輸入ユーザンス管理の強化は分からない事が多い

最近、話題もちきりという感のある、匯発[2008]30号。
ユーザンス付き輸入に関しては、10月1日より支払いが90日以上のものに付いては、登記が必要となると共に、登記累計額が前年度輸入決済総額の10%以内に規制される。

ここまでは良いのであるが、この規定をよく読んでも、今ひとつ分からない事が多い。
具体的には、L/C付き債権、D/A、T/Tの何れが登記の対象となるのかという事である。

同通達の8条に、「L/C付きの輸入は現行の運用に従う」と規定されている。
現在の運用では、L/C付きの場合はユーザンス登記の対象になっていないので、これは引き続き対象外となるのではないか、と推測される。

T/Tは対象となるであろう。

よく分からないのはD/Aで、色んな銀行にヒアリングしたけれど、対象となるという回答と、ならないという回答がまちまちであった。

上海市の外貨管理局に聞いてみたが、「細則が出るまで回答できない」とつれない回答で、地方の外貨管理局でも把握ができない状況の様だ。
国家でも、実務詳細の対応が詰められていないのではあるまいか。

ともあれ、細則がでる可能性が高いのは確かなようで、この点、あと暫く混乱が続きそう。

企業の資金繰りに重要な影響がでる事なので、早めに詳細を取り決めて欲しいものだが。