若手時代(年長者からの応援とプレッシャー)

研修生時代に嫌だったのは、社内外で軽く見られる事だ。
語学研修生の頃は、給料&学費をもらって、働きもせずに勉強しているだけなので、それはそれで致し方無い面もあるのだが、2年目の実務研修期間は全く勉強せず、駐在員と同様の事をやっているが、「なんだ、研修生か」と軽く見られる。
社内の人間(本社、上海等別の海外店の駐在員)電話がかかってくるたびに、いわれもなく怒鳴られたり、文句を言われたりするので、電話がかかってくるのが憂鬱だった。
当時の中国駐在はストレスが多いので、いらいらしている駐在員が多く、若年者に対しては、取りあえず怒鳴ろうと決めているタイプが少なからずいたものだ。

ただ、若くて必死だったので、「これも修行」とある程度割り切れた。
そして、半年を経過した頃から、僕を応援してくれる人が、徐々に出てきた。
仕事を頼む時も、「水野に担当させてくれ」と名指しで指名される様になってくる。
当時は、1年間の財務経験と、1年間の語学研修経験(この期間は全く仕事をしない)しかないので、実務能力はかなり劣っていたはずだ。
その状況で僕を評価してくれたというのは、「やる気をかってくれた」という以外にありえないが、それを支えに頑張れたものである。
この様に、やる気とひたむきさだけでも評価されるのが、ある意味若さの特権で、僕が、「世の中は年齢に対して平等」というのは、こういう理由である。

今は、年長者側になってしまったが、その時の記憶と感謝があるので、やる気のある若者に対して、前向きに対応しようと考えるのである。