露店で麻辛湯

数日前の事(上海)。
一連の講演会も終わって、久々に2次会まで行き痛飲する。
健康管理上よくない事ではあるが、酒を飲むと露店で串焼きやら麻辛湯が食べたくなる。
そんな訳で、仙霞路の露店に行って、軽くつまむ。

何故こういう雰囲気が好きかは自分でもわからない。
1988年に台湾留学した時、最初は屋台が不衛生に思えて、食べる事ができなかった。
その後、1989年に赴任した福州(当時の福州の衛生状況は、悪い意味ですさまじかった)で、人生観を根本的に変える様な1年間を送り、かなりの事に耐えられるようになった。
当時は娯楽と呼べるようなものはほとんどなかったし、実務研修の1年間は福建省を離れる事が認められなかったので、福州の露店(当時他の地域にはあまりなかった)に、懐かしい台湾の雰囲気を投影していたのだろう。
その頃からかな。

因みに、福州で1年過ごした後に、台湾の屋台に行ったら、非常に清潔に思えて、「2年前(台湾赴任したての頃)は、何でこれが不潔に見えたのだろう」と驚いたものだ。
当然、日本に帰ったら、どんな居酒屋でもピカピカに見えた。
懐かしい25年前。
あの頃から比べれば、台湾はとびぬけてお洒落になり、中国本土も清潔になった。

何事も慣れてしまうと

アジアの風(BSジャパン)の放送が、3月4日に有ったようだ。
旧正月期間中に撮影した、漆に関しての放送。
ただ、番組の放送も、出演しだした最初は心待ちにしていたのだが、今では、慣れきってしまって、自分では番組を見ない様になってしまった。
クライアントの方から、「出てましたよ」と言われ、初めて知った次第。
何事も、慣れてしまえば新鮮な感動がなくなるもので、その意味では、最初のTV出演(2002年)や、最初の本の出版(これも2002年)の、嬉しくて仕方がない!という感動が懐かしい。

とは言え、今週末は、終日外貨管理マニュアルの改訂作業に没頭。
我ながらよく頑張った。
先週(水曜日)に上海に移動した段階では、Q33の改定が終わった状態だったが、この週末で、Q89まで完了した。
コラムの修正や、編集者とのキャッチボールがあるので、まだ余談は許さないが、3月末の執筆終了、5月の出版というのは、まず、間違いない状況とみてよかろう。

そんな訳で、最近は、(これも不感症で)本が出ても嬉しさや感動はなくなってしまったので、本を書いている時の、追われる様な圧迫感を乗り越えて、書き上がった瞬間の達成感が、つかの間幸せを感じる時間。
これもあと一息だ。

この外貨管理マニュアルの改訂が終わったら、2009年以降改定していない、中国ビジネス投資Q&Aの改定作業に入らないといけない。

外貨マニュアル改定作業中

週末は、「中国・外貨管理マニュアル」の改定作業に没頭。
2010年に出版した本だけれども、半年ほど前に増刷。
先日、「増刷分も在庫がなくなったので、ともかく至急本が要る」と言われ、緊急避難的な少量の増刷を行ったところ。
不退転の覚悟で、3月末には改定作業を終わらせ、5月には出版したい。

中国の外貨管理というのは、複雑で難解ながら、ビジネスをするのに避けては通れない分野。
その割には、今まで本が出ていなかった。
それもあり、たくさんの方に読んで頂いて、僕としては嬉しい限り。
書いてよかった。

ハードスケジュールがひと段落して

3月7日に、上海の花園飯店(ホテルオークラ)のメインボールルームで講演会。
これをもって、2週間の超過密スケジュールは、一応、一息ついた事に。
花園飯店のメインボールルームは、5年前に開業記念講演会を開いた以来なので懐かしい。
天井が高く、声が聞き取りにくい(風呂場の状況にちょっと似ている)のが難点だが、立派な施設であるし、僕も過去、外高橋保税区政府との共同講演会など、ここぞという時に使用した思い出深い施設だ。

翌日(8日)は、面談2件の他は、一心不乱に、クライアント様からの質問に対応。
有りがたい事に、ここしばらく、新規のご契約、ご依頼が多く、僕だけでなく、総経理クラスは皆、夜も休日も仕事をこなしている状況。
今年に入ってから、講演会を頻繁に開催、クライアント企業様との面談・ご挨拶、会報などの情報提供の充実を図った効果が、確実に実を結んでいる。

会社員時代、「仕事の報酬は仕事だ」などと言われると、「うへ」と感じたものであるが、自分で会社を興すと、同じ言葉のニュアンスがまったく変わってくる。
仕事をこなし、信頼されて、新しい仕事を頂けるという循環。
これが素直に喜べる。

ここにきて、また、増員、オフィスの拡張の検討が必要になってきているが、ともあれ、先ずは、目先の仕事をこなす事に専念しよう。

移動続き

昨夜香港到着。
あと数時間で上海に。
野球風に言うのであれば、地獄のロードという感じの強行軍を続けているが、明日の上海での講演会をこなせば、ちょっと一息つけるはず。
もうひと頑張り。

アジアの情報収集へ

先月、明日香出版から出版した、「シンガポールと香港のことがマンガで3時間でわかる本」が、アマゾンのアジア・アフリカのカテゴリーで3位(全体では1万位程度)という連絡を出版社の方から頂いた。
まずまずの滑り出しの様だけど、共著の本は、(誰でもそうだと思うのだけど)自分の本という気がせず、売れ行きにあまり関心が持てない。
勿論、「増刷になればいいな」とは思うが。
やはり、増刷になると、印税という面もあるが、なにより筆者として達成感・満足感がある。
僕が出版した20冊程度の中で、増刷になったのは、中国ビジネス投資Q&A、中国ビジネス用語集、初めての中国ビジネス、加工貿易マニュアル、外貨管理マニュアルの5冊だけ。
中国ビジネス書という特定の分野であるため、売り上げが限られるのは已む無いと分かってはいるものの、増刷にならないと、やはりさびしい。

ただ、何れにしても、香港とシンガポールという、僕の今までの本とは若干違う分野の本を、このタイミングで出せたのは、僕にとって幸運だったのではないかと思う。
僕の軸足は、今後も中国に置く、という点は、今までもブログで何回か書いたが、会社の業務範囲自体は、(中国を主軸としつつ)アジアに拡大していく事は、2006年から決めていた。
この本の出版が、ひとつのきっかけになる気がする。
まずはコンテンツ分野からという事で、チェイスチャイナ(チェイスチャイナ&アジアにサイト名を変更予定)は、今年に入り、アジア関連のコンテンツの充実を図っている。
中国のコンテンツと東南アジアのコンテンツでは、深さは違うが、それは、今までたくさんの中国関係専門家が行ってきた知識の蓄積の差だ。
東南アジアは(中国と比べて)専門情報が少ないだけに、生の情報が求められている。
それを、なるべく幅広く、オンタイムに発信できる態勢を整えていきたい。
メディアではないので、あくまでも、会計税務、法律、外貨管理、通関、進出関連法規、インフラ情報などに主軸を置いた専門情報という意味だが。

僕が中国コンサルティングを初めて12年。
暦が一つ回って、軌道に乗ったと思ったら、また、新しい分野に手を伸ばしていかなくてはならない。
会社も一つの命。
産み落とされた時から、成長を求めるのは、自然の摂理なのかもしれない。
適正な拡大を求めていくのは、会社経営の宿命と言えるのであろうか。

中国駐在の日本人の方々の実感を聞いて

今週は、日本到着(水曜日の夜)後、横浜市主催のセミナー(座談会?)と、JETROの講演会が2回(1日に、2時間の講演会を2回)があった。
それに、面談2件と宴席1件、更に、確定申告だったので、ばたばたしていた数日間。
ただ、JETROの講演会では、水野さんの講演を聞くために広島から来ました、と言ってくれた方がいたのは嬉しかったし、ご質問も多く、良い雰囲気の中、充実感をもって講演できた。
横浜市開催のものは、実験的な企画で、中国関係の専門家が10分づつ話をして(3名)、その後、1時間で質疑応答を行うもの。
ライブ感があって面白かったが、環境、マーケット、今後の中国経済の展望など、その場ではパシッと答えにくいものも多く、個人的には若干(自分の回答に)不満を持つ面もあったが、主催者、聴講の方には喜んで頂けた様なので、まあ、良しとしよう。
来週は、月曜日に面談1件こなした後、JETRO講演をあと2件(2時間x2回)。
その後、火曜に香港移動。水曜日に上海移動して、木曜日は久々の上海花園飯店(ホテルオークラ)で講演会。

こんな感じで、2週間で、500人以上の方とお会いし、話ができる。
これは、僕自身としても大変有意義な事だ。
先週の上海・蘇州、そして、今週の横浜市のセミナーで、お会いした方からよく聞いたのが、中国に問題があるのは確かだろうが、それを割り引いても、今の日本の報道はあまりに偏り過ぎだ(実際に、中国で生活している自分たち=日本人の実感と合わない)という意見。
中国も同様だが、結局、日本・中国の報道が、相手を悪者にすべく煽り立てている感があり、ある意味、子供の喧嘩かと思う事もある。
良い部分も悪い部分も含めて、冷静に、今ある姿を伝えなければ、世論が歪む。
そして、国民感情が、悪意に固まってしまう。
これは、自国にとっても有害で危険な事だ。
中国で昨年行われた破壊行為は許せないが、この様な一部の人間の悪意を全体の姿だと思い、大部分の良識や善意が見えなくなりがちだ。
これを、善は善、悪は悪という、公平で客観的な姿を伝えるのが、報道の役割ではないかと思うのだが。
日本にも中国にも、この良識を望みたい。

鍋が美味い

香港から移動したので、日本が一層寒く感じる。
体が鍋を求めてやまない。
水曜日の宴席では、焼き鳥屋を選定したが、鍋が有ったので、先ず鍋を食べる事に。
赤味噌味の鶏鍋という、如何にも名古屋っぽいメニューを頼んだが、八丁味噌ではなかったのが少々残念。
ただ、鍋はおいしかった。

今年に入って、講演会に加え、クライアント企業様の訪問、クライアント企業様限定の無料ミニ定期講習会などを企画し、情報提供の頻度・内容も充実させる様、努力している。
これは、この様な環境でも、ビジネス上の影響がほとんどない事から、改めてクライアント企業様に対する感謝の気持ちを形にしたい(すべきだ)と考えてのもの。
こういう時こそ、同一価格でサービスの質を上げるべきだと思う。
また、クライアント様以外でも、なるべくたくさんの方々と話をする機会を持とうとしている。
体はきついが、僕が動くと、安心感からか、部下が明るく、前向きになってくるのが分かる。
やはり、上がまず動かないとだめだという事を、改めて認識させられた。
会社は発展途上。
まだ、のんびりできる身分ではない。
いま自分が置かれた環境に、やりがいを感じで、走れるところまで走ろう。

これはたまごの油揚げ包み焼き。
素材としては、如何にも僕好みのものだが、期待が大きかっただけに、インパクトはいまいち。
たまごがもう少し固い方が良かったかな。
鍋に日本酒を堪能した一夜であった。