南豊城の「鮨鮮きたじま」に行った。完全に日本と同じ、という訳ではないのだが(微妙に日式な面もある)、料理も刺身もそれなりに旨いし、雰囲気も良いので、場所の便利さ(住居の隣)を考慮すると、また行くであろう。
二人なのに個室に案内してくれ、色々な店員さん(みんな若い)が、入れ替わりに対応してくれたが、彼らを見ていて、「今の中国の若者だなあ」と思った。特に、男性2名の店員さんが、非常に優しげで対応が柔らかい(ちょっとはにかんだりしている)。
最近の中国で生活していると、若者たちが、総じて礼儀正しい。先にドアを開ければ、そのまま待っていてくれるし、同じことをすると、にこりと笑って有難うと言う。電車やバスでは、子供連れやお年寄りには、ほぼ100%席を譲る。おそらく、中国に来たことが無い日本人が持つ、中国人に対するイメージは、かなりの意味で間違っている。ともあれ、中国では、40代以上と20代以下の差が、物腰に大きな違いがあるように思うのだが、これが豊かさということだろうか。豊かにした世代と、豊かになってから生まれた世代という意味で。
日本も、(それより早く)そうした転換ポイントが有ったように思う。終戦後の世代が、エネルギッシュに、どん欲に働いて経済を押し上げた。尊敬すべき世代だが、昭和の日本は、人前でたばこは吸うのは当たり前だし、パワハラや酒の強要は頻繁にあった。路上で唾も吐く人間も多かったが、僕の世代くらいから変わりだし、徐々に穏やかになっていった。それは良い事ではあるが、経済は減速していった。父親世代が世界のトップレベルに持っていった日本経済を、自分の世代が失速させたという忸怩たる思いは、何時も自分の中にある。
そんなこんなで、人間かくあるべしという姿と、経済成長は、必ずしも正比例しない関係にあるような気がする。さて、今後、中国経済は、どう動いていくのだろうか。