一昨日浦東(陸家嘴)に行って、20代の上海出張を思い出した。
僕が最初に浦東に行ったのは1992年の事。その当時、浦東は一面の畑でタクシーをつかまえること自体無理であった。
当時の上海スタッフ(外灘の聯誼大廈に丸紅上海が入っていた)より、「絶対にタクシー待たせとかないとダメだよ」と念を押されて一人で浦東のEYに行った記憶がある。
それがいまではこんな感じ。
22年という時の流れは、浦東地域ではすさまじく速い。
この当時の出張は組織変更対応。保税区貿易会社の制度が作られ、保税区に登記すれば商社も100%出資の現地法人ができる様になった(当時の保税区貿易会社は変則的な形態。卸売流通業の外資に対する正式な規制緩和は2004年。商務部令2004年第8号によるもの)。このため、駐在員事務所を現地法人転換すべく、営業移管や資産譲渡のスケジュール作り。更には、経理規則の作成等を行うために出張した。
この経験で、中国の会計税務や組織変更に興味を持ち、それが、今の僕の仕事に繋がっている。
思い出深い出張だ。
僕のコンサルティングの根っこ(コンサルティング業務を始めたきっかけ)というのは、実は、上海外高橋にある。
この経験をもとに、1997~1999年に華南地域で大掛かりな社内組織再編を担当し、それらの経験により2001年に外向きのコンサルティングを開始したというのが今までの経緯。
その時にたどり着いたEY(年代的にみると、EYの提携先会計士事務所という方が正確かもしれない。ともあれ、日本でEYの方から紹介された事務所)は、よく覚えていないけど汚い2~3階建ての建物の一室に入っていた。デスク数も少ない部屋で、のどかそうなおじさんが僕を待っていてくれ、牧歌的な雰囲気で30分くらい話をした。
一昨日環球金融センタービルを訪問すると、至る所でEYの表示が目につく。随分広いスペースを占有しているようだ。
この変化もすさまじい。
当時の小さなオフィスにいたような、牧歌的な雰囲気の人は、ここにはいないだろうなあ、と時間の流れを感じる事しきり。