区区画は保税区の管理、旧保税物流園区区画は保税物流園区の管理という事。
(他の保税区域ではなく)保税区に中国国内貨物を搬入すると、輸出通関は行われるが、その段階では増値税輸出還付が受けられないという状況(実際に輸出した段階で輸出還付可能)は、現在でも同様。この様なオペレーションをする場合は、今でも、まず保税物流園区区画に搬入してから旧保税区区画で倉庫保管という対応をする必要がある。
因みに、現在の旧保税物流園区区画の写真を撮影してきたのでご参照願いたい。
基本的には昔と同じで、掲げられている表示(ゲートの表示)が、「外高橋保税物流園区」から「自由貿易試験区」に転換している。但し、下の方に「保税物流園区」の看板がかかっており、そこからも昔の機能を残している事が伺える。