中国人のルール

「中国人のルール(明日香出版)」が出版されて、まだ10日間くらいだけれど、その間にかなりの反応(E-mail等)を頂いた。
やはり、一般書というのは、今まで書いていたビジネス書とは違った反応があるのが面白い。

この本は、1テーマ800字のものを、100テーマ作らなくてはいけないので、結構大変であった。
30~40個はすぐに思い付くのであるが、100個というのはなかなかきつい。
更に、ボツになったのもあるから、120個くらい書いているのではあるまいか。
結構、大変な作業であった。
週末を使って、2ヶ月で書き上げたのだけれど。

ただ、書いている時は、「題材が題材だけに、誰が書いても同じような内容になるんじゃないかな?」と考えていたけれど、「水野の視点だ」という事を言って頂けるのは、ある意味、嬉しい誤算であった。
まあ、水野の目線が必ずしも正しいとは限らないのであるが、少なくとも、極力偏見をなくして、公正な目線で書いたつもりだ。

前にも書いたけれど、インターネットの功罪として、誰でも情報が発信できるというのはあるけれど、一部の人間の偏見に満ちた視線が、他国のメディアを通して、その国の代表的な意見だと誤解されてしまう危険性が、大きくなっている。
その時の記事に、「インターネット発の戦争が起き得る時代だ」と書いたけれど、その後発生した中東情勢を考え見るに、その危険性は見過ごす事ができない様に思う。
インターネットが、抑圧された国民が自由と権利を奪い取る為のツールとなるかもしれないが、情報操作をされれば、正義の無い戦争・暴動に発展する危険をはらんである訳で、これは、もろ刃の剣と言わざるを得ない。
それを考えると、インターネット情報の放任・自由は、僕個人としては、必ずしも正義とは思えない。
勿論、管理する側の恣意が入りすぎるのは問題があろうが。

若干話はそれたが、この様なインターネットを介した巨大な情報の波と、それが生み出す偏見の中で、僕ができる事は、極力偏見を取り払って行く事だ。
そんな気持で書いたのが、今回の本である。
そして、今後も、この様な意識を持って、仕事・生活をしていきたいと思う。