福ちゃんのラーメン

15年来の知人と、新世紀広場の福ちゃんで会食をした。
福ちゃんと言えば、ラーメンだ(焼鳥屋だが)。

2001年にコンサルティングを始めた時、福ちゃん1号店(長楽路)が流行っていて、特に、ラーメンは上海で一番美味しいと言われていた。まだ、日本料理、ラーメンの選択肢も今ほどではない時であったが、確かに美味しく、この店に行くと、条件反射的にラーメンを注文したものだ。

それから時代はずいぶん変わった。その間の中国の発展もすごいが、物価の上昇もすごい。
例えば、最低賃金は、この20年程度で6倍弱になっている。
北京 412元(2000年) 2,320元(2021年) 5.6倍
上海 445元(2000年) 2,590元(2021年) 5.8倍
深圳 特区内547元・特区外419元(2000年) 2,200元(2021年)4.0倍・5.3倍
20年間中国訪問が無い知人に、「あの時は安かったけど、今はどう?」と聞かれたが、「その時の物価の5~8倍だと考えておけばよいかな」と言っておいた。中国は既に安い場所ではなく、上海の生活コストは、家賃を踏まえると、東京より高いともいえる(交通費は安い。ただ、家賃は、30万円出しても、さほど良い場所には住めない)。
日本がすっかり安い国になったのは、僕個人としては複雑な思いだ。

2001年当時の中国は、生活は今より不便であったが、物価が安く楽しく過ごせた。その意味では、日本人にとって、幸せな時期だったように思える。僕自身も懐かしい。
とはいえ、過去に浸ってばかりもいられない。リタイアした訳ではないので、今の環境の中で戦っていかなくてはならない。
そんなことを思いながら、束の間、懐かしい味を楽しんだ。