ロックダウン13日目(支援物資で酒のつまみを作る)

3区分政策が開始され、自分の居住区域は、14日間感染者が0だったので、予防区(一番管理が緩い区分)に振り分けられた。だが、まだ、外に出られないと住民が文句を言っている。まあ、外に出られないというのは、数日の問題であろう。管理体制が決まるまでには、少し時間がかかるものだ。
勿論、外に出るといっても、範囲は極端に限られているし、店も殆どやっておらず、あまり嬉しくないかもしれない。また、こちらでは、感染することのリスクが高いので、暫くおとなしく家にいる方が安全であろうと、自分を納得させている。
復旧にはもう少し時間がかかるな。ただ、1~2か月先行して感染者が増えた深圳は、もう正常に戻っている。上海ももうしばらくの我慢であろう。

まだ支援物資は残っているので、ジャガイモと人参のソース炒めを作る。これは、割烹Makinoの大将が、ウィチャットで簡単にできる酒のつまみと紹介していたので、早速試してみたもの。なかなか面白い。ソース(とんかつソース)を使うという発想が無かったが、意外なほどに合う。

然しながら、自分の作る料理には若干うんざりしてきた。早く、プロが作る料理を食べたい。

ロックダウン(光が見えてきた)

動画は短いものですが、雰囲気だけ感じて頂ければと思います。上海市ロックダウン。光が見えてきた感がありますので暫し耐えて頑張ります。引き続き、ご支援、宜しくお願い致します。
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2022年4月11日に、3区域管理対象地域の発表が有った。
閉鎖制御区(封控区)7,624か所、管理制御区(管控区)2,460か所、予防区(防范区)7,565か所。
動画は、住居が予防区(一番管理が緩い)になったため、住民が喜んでいるもの。ちなみに、各区域の定義と管理内容は以下の通り。

① 閉鎖制御区
過去7日以内に感染陽性が報告された居住区(マンションなど)。
7日間の閉鎖管理(家から出られない=隔離)+7日間の在宅健康観察の対象。
② 管理制御区
過去7日間に陽性感染が報告されていない居住区。
7日間の健康観察(マンションから外出禁止)の対象。
③ 予防区
過去14日間に陽性感染者が報告されていない居住区。
所在地の街道(狭い括りの町内と思って下さい)内で限られた移動が可能。

以上の通り、予防区になってもかなり行動は制限されるし、そもそも、外に出ても行く場所がない。
ただ、昨日の発表で希望が見えてきた(予防区だけではなく、その他の区域の住民も)。
3区分管理は、3月時点で既に発表されていたが、3月28日から開始された当初のロックダウン(浦東は3月28日~4月1日・浦西4月1日~4月5日)が終わっても、そのまま封鎖期間が延びていたため、今後の見通し(出口)が分からず、ストレスになっていた。たかだか14日(浦東)・11日(浦西)のストレスというよりは、出口が見えるかどうかの部分。まあ、僕の場合は2月23日からのストレスもあるが。
それが、計画通り、段階的に解放を進めていくという、上海市政府の方向性が見えただけでも今後に希望が持て、心が少し軽くなった。
5月には元に戻るのでは、と個人的には期待しており、これを希望に、しばし耐えていきたいと思う。

ロックダウン日記

浦西地域は4月1日から封鎖開始なので、今日で11日目。出口が明確に決められていないのが少々つらいものの、まあ、粛々と日々を過ごしています。今年は、中国ビジネス投資Q&A出版20周年記念。という事で、20周年記念改訂版を出そうと企画し、青島隔離中に書き始めたが、既に執筆・校正完了してしまった。恐るべき隔離効果。作家の缶詰に勝るな。

グループチャットやら、マンション階下の荷物置き場に、こんな感じで「困っている日本人がいるので助けよう」という活動が有ったりする。張り紙は、隣の日本人は食糧備蓄が尽きかけ、言葉もでず困っている。この食料を少し分けてあげてくれと呼びかけるもので、他のマンションでも結構同じ動きがあるようだ。やはり、外国人は困っているだろうから、助けてあげようという声は色々と聞く。また、Facebookの友人が、マンションの守衛から、「同じマンションで困っている日本人がいるから(言葉出来ないので会話できない)、お前が日本領事館に助けるよう連絡してくれないか」と言われて連絡したら、領事館からの通知が次からちょっと変わったと書いていた。こんな感じで、地元の人に助けられている日本人が多い事は(自分もそうだが)、今の日本の報道は取り上げないだろうから、現地の実態として書いておく。人間、感謝の気持ちを忘れないようにしたいね。

そんな感じでいると、二回目の支援物資が有った。昼食取る時に、「チューブニンニクと生姜がもうすぐ無くなるな」と悲しんでいたところに、牛肉、米、ニンニク、生姜と、ピンポイントでニーズを付いた支給品だ。物資の不安が減り、まだしばらく頑張れる気がしてきた(笑)。

そんな感じで10日目の食事。支給物資をそれなりに有効活用している。ニンジンが多すぎるのがちょっと悩みどころだが。

そして、捨てようと思っていたものが、色々とこの状況になって活躍している。この青汁は、1年間放ってあったが、ロックダウン中の貴重な栄養源だ。捨てないで取っておくというのが、こんな感じで役に立つとは思わなかった。

食事をしながら思う事

ロックダウンは長引きそうな気配だが、ともあれ、今日も無事に食事ができることに感謝。
思うに、自分が過去に経験した苦労というのは、商社マン的には平均値。エンジニアリング会社の尺度でいえば、平均よりずいぶん下だと思う。アフリカ、中近東の駐在経験もない訳だし。
今日、仕事をしながら、妙に、昔、ドーハ(カタール)出張時に、数日間一緒したエンジニアの方々の姿を思い出していた。
日本人が昔から海外に出て、誇りを持って、日本の物を売り、資源を確保し、経済力を高めて今がある。昭和以前から、そうした普通の会社員達が、リスクを負って闘ってきた。そんな人たちの意地、誇り、矜持が日本を支えている訳だ。
仕事が終わって、男だけの食事(丸紅主管者社宅での食事)で、無邪気に笑い、飲んでいる人々の姿が、妙に思い出される。それからすると、自分の苦労は苦労ではないな。有難い。ちょっと初心に戻れた気がする。

政府支給品のキャベツが有るので、焼きそばに入れてみた。野菜に飢えていたのか、キャベツが旨いと初めて思った。

引き続き、支給品のジャガイモと玉ねぎ。

ロックダウン7日目

ロックダウン7日目。今日もPCR検査が有った。自宅にキットが配布され、自己検査の上、アプリ報告するもの。既に5回目。3月17日に上海に戻ってから10回目の検査だ。
食糧備蓄は有るが、何時まで継続するかが見えないので、最悪を想定した消費が必要になる。その中で、居住マンションのウィチャットグループ(PCR検査や隔離の管理をするために、同じビル内の人が一つのチャットグループを作るもの)の人が、「外国人(西洋人・日本人)で物資が不足して困っている人はいないですか?」と呼びかけ、自分の備蓄を譲ってくれたりしている。親切な人がたくさんいるなと感心。
ただ、自分は備蓄で何とかなるので、暫く自助努力。

そうなると、色々考えなくてはならない。今までは、麺を茹でるのも、日本から輸入したミネラルウォーターを使用していたが、水道水に切り替えた。昔と違って、臭みがないので、特に問題が無く驚く。中国人の友人たちも、「ミネラルウォーターがもうすぐ無くなる」と悲しそうにアップしているが、煮沸すれば大丈夫だ。考えれば、僕が学生の時は、ミネラルウォーターを飲む日本人は殆どおらず、みんな水道水を飲んでいたな。
そして、麺を茹でるのに水道水を使うことになると、ミネラルウォーターが必要なスープ麺はぜいたく品だ。いきおいパスタが多くなる。ソーセージも小さいのを一本程度しか使えないのでちと悲しい。
1980年代にリビアのベンガジの工事事務所に駐在していた丸紅の先輩が、「朝から貴重な卵を食ったとかで、大の男が大喧嘩するんだよ」と、駐在の苦労話をしていたが、何となく気持ちが分かってきた。自分も、ロックダウン開始時に20個卵の備蓄が有ったので、1日1個と決めている。それでも、特につらいと思わないのは如何な事か。ともあれ、初心に戻る意味では、良い経験である。

RCEPセミナー・法務セミナー

セミナーを2件ご紹介します。1件は、4月21日(木)に開催する「判例から見る出資者・董事・高級管理職の責任とリスク」で、弊社クライアント様は無料でご招待します。
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外資企業の出資者、董事・高級管理職は、どの様なリスクを負う可能性があるのか。どの点に注意すればリスクをミニマイズできるか。この様な点に絞って解説します。第1部は、当社顧問弁護士の汪宏杰氏から。第2部は、僕が解説します。顧問弁護士がピックアップした判例は、僕自身が見ても、なかなか興味深い内容だったので(2部で僕が噛み砕いて説明しますので)、ご興味のある方は是非。

もう一つは、5月12日(木)に開催するRCEP関連セミナーで、中国国際貿易促進委員会・広州市委員会と当社(水野諮詢集団有限公司)の共同開催です。国際貿易促進委員会は、税関とともに、原産地証明の発行機関で、証明書発行の担当責任者に具体的なポイントを語ってもらいます。
また、無料セミナーですが、弊社クライアント様は、国際貿易促進委員会の担当責任者に対して、事前質問が可能です。
RCEPが2022年1月1日に発効しましたが、原産地証明の発行、香港積替え、その他の事項に関して、実務上まだ不透明な部分があります。この点を解消すべく企画した講演会ですので、是非。
詳細とお申し込みはこちらまで

ロックダウン5・6日目

暫く前まで、隔離何日目、というタイトルでブログ更新していたが、いつの間にかロックダウン何日目に切り替わっている(笑)。してやられた感があるが、粛々と生活している。食材備蓄は有るので、心穏やかに過ごすだけ。自室で黙々と、自炊、仕事、筋トレをする日々だ。あと、PCR検査は今日を含めて4回実施。しかし、今年は既に、何回検査したことだろう。
思えば、2月23日から始まった青島3週間隔離の終了1週間前程度から、鰻屋でのんびり酒を飲みたいと思っていた。これが、依然として叶っていない。早くゆったりと日本酒を飲みたい。骨せんべい、白焼きと一緒に。

ただ、ロックダウン自体はさほどつらくはない。人間、一度経験した辛さまでは耐えられるようで、1989年の福州トレーニー生活が圧倒的につらかったのが大きい。あの時は、物資にも人間関係にも日本語会話にも、全てに飢えていた。国際電話を掛けるにしても、1時間3.5万円だったので、掛けるのが躊躇われたし。
そして、上海・香港(2020年、双方2週間)、青島(3週間)の隔離は別の意味で苦しかった。という訳で、相対的に楽なので、のんびりできているのだろうか。何が幸いになるか分からない。

ともあれ、物資は有効に使わないといけない。水もある程度節約する必要があるので、ラーメンも、水と粉末スープは半分にしているが、結構うまくできた。ラードを作ったときの背油も有効活用できたし。
工夫を重ねる日々だな。

ロックダウン4日目に残り物で料理を作る

ロックダウン4日目。午前中にPCR検査に行く。マンションの中庭で検査が有ったので、久々に外に出られると喜んで出かける。
何度も隔離を経験して分かるのは、部屋から廊下に出られるかどうか。その一歩には、天と地ほどの違いがある。そして、マンションの敷地内でも、建物の外に出られるかどうかは大きな違いだ。天気も良く、太陽を浴びながら、必要以上にのんびり歩いて、検査を済ませる。

検査を済ませると昼食。1.5年前に購入した香港風ラーメンに海老餃子を入れて食べる。一食分ずっと食べないまま残っており、何度も捨てようと思ったのだが、捨てきれずに取ってあったのが役立った。
そして、夜は葉ニンニクを使って中華風焼きそばを作る。これも間違って購入して、捨てるつもりだった葉ニンニクと、スープを使ってしまっており、捨てるつもりだった麺を有効活用。平常時なら捨てているものが、こんな感じで有効活用できた。限られた食材は大切にしなくてはならない。


そして、ストレス解消になるかと思い、暇つぶしをかねてラードを作る。数日前の政府支給品の豚肉の脂身が多い。これでラードを作れないかと考え、インターネットを検索。見よう見まねで作ってみた。説明に書いてあった通り、油がバチバチ跳ねるので難儀したが、まずまずの出来だ。そして、残った油かすは、即席麺や炒飯に入れると良いようだ。
ロックダウンのおかげで、いろんな経験が出来ている。面白いものだ。

ロックダウンの状況(無料動画2)

中国ビジネス動画の特別編。ロックダウンの第2回の無料動画です。渦中の水野がロックダウンに付いて語ります。
こちらからご視聴ください。

ブログでも解説していますが、なんだかんだで、個人的には楽しく(?もないかな)ロックダウン生活を送っています。また、同時期に隔離されている友人達とのウィチャットなどでの交流を踏まえ、ロックダウンの状況・向かうところはどうなっているか。渦中の人々は、どう受け止めているかを解説しています。

中国ビジネスコンサルタント水野真澄のブログ