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組織作りと今後

今年度も残り2ヶ月ちょっと。
香港、上海、広州の各拠点は、今年度も全店黒字で終わるであろう。
唯一、小幅な赤字が続いていたチェイスチャイナ(亀一=杉山君に社長を任せている)も、何とか新規商材の目処が付いて、近々黒字転換できそうだ。
営業開始が2009年8月であるが、2年経過しても黒字化が実現できなかったら、社長を交代して、僕自身が社長をやろうと思っていた。
その意味では、土俵際で最後の底力を見せてくれつつある状況。
やはり、追いつめられた時の底力(=すごみ)がないと、経営者はできないし、人は付いてきてくれない。
これを、少しでも体験から分かってくれれば、将来の役に立つであろう。

そんな感じで一息つきかけると、上海の記帳代行・申告代理免許を持った会社が、そろそろ稼働開始。
そして、日本・北京の拠点開設を来年に控えている。

やる事は多いし、拠点がどんどん増えていく訳であるが、不要に急ぎたくはない。
組織の構築は人材次第であり、今の手駒だけでは不足している。
日本の拠点は、今年早々から計画しており、既に人材の手は打ってあるが、北京は、まだ、構想段階で、人材確保・資本構成・その他の仕組みづくりには、もう少し時間がかかる。
急いで作って、クオリティを落としてはいけないので、公表2011年春先としているけれど、十分な仕組みが作れたと確信できた段階で、開設手続をしたい。

正直言って、起業2年でここまでできるとは思っていなかった。
これは、起業時に、僕に付いてくれた部下に、上海、広州、チェイスという3拠点の社長(総経理)を任せ、彼らの手腕で店を育ててもらった事も大きな要因だ。
それが功を奏した面があるであろう。

現在のMCHは、社員全体が、当事者意識を持って成長させてくれた会社だ。
そして、顧客・提携先の皆様方に支えてもらっている会社だ。
まだまだ発展途上であるが、この気持を忘れない様にして、経営を続けていきたいと思う。

国際社会の中の日本として

先日の日本出張の際に、また、ここしばらく、色々なメディアの方に何度も質問されたのは、「今回の政治的な問題の中で、香港や中国本土の状況はどうか」、という点と、「ポリティカルリスクを考えた場合の中国は、日本企業の進出先としてどうか」という点である。
それに対する回答は、

前者に対しては、生活実感からすれば、全く何も影響ない。
日本人であるが故に、危険な目にあうどころか、不愉快な目にあった事は一度も無い(2005年の反日デモの時の方が、ちょっと嫌だった)。

後者に対しては、中国にポリティカルリスクがあるのは、何も今始まった事ではなく、昔からずっとそうであるし、今後も変わらない。
という事だ。

海外進出を行うに際し、政治的、宗教的なリスクは避けられない。
僕自身は、1980年代後半に商社に入ったので、不毛地帯に出てくる人たちの様な危険には晒された事は無いが、それでも、6・4事件の翌月に中国に赴任したし、湾岸戦争で油田が盛大に燃えている最中の中近東、それも危険度が比較的高かったヨルダン・シリア・サウジ・カタールを回り、クウェートの空港にも降り立った。
世界でビジネスをするというのはそういう事であり、様々なリスクと向かい合いながら生きていく事である。
そして忘れてはならないのは、既に、日本は鎖国する訳にはいかないという事だ。
世界と向き合って生きていくのは好き嫌いの問題ではなく、日本が生きていくための必然だ。
海外進出を例にとれば、その中で、市場の魅力とリスクウェートを判断しながら、最適地を決めるべきである。

その目で中国を見ると、調達・販売市場の充実、インフラの充実という点では、代替する場所はなかなか考えられないであろう。
その意味で、一義的な進出地として考えざるを得ない場所だと思う。
勿論、リスク分散は必要であり、資金的・人材的な余裕がある企業は、中国一極集中を避け、リスク分散を図るべきだ。
ただ、それができない企業は、海外で行う活動、規模、販路などを研究し、中国が良いのか、その他の国が良いのかを決めるべきであろう。
条件が変われば最適地が変わる事は当然ある。


今回の様な問題が生じるのは、歴史背景や教育に根があるで、これに付いての本質的な解きほぐしは難しい。
ただ、中国でも日本でも、大部分の人は良識を持って行動している。
過激な言動を取る人間は一握りだ。
それがインターネットで増幅され、メディアがそれを報道する事で公認される。
結果として、その国での特殊事象が、相手国では全体事象であるかの様な受け止め方がされ、敵意が増幅されるのである。
過激な意見を解き放てば、悪意が善意を封じ込める。
僕自身、多分にインターネットの恩恵に与っている立場であるが、インターネットによって生じる、この種の悪意の拡散は、言論の自由とはちょっと違う次元の話であり、しっかりした対策をすべきである。
インターネット発の戦争などが起こり得る時代になっている。

今回、中国の対応に疑問を感じる日本の報道が多かった。
この背景は、大国になりつつある傲慢さであろう。
アメリカが良い例だ。
自分の価値観を世界の正義と断定して押し売りするアメリカの傲慢さと、今回の中国の対応がダブって見えるのは僕だけだろうか。
アメリカが、(僕曰く)いけすかない大国であるとするならば、近々中国もそうなる。
その時に、日本はどうすべきであろうか。

外交というのは国益の保護であり、それを踏まえた行動を、どの国も取っている。
日本も長期的な展望に基づいた戦略を立てるべきであろうが、このブログで政治的な発言は避けたい。

ただ、言える事は、日本が存在感を無くせば、世界の中で孤立する(意見が通らなくなる)のは自明の理。
そして、国際社会では、存在感は経済力に限りなく等しい。
資源の無い国として、経済力を維持・拡大していくには、現在、優位的な地位にある知識・技術の一層の向上に努めるしかない。
日本が世界の中で自分を守るのは、経済力の維持でしかない。
その為の十分な対応(経済の活性化と技術やノウハウの保護・育成)を、日本は取っているだろうか。


そして、民間レベルでは、日中の相互理解を積極的に深めるべきだ。
僕自身、何年もかけて親しくなった中国人の友人から、「実を言うと、日本人は嫌いだが、お前の事は好きだ」と言われた事が数回ある。
同じ事を言われた人間は多いのではなかろうか。
僕がそんな事を言われたのは、20代の頃だったので、中国人の深層心理の中に、この様な対日本人感があったと知って驚いたが、それが事実であるとしても、顔が見える具体的な人間関係では、その感情が変わり得るのは分かった。
時間がかかっても、それを広げていくべきだ。
結局、二国間で理解しあうには、相互に対するレスペクトと理解しかない。
歴史が変えられない以上、未来を良い方に変えなくてはいけない。

人を殴るのは簡単であるが、その人間は、殴られる事を非難できない。
そして、それは、周りを巻き込み、そこで動いた歯車は、もう誰にも止められなくなる。
今回の様な事象で、感情的な発言をする人間は、自分の発言が世の中に影響を与えない、若しくは、与えても暴発は誰かが止めてくれると思っているのであろう。
そこから生じ得る暴動、例えば、それにより人に殴られ、殺される人がいる、という可能性を真摯に受け止めている人間はいなかろう。

今回の問題の本質は、何も解決されてはいない。
そして、改善に向けていくには、長い時間と努力が必要だ。
国際社会の中で生きざるを得ない日本が、これから真剣に考えていくべき事であろう。
もう、国際社会で、イノセント(無邪気)ではいられないのである。

健康診断と深圳日帰り

健康診断をした。
前職を辞めるに際して、若干、メンタル面で不安定になったとき、メディポートの堀社長にお世話になった。

それもあり、会社を作ったら、健康診断はメディポートでお願いしようと決めていたのだが、何分、思い返してもぞっとするような過密スケジュールの中、なかなか行く機会が見つからず、2年ぶりの健康診断となった(部下は既に健康診断していたけど)。
最後は、アシスタントの水嶋さんから強制的にアポを入れられた感じだ。
まあ、親からも、家族からも、クライアントの方からも、友人からも、健康診断をしなさい!という声が日増しに大きくなっていたので、丁度良かった感があるが。
3時間ちょっとかけて、レントゲン、内視鏡をはじめとする、いろいろな検査をした。
胃や喉も問題なしという事でよかった。

診断が終わると、日帰り深圳出張に出発。
来年春の北京進出に際して、パートナー企業との連携を取るべく、その企業のオーナー社長(中国人)と打合せ。

深圳のイミグレで、真面目そうな顔をした入国審査官の男性が、何やら言うので、「え?」と聞き返したら、日本語で、「こんにちは」と言われた。
イミグレの人から日本語で挨拶されたのは初めてだが、それ以外の日本語は話せなさそうだったので、こちらは、「どうも、こんにちは」と言って立ち去る。
ちょっとおもしろかった。

深圳では業務面談後、5人で会食。
その会社の社長は、北京、天津、大連、深圳を飛び回っているので、会うのは2年ぶりだ。
会食は4~5年ぶりではないか。
僕一人だけ日本人だったので、久々の北京語オンリーで疲れたが、旧友と会食という事で、和やかで楽しかった。
さて、明日からまた残務整理の嵐だ。

もう少し時間を

二週間弱の日本出張から帰ってきて、書きたい事(日中関係やら、海外戦略やら)はたくさんあるのですが、いかんせん、超過密スケジュールで、真面目にブログを書く時間がありません。
体制立て直すのに、数日、時間を下さい。
恐縮です。

取ってつけた様で申し訳ないのですが(取って付けてるんですが)、日本で見た可愛いディスプレイ。

マッサージ屋のトイレにあったスナフキン(自分の生き方が、スナフキンに投影される今日この頃・・・)。
そして、ハロウィーンのパンプキン。

ピーナッツファンだった頃、ライナスとシュレーダーが好きだった。
特に、ライナスの、ハロウィーンのかぼちゃ大王のくだりは、(あの当時は、日本でハロウィーンがまだ定着していなかったので)良く分からなかったけど。印象に残ったものだった。
懐かしいね、パンプキン。

日本出張無事終了

ブログがとまったままだった。
今回の日本出張は、めまいがするほどのスケジュールで、というか、本当に電車のホームで立ちくらみがしてしまった(さほど深刻なものではない)。
その行程も、昨日の講演会(香港の貿易発展局・横浜市主催)で終了。
今日は香港に移動。

明日は、朝10時から面談3件と昼食。
その後、亀一と合流して、夜~土曜日に掛けて、Eラーニング教材の最終仕上げ。
あとひと頑張りだ。

因みに、昨日の講演会は3時間で、僕の持ち時間が1時間半、香港貿易代表部(領事館の様な組織)・香港貿易発展局・バンダイの方が、各々15分ずつ、という時間配分。
随分、時間配分が極端だな、と思ったら、香港貿易代表部の方と香港貿易発展局の方が、30分ずつくらい話したので、その分僕の時間が削られ1時間ちょっとになってしまった。
まあ、このくらいが適正時間配分かな、という気はするので、最初からそうしておけばいいのに、という感じだ。
いきなり、講演会開始時に、時間削減のお願いをされてしまったのだが、まあ、年間、50回以上講演会をしていれば、よほどの事が無いかぎり、時間調整は即興できくのでOKだ。

ディーテールの部分をはしょったので、残念な気持ちが半分、ただ、聞きに来ていただいた方が、中国初心者の場合は、削った方が引き締まる、というのもあり、30分弱の削減が、吉と出たか凶と出たかは、自分でも解らない。
まあ、さほど不自然さはない感じでまとまったとは思う。
ともあれ、香港貿易発展局・香港貿易代表部の方々とは、10年くらい一緒に講演会をさせていただいているので、友達同士の様な感覚だ。
地元の横浜での講演でもあり、個人的には、すっかり寛いだ感じでの講演だった。

講演会が終わると、講演料を現金で頂いたので、そのお金でスマートフォンを買う。
日本で面談、会食が多いと、場所の特定が大変だ。
そのため、GPS機能がどうしてもほしかった。
順調に購入でき、思った以上に使い勝手がよいので、すっかり嬉しくなる。

駆け足大阪出張

14時に大阪着。
大阪商工会議所と香港貿易発展局大阪事務所と面談。
17時には仕事が終わったので、比較的ゆとりのスケジュールだった。

仕事が終わると、シティプラザ大阪に宿泊。
初めて宿泊するホテルであるが、14階に大浴場、フィットネスジム、風呂上がりにそのまま使えるレストランがあり、大変使い勝手が良い。

日本出張は超過密スケジュールで、月~木とランニングどころか散歩もできない状況だったので、思わず9Km走ってしまう。
その後、風呂がいくつもある大浴場にのんびりつかり、大変幸せだった。
その後は、同じ階のレストランで、串揚げ、おでんを食べながらビール。
忙中閑有りだ。

7月の上旬からランニングを始めて3ヶ月弱。
初めて体重を量ってみたが、6Km痩せていた。
体脂肪率も10%ほど落ちている。

今日(土曜)の午前は、10時半にチェックアウトして東京に。
今年中に1冊本を出し(加工貿易マニュアル改訂新版)、来年明日香出版から出す予定の本を、年内に書かないといけないので、執筆ノルマが厳しい。
新幹線の中では、ずっと原稿を書き続ける。

日本での一週間

ただいま日本。
月~金の5日間で、3時間半の講演会・面談14件・会食7件・大阪出張、という事でスケジュールがぎっしり。
それも、まだ日本にはオフィスがないので、都内各所をかけづり回らねばならない。
ちょっと体力的には限界だ。
そして、商売は順調だ。
何人もの人から、北方進出(北京法人設立)を要請されたので、やはりこれは避けては通れないと改めて実感。

また、今回の出張で、会う人会う人に聞かれた、チャイナリスクと日本企業の今後という点に付いては、思うところを週末に書こう。
これから大阪移動です。

写真は、昨夜連れて頂いたバーからの夜景。
東京タワーが見えると、何故か落ち着く。

曾我瓜生糸賀法律事務所との共同セミナー無事終了

10月6日の、赤坂アークヒルズでの講演会は無事終了。
会場には、定員限界の400名様に集まって頂きました。
机も置けず、申し訳ありませんでした。

尚、当日は、こんな感じでライブ中継がされていた。
今は見られませんが、後日、編集して何らかの映像を作成する様です。

曾我・瓜生・糸賀法律事務所の、曾我代表をはじめとする5人の弁護士に話して頂き、僕も孤軍奮闘。
手前みそながら、主催者3社(水野コンサルタンシー、曾我瓜生糸賀法律事務所、NNA)の連携が取れた、やっていて楽しい講演会だった。
時期は未定ですが、また、第二弾をやると思いますので、その折に。

来週も引き続き日本。
10月13日の香港貿易発展局・横浜市主催の講演会

これまた、満席で締め切りの様です。
引き続き面談はすし詰め状態で、日本でのんびり、とはいかない感じ・・・

水道橋で会食をする

今回の日本出張は、面談・講演会・会食予定がぎっしりだ。
なにはともあれ、日本に来ても仕事が多いのは有り難いことだ。

そんな中、明日香出版さんと、不動産鑑定士釜口君(友人)、小野君(合気道・会社の後輩)と酒を飲む。
釜口君は、五島列島の出身で、大学時代は化け物の様に酒が強かった。

合気道で先輩から寄ってたかって飲まされて、一次会でビール大瓶10本、二次会で酎ハイ5杯(ここまでは、後輩はみな同じくらい飲まされている)を飲んだ後、先輩の下宿に移動。
ここで焼酎を1ℓ(!)のんで、というか、先輩に飲まされて、「俺だめだあ」と言って笑いながら倒れてしまった。
「これはまずい!」と同級生の僕+1名がトイレで吐かせ、救急車を呼んだ。
救急車のサイレンが近づいてくると、緊張感がひしひしと押し寄せてくる。
ところが、到着すると、突然釜口君が立ち上がり、歩いて救急車に乗り込んでしまったのには驚いた。
当然、病院でも「なんともない」と返されてしまう。
更に、翌朝、僕より早く起きて、爽やかな顔で「買い物に行こうよ」と誘いに来た。

こんな人間でも、歳と共に普通の人間程度にしか飲めなくなったのが不思議だ。
五島列島を離れて時間が経ったので、神通力がなくなったのだろうか。
あなどれないぞ、五島列島(あなどってないけど)。

あと、脈絡がないけど、可愛いカーテンどめがあったので写してみた。
写真がないとさびしいので・・・

早すぎて売れなかった

明日香出版から「中国ビジネス組織変更・撤退完全マニュアル」を出したのは、2005年早々の事。書いたのは2004年の年末だ。
最近、「この本はどこで買えるのか?」というご質問をよく頂く。
アマゾンをはじめとするインターネットが一番確実だが、5年前の本なので、若干勧めにくい気もする。

この本では、組織変更の一つとして、来料の独資転換に付いて書いているし、撤退に付いても、結構分量を割いている。

2008年のリーマンショックのあおりで、撤退の検討が続いた時、TV東京(ガイアの夜明け)の人から「4年前にこんな本を書いてたんですか!」と驚かれたし、昨今の来料独資転換の動きの中でも、同じような事を言われた。

因みに、来料独資転換に付いては、その後の状況を踏まえてアップデートしたものを、NNAから、新加工貿易マニュアル(来料独資転換とその後の運営方法を含むもの)というような感じで出すので、こちらを読んで頂いた方が確実です(すいません、これは宣伝です)。

ともあれ、この組織変更・撤退マニュアルは、今でこそ驚かれたり話題に上ったりするが、早すぎて売れなかった。
組織変更は得意、という自負があっただけに、書いていて楽しかった本だが、あまり売れなかったのは悲しかった。
書くのがあと、3~5年遅ければよかったのか・・・


若干、話変わって、今の中国の進出・撤退状況はどうかというと、
撤退は少なからずあるが、進出はもっと多い。という状況。
先週、JETROの相談会をやった折、あるコマで、「いま、撤退の相談が多くて商売繁盛でしょう(その企業自身は内陸移転であったが)」と言われ、その次のコマでは「進出が多くてお忙しいでしょう」と言われたが、どちらも当たっている。

結局、昔から、いつも変わらぬ新陳代謝であろう。
中国の人件費をはじめとするコストが上がってきているのは確かなので(とは言え、まだまだ安いが)、労働集約的な産業は、内陸か中国外に移転せざるを得ない。
一方、インターネット、医療、ハイテク産業などを始めとするソフト分野、内需狙いの産業は、進出が今後さらに増えるであろう。
進出の最適地は、産業によっても異なるものだ。

では、昨今問題となっている政治、労働争議の影響はというと、一言で言えば、「今に始まった事ではない。そして、これからも変わらない(断続的に続いていく)」というのが回答だ。
それを踏まえて進出を検討する事になるのであろうが、多くの産業は、既に、日本の中に留まっている訳にはいかなくなっている。
先週、メーカーの方より、「日本で座して死を待つよりも、国外に活路を見出さざるを得ない。少なくとも、日本の中だけに留まれば、1~2年で行き詰まる」という発言が有った。
日本がこれほどの閉塞感を持つようになったのは、なんとも悲しい限りであるが、これが現状であるならば、それを踏まえた展開をせざるを得ない。
国際化は、既に、好き嫌いの問題ではない。

国際化に当たっての進出最適地は、上述の通り、その会社の業種、形態等によっても変わってくる。
中国の生産環境は、ハード・ソフト面の充実、調達・販売市場のすそ野の広さという意味で、他国に比べ抜きんでているとは思う。
ただ、社運をかけた決断ならば、決め打ちは避け、他国と見比べた上で決断すべきであろう。
資金的な余裕が有る企業であれば、中国+αという形のリスクヘッジが望ましいが、その余裕がない企業であれば、一番、リスクの少ない展開をすべきである。
海外展開にポリティカルリスクは避けられない。
どこに行っても、リスクフリーとはならないのが辛いところだが、それも踏まえ、判断を余儀なくされる。
その点、十分な調査をすべきであろう。

僕ももうしばらくしたら、久々に、中国外の視察に出かけてみようか。
とは言え、僕自身は、まだどっぷりと中国に浸かっていくつもり。
まずは、北方(北京)をはじめとする中国内広域展開に手をつけようと思っている。