香港ATMでの人民元引き出し

香港で、人民元の引き出しができるATMが増えてきた。
それを見るに付け、時代は変化していると思う。

こんな事を書いても、香港に来た事がない方には、ピンとこないと思うのだが、香港と中国本土は、一国二制度の下、通貨・外貨管理をはじめとする諸制度が異なっている。

香港の外貨管理は、自由管理が原則となっていて、換金・送金に対する制限はない。
但し、人民元自体が、現段階ではハードカレンシーではなく、結果として香港の銀行での取り扱いにも自ずと制限が生じる。

実際、長い間、香港の銀行で人民元は取り扱われておらず、数年前まで、香港の人民元流通は、街中の換金商で(香港に持ち込まれた)人民元現金の取り扱いが行われている程度であった。

それが、CEPA施行に伴い、2004年に香港の銀行で、小規模な人民元取り扱いが開始され、2010年に、人民元対外決済試行措置の一環として、香港での人民元取扱の自由度が大幅に引き上げられた。
それを受けて、香港のATMでの人民元引き出しが開始された訳だ。

数年前までは、中国に出張するたびに、街中の両替商で、香港ドルを人民元に換金して持っていっていた。
悪い両替商を使って偽札を掴まされて憤った事もあったし、空港の両替商のあまりの換金率の悪さに愕然とした事もあった。

それが、中国本土にATMが増え、直接(香港のキャッシュカードを使って)人民元が引き出せるようになった。随分便利になったと喜んでいたら、今度は、香港のATMで人民元が引き出せるようになった。
便利な世の中になったものである。

因みに、広州行き直通電車の出発駅であるホンハム駅のATMでも人民元が引き出せる。
「駅の両替商は随分ダメージだろうな」と、人ごとながら心配になった。

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