中国ビジネス環境のアンケート結果

昨夜の便で上海から香港に帰任。
明日は朝便で、広州に移動し、午後は講演会(120名以上の方にお申込み頂きました。有難うございます)。
相変わらず移動続きであるが、今日は移動の合間の落ち着いた1日。
香港で、明日の講演会の準備中(レジュメの読み込み等)。
3月は、2月以上にきついスケジュールになるので、体調管理をして仕事に臨まねばいかん、と改めて自分に言い聞かせているところ。

話変わって。
水野広州総経理の麦さんの希望もあって、最近、広州の日本商工会に入会した。
会報を見せてもらったら、日中関係の悪化が、業務に支障を与えているかというアンケート結果が載っていた。
影響ありが14%で、影響なしが84%という結果だ。
影響なしというのは、「そもそも影響なし」、「一時はあったが元に戻った」、「一時はあったが、以前より良くなっている」の合計。
各々の数字も記載されていたが、メモを取らなかったので覚えていない。
僕の会社はどうかというと、一時期は影響あったが、今はそれ以前より良くなった、という回答となるのであろうか。
影響がなかったと言えば嘘になるが、苦しい時期に、毎月の無料勉強会開催を開始、情報提供を充実、面談機会を増やすなど、クライアント様に対するサービス向上を実施した。
また、講演会も増やし、新規顧問先獲得努力も、それまで以上に行った。
この結果として、それ以前よりも契約数・営業収入は増加している。
勿論、サービス充実の一環として、オフィス移転・増員・会社の新設等を図り、経費も増加したので、まだまだ努力が必要だが。
ともあれ、波風ない環境だと、往々にして、自分の至らないところに気づかないものだ。
当時の厳しい環境も、自分自身、そして僕の会社のサービス内容に目を向けるきっかけとなったという点では、一つの商機であったと言えるであろう。


アンケートで記載されていたのは、日中関係の冷え込みであるが、現在の中国には、物価上昇、環境汚染等、負の状況が有るのも確か。
但し、これは逆の見方で言えば、物価が上がるというのは、国内の購買力が上がるという事であるし、環境問題は、関連ビジネスの商機が出てくるという見方もできる。
ネガティブな事象が出た事で、「ダメだ」と思うのではなく、「ではどうするのか(チャンスはどこにあるのか)」という考え方をすれば、違う世界が見えてくるはずだと思う。
これは、中国ビジネスに限らない。

因みに、上記のアンケート結果を、日本本社の方々が見ると、驚くのではないだろうか。
ネガティブな情報は、あっという間に報道されるが、回復はなかなか報道されない。
日本本社の方々の頭には、日中関係悪化のビジネス上の影響が有るとか、中国で暮らす日本人が、嫌がらせを受けているというイメージが有ると思うので、アンケート結果を見、現地を自分で訪問すれば、印象は大きく変わる筈である。
勿論、ポリティカルリスクを恐れず安心して資金を投下しろという趣旨ではない。
あくまでも、健全なリスク管理をした上で、確実にビジネスチャンスをつかむべきであるという事と、聞きかじりではなく、自分の目で見て、そしてデータを見て、的確な判断を行うべきだ、という事を言いたい訳である。

蛇足になるが、相手の悪い面をこぞって報道し、それを元に世論が構成され、更に、それを政治が利用するというのは、日本、中国を問わず、個人的には、非常に嫌な事である。
が、政治の話をここでするのは本意ではないので、この辺で・・・