順徳・広州

華南シフト(コンシェルジュ)の締め切りを1月5日にして欲しいと、数日前に言われてうろたえる。旧正月の関係で締め切りが早まるようだ。

全く No Ideaだったのでどうしようか考えた結果、「順徳工業園」を取り上げる事にした。

半年ほど前に、あるTV局より、「珠江デルタで、日系自動車関連企業の進出により、町の状況が急激に変化した所があったら、水野さんが出演する事を前提に、取材協力して欲しい」という依頼を受けた。

この提案を受けて、先ず思い浮かんだのは順徳であったが、残念ながら、順徳政府との関係が希薄で対応に困難が予想され、結果としてドロップしてしまった。昨年まで、目立った日系企業の進出が無かったにも拘わらず、今年1年間で9件の日系自動車関連企業の進出が決まった順徳は、正にTV局の希望通りである。

また似たような依頼があるかもしれないので、遅ればせながら、順徳との関係作りをする事にした。勿論、2002年に順徳が市から区に格下げになり、仏山市に吸収された為、当方と誘致契約を結んでいる仏山市側で対応する事も可能であるが、地元とも親しいに越した事はない。

訪問した順徳工業園はまだ新しく、殆どの工場は建設中。

但し、第一期の開発区域は全て成約済との事で、誘致は大変順調な模様。ちょっと、田舎っぽいのは、初めて訪問した数年前と変わらないが、誘致担当者数名が流暢な日本語を話すので感心する。だんだん、誘致の技術もこなれて来たようだ。

誘致の対応の改善、立地条件(広州から車で1時間。南沙からも近い)が、誘致好調の秘訣であろう。

何分出来たてで、開発区としての状況は判断しかねるが、数年後を見てみたい場所である。


珠海⇒マカオ⇒香港

朝からマカオで、ビジネスインキュベーションセンターの打ち合わせなので、珠海からボーダーを越えて待ち合わせ場所に向かう。

珠海・マカオのボーダーは、外国人用カウンターが2つしかなく(しかも、中国人と兼用)、いつもながら長蛇の列である。

列に並び、半分まで来たところで、間違った列に並んでいる事に気付く。然しながら、あまりに列が長いので、並びなおすのもつらい。運を天に任せて、そのまま並ぶが、親切な担当者で、そのまま処理してくれた。

パスポートを出すと、担当者が「う〜ん」と唸りこんでいる。どうしたか聞くと、昨日の入国スタンプが薄くて、何月に入ったか分からないようだ。フェリーチケットを見せて一件落着したが、(出入国時のデータをコンピューター処理しているものの)データを呼び出せない事が分かり少々意外であった。

次にマカオのボーダー。香港のPermanent IDを持っていると、パスポート無しで出入国できると人から聞いたので、さっそく試してみる。本当に、IDだけで入国できた。

先ずはタクシーに乗って、待ち合わせ場所(フェリー乗り場)に行く。大陸の旅行者で溢れている。

昼食は、インキュベーションセンターの出資者数名と一緒に、中国大手銀行のマカオ支店副支店長と会食。以前、同行の日本支店の主席をしていた事もある様で、流暢な日本語に驚く。

昼食後は、7時頃まで同センターの運営方針に関する打ち合わせ。

このセンターは、「マカオの貿易投資促進局公認の案件」という事で、同局が内装付きの施設(貿易投資促進局保有の施設)を非常に良い条件で提供してくれる事になった。

来年旧正月明けには事業を開始する。

最近、マカオの景気が良く、香港企業を主体とした外国企業の進出が多い。今は、日本企業のマカオに対する関心は高いとはいえないが、数年後には、日本企業のマカオ進出も加速するであろう。同センターのニーズも出てくる筈である。

来年早々という事で、貿易投資促進局の局長と対談のアポが取れた。3月号の華南シフト(コンシェルジュ)で対談+同センターの紹介をしようと思う。

尚、写真はインキュベーションセンターの施設。


香港⇒珠海

久々に出張。思えば、香港のPermanent IDを取って始めての出張である。

これだけ、出張の間が空くのも珍しい。

夕刻香港を出て、フェリーに1時間乗って珠海に行く。

珠海には1年以上行っていないが、のんびりした良い町である。

珠海に到着すると、知人と会食。

彼は、僕より5歳ほど年上であるが、過去に色々とお世話になった。

2年前、とある県のミッションが珠海を訪問した際に、副市長主催の宴席をアレンジしたが、その際に取り纏めをしてくれたのも彼である。

最近、ビジネス上の関係がなくなってしまったが、良い友人である事には変わらない。

久々の再会を祝し、楽しく飲んだ。


香港(打ち合わせが多く右往左往)

朝8時半から朝会。これを中座すると、クライアント企業の方が2組訪問され、面談を行う。
最初の方々は、「香港居住者の方が、内地の現地法人の董事・総経理を兼務している場合の個人所得税の納税義務」について、更に、「人民元販売に於ける債権保全」についてのご質問。約1時間で問題は解決。

沖縄料理の店で、楽しく食事をした。週末酒を抜いたので、オリオンビールが美味しい。
香港の税制(VAT導入の可能性)・マカオの状況等の堅い話になりかけたが、基本的には和やかな会食であった。

香港(予算作業と忘年会)

朝から経理の仕事に追われる。

来期予算の前提となる、管理費負担金・社内家賃を連絡したところ、いつもの事ながら、文句の嵐が押し寄せられる。

管理費負担金と言うのは、営業部に対して管理部門経費(総務・経理・財務・審査等の経費)を配布するものであるが、原則として割り勘なので、全員が満足する事は基本的には有り得ない。

多ければ当然不満が来るし、少なければ少ないで、「もっと減ってよいはずだ」という苦情が来る。正に、多勢に無勢の戦いになる訳で、予算の時期には立派な嫌われ者である。毎年これで、多大な(無意味な)労力を消費するので勘弁して欲しい。グループ全体の社内制度改革が望まれるところであるが、やはり、根本的な解決には、管理部門の独立採算化しか有り得ないと個人的には考えている。来期より、経理部を抜けて、完全な営業(コンサルティング部)となった僕ではあるが、管理費等のどろどろした部分は、香港会社経理部からフィーを貰って代行する事になった。結局、形は変わったものの、管理費配賦の交渉の前線に立たざるを得ないのは従来通りである。しかし、今度は、「配賦する側」、兼「される側」なので、心情的に複雑である。

一日何度も、「高いなぁ」という気持と、「安いじゃないですか」という(他の営業部に対しての)発言が交錯して、多重人格になりそうになる。

ともあれ、予算策定の戦いは、あと数週間続きそうだ。

業務終了後、人事・労務コンサルティング会社の代表と忘年会を開いた。

この会社とは、僕自身は3年来の付き合いであるが、特に、会員制の開始(2002年7月)に当たっては、契約書の作成を始め、色々なアドヴァイスを頂いており、正に、この道の先輩、という感じである。

又、当部の桑畑君は、この会社の紹介を受けて採用しているが、今日は、桑畑君が無事営業ノルマを達成し、契約更新が決まったので、そのお祝いを兼ねての宴席となった。

堅い話は抜きにして、鍋をつつき、ふぐのひれ酒を飲みながら、今年一年、無事に乗り切ったことをお祝いした。

注)因みに、写真左手前が桑畑君。一人だけカメラを意識しており不自然。

香港(残務整理に専念)

コンサルティングの仕事を始めてから、質問に追われ、情報の収集に追われ、連載原稿の提出に追われる毎日である。

ここ数週間は、予決算業務も忙しくなってきたし、接待も続いた為、答えきれていない質問が溜まってしまった。今日は、対応に専念し、必死になって回答を書き続けた。

今は、回答者が数名おり、(最終的には全て僕がチェックするものの)分業できるからまだ良いが、この仕事を開始した3年前は、僕一人しか回答者がいないので、一日中PCを叩き続け、腱鞘炎になりかけた事がある。

この時から比べると、随分状況は改善されたが、恒常的に質問が待ち受けている、というのはプレッシャーになる。なにやら、籠の中で滑車を回しつづけている鼠の様な気分になるが、気分が萎えそうになるのを気合でカバーし、夕方にはすべての球を投げ返した。

一旦でも、手持ちの球がなくなったのは、数週間振りである。この一瞬は心地よい。

「あと半日でいいから質問が来ないでくれ〜」という気分になる。

後は、目を通していない規定、資料に目を通す事にした。

必要なものを選別して、プリントアウトすると、高さ10cm 程になった。さすがに、会社でこれを読むのは嫌になり、家に持ち帰って読むことにする。昼が即席めんだけだったので、午後6時にはお腹がすく。

近所のスーパーで天丼をテイクアウトしてかえる。

海老天を2本付け足したので、見た目はなかなか豪華である。

今日は酒を飲まずに仕事をこなす日とする。


香港(通常業務)

今日は予算作成業務に追われる。コンサルティング部の来期予算・事業計画を四苦八苦しながら立てるが、この手の業務は胃に悪い。予決算に追われる生活から逃げ出したいものだ。

一応、こんな感じで僕も悩んでいるのであるが、周りの人からはあまり理解されていないようである。ブログもその一因。

ブログが始まってから、色々な人に、「飯ばっかり食べてますね(酒ばっかり飲んでますね)」とか、「忙しいんだか暇なんだか分からない生活ですね」と言われる。

書きやすいので、食事の話ばかり書いていたのがいけなかったようだ。しかしながら、いくら忘年会シーズンで特別とはいえ、日記を読み返してみると、酒を飲む頻度があまりに多い事が一目瞭然で、大変反省。


香港(通常業務)

朝一番にE-mailを開くと、本社の営業経理部長からE-mailが入っている。

香港の会社組織を統合したいので、香港の大手会計士事務所にオピニオンを頼んだが、オピニオンの範囲が香港の課税関係だけであり、日本・中国税務の観点(国際課税の観点)が含まれていないので、これを含めた意見が欲しいという依頼。

添付のオピニオンを開いてみたが、英語でかなりの分量があるので、即座に閉じて後回しにする。

暫く予決算業務をこなしていると、午後3時に営業経理部長から電話。

「意見どう?」とのことで、大変せっかちである。

慌てて、オピニオンを読んで、国際課税の観点を加えた意見書を作る。

今回の選択肢は3つ有るが、面白いもので、国際課税の観点を加えると、香港だけ見た場合とは正反対の結果が出た。

TDC・恵州セミナーから帰ってから、その事後対応に追われていたが、やっと一息つく。

参加頂いた方が多いので、ご質問・お問い合わせも多かった。

今日は接待がないので、早めに帰宅。


香港(Blogスタート)

午後から上海エクスプロラのブログがスタート。

トップページを見たら、いきなり自分の写真が出ていてうろたえる。

さすがにこれは恥ずかしい。

同じ画面を見た部下の桑畑君が、「水野さん、楽しそうですねぇ」とPCから目も上げず、皮肉っぽくつぶやく。大変感じが悪い。

その後、帰国した昔の同僚から、「上海エクスプロラ見たら、水野さんの顔が出ていたので」という電話があったり、12月7日に一緒に飲んだ人から、「そんなに風邪でしんどかったとは知らず、連れまわして申し訳ない」という謝りのE-mailが入ったりして、恐縮する事しきり。

何はともあれ、上海エクスプロラというのは、思ったよりも、見ている人が多いようで、今更ながら驚いた。

夜は、さる都銀の方に接待される。

5人で、かなりの日本酒を飲むが、さすがに銀行の方は乱れない。

銀行の方というのは、どんなに酔っても目が笑っていない人が多いが、これも鍛錬の賜物か?


香港

朝6時起き。

今日は、朝8時〜11時に九龍側で少年サッカーの試合立会い。一旦、家に帰り、午後1時半〜3時まで別の学年の試合立会いである。

一ヶ月前に、サッカーコートを取ったとき、先に並んだ他チームの人が、朝8時からのコートを取っていたので、「朝早くから練習とはご苦労様だなぁ」と考えていたら、何の事無い、交流試合で自分まで借り出されることになってしまった訳である。

7時に家を出て、タクシーでグランドまで。

試合が終わり、一時間寝ると、すぐに出直しアバディーンのグランドへ。今日は随分タクシー代がかかる。

僕は、特にサッカー経験があるわけではなく、ちょっとした成り行きでコーチを任されている。その為、コーチというよりは、子供と一緒に楽しんでいる感じだが、子供達が楽しそうにサッカーをしているのを見ていると何ともほほえましく、ストレス解消になる。

よく、皆なから「水野さんは子供より楽しそうですね」と言われるが・・・

家に帰ったのは午後4時。

もう一度昼寝をして、夜は会社の近くで会食。

店から見える、クリスマスのイルミネーションが綺麗であった。

クリスマスイルミネーションを見れば、香港の景気が分かるとよく言われるが、今年のイルミネーションはなかなか立派。

景気回復のほどが伺われる。


中国ビジネスコンサルタント水野真澄のブログ