できると信じる事から始まる

新規事業(事業でなくてもよいが)を成功させるには、努力や才能は当然必要だが、まず、「絶対できる」という強い思い(思い込みと言ってもよい)がなければ無理だ。
僕が、2001年にコンサルティングを始めた時も、「会計士や弁護士相手に会社の管理部門の人間が戦えるのか?」と社内でいくら言われても、「自分は法律だけではなく、実務が分かっている。そして企業が知りたい事が何かを分かっている。だから十分に戦える」と信じて疑わなかったし、ネガティブな意見には耳も貸さなかった。
華南でコンサルティングを実現し、2005年に上海に拠点を作った時も、必ず事業を軌道に乗せられると信じて疑わなかった。
それが、短期間で人の採用、提携先の開拓、クライアント企業様の獲得をするバネになり、初年度から黒字を達成できた。
努力をしたのは確かだが、それ以前に、自分ができるという信念が有ったから、努力ができたのではないか。その意味で、「思い込む力(思い込み力?)」は大切だ。

2007年にベトナム進出を検討した時は、「企業が海外進出して困る事、相談したい事は、どの国でも同じ。中国でコンサルティング自体のノウハウと形はある訳なので、これをベトナムに合わせて修正すれば、成功できる筈」という判断が有った。
ベトナム進出は、既存の業務に追われ僕自身がベトナムに貼り付けなかった事、僕自身が視察した結果、ベトナムの投資環境に興味を持てなかった事から、立ち消えになってしまったが、もしかしたら、思い込む力、実現しようとする心が落ちていたのかもしれない。
そうだとすれば由々しき事だ。

外部に対するコンサルティングを初めて12年。
会社の規模も順調に拡大しており、僕自身も忙しさを増している。
ただ、企業を維持するためには、新しい挑戦は、止める訳にはいかない。
そのためには、僕自身が現状に安住することなく、何かをやらねばと強く思い、できる信じる事は、今も変わらず必要だ。
コンサルティングを始めた37才の頃と比べると、実力も付いたし基盤もできたと思う。
ただ、思い込む力の強さは若さの特権で、当時の方が、信じる力が強かった。
経営者としての冷静な判断は重要だが、やる、できる、という強い信念も同時に重要。
この力を落とさないようにしていかなければいけないと、今、改めて思った。

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