市場としての中国、為替相場

東洋経済の「餃子王将、なぜ本場中国で失敗したのか」という記事を読み興味をひかれた。
基本的には戦略の間違い、と結論付けられているが、確かに、その面はあるかもしれない。
日本人の感覚で言えば、海外で始まった日式料理屋(日本風料理屋)が、日本に乗り込むようなものなので、土地の人から「ちょっと違う」とまずは受け取られる。
カリフォルニアロールも、僕自身今は食べるが、初めて見た時は「これは変だ」と思い、食べる気になるまで何年もかかった。
日本風中華料理であれば、先ずは、日本人の多い上海で店を出し、ターゲットを日本人に絞りつつ、徐々に浸透させていくような手法の方が自然ともいえ、その意味では、「なるほど」という内容の記事であった。
まあ、上海・広東省で働く僕としては、近所に王将が有ったら、ありがたく活用させてもらっていたと思うが・・・

話は変わるが、最近、中国の物価の高さが身に染みる。
先日、九州、四国に行った折、5万円引き出せばかなり使いでがあったが、上海でちょっと良いものを食べて飲めば、一晩であっさり消えてしまう。使いでが全くない。
昨今の為替のせいもあるし、所得格差もあるので言い切る事はできないが、中国は安いというのは、(少なくとも大都市でよい暮らしをしようとすると)完全に過去の話になった。
日本旅行をした中国人が、「日本は安い」と口々に言う。時代は変わったものだ。

これにより、中国でもビジネスモデルも大きく変わる。
世界の工場から世界の市場というのは、数年前から言われているが、それが生活実感として感じられる様になってきた。
中国の産業集積は進んでいるので調達コストの節減効果はあるのだが、安い人件費で製造、というモデルは成立しなくなってきている。
つまり、原材料を完全輸入。製品を完全輸出するモデル(中国の調達市場・販売市場を活用しない単純加工貿易形態)の場合は、中国活用は分が悪い。
一方、スターバックスの価格の逆転現象が代表する様に、「中国で売るなら安くしなければ」という発想も既に過去のものになりつつある。
普通の価格感覚で売れる市場になってきている点、販売先としての可能性は拡大している。

中国で生活していると、時代の大きな流れを肌で感じる。
そして為替。
これは、中国生活だけの話ではないが、海外居住の身からすると、昨今の円安(US$=JY115円の水準)は、生活面で非常に厳しい。
妥当な為替水準というのは各所で議論されており、様々な立場があるのは確か。ただ、個人的にはこの水準の為替は辛い。今後の為替動向を祈るような気持ちで見守っている状況。

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