オフィスから外を眺めながら

毎月1週間~10日は日本出張が入るが、東京都内で仕事をする日もあり、更には、国内出張にも行くので、横浜のオフィスで自分のデスクに座って仕事をするのは月に2回くらいか。
そんなレアな日の一コマ。

デスクの前で、「人生辛いよなあ」とつぶやいていたら、部下の横幕さんが、「水野さんの人生に、どんな辛い事がありますか!この景色を見ながら仕事ができる事を幸せに思ってください」と言って撮ってくれたのがこの写真。

この言葉には前ふりが有って・・・
現在では、顧問企業数300社、グループ8拠点、設立9周年となる水野コンサルタンシーであるが、2008年に起業独立した時は、顧問企業0からスタート。自分の会社が1年後に存続している保証も無く、不安でいっぱいだった。
その為、丸紅の退職手続で帰国した折、横浜ランドマークタワーを見にいき、「何時かここにオフィスを持つ」とポジティブなイメージを持とうと努めたが、その時、この写真(独立起業早々の頃のブログ)を撮ってくれたのが横幕さんだったという次第。
確かに、今見ると、不安で悲しげな顔をしている。

それから3年で日本事務所を開き、更に、3年後にはランドマークにオフィスを移した。当初予想していたよりはるかに順調に推移したのだが(起業当初のブログを書いた時は、内心では、20年後くらいに入居できればいいが出来るかどうか、という気持だった)、企業経営は、ストレスと不安の連続で、一つの目標を達成しても、その嬉しさは一瞬でなくなる。
結局、いつも不安を抱えている状況だ。
まあ、経営者は明るい悲観論者が良い、という(若干矛盾した)意見を持っているので、気苦労が多いのは、組織の維持と成長のためにやむを得ない事だと納得はしている。
そんなこんなから出た一言であるが、9年弱前に、外から眺めた場所を、今は内から眺めている。組織も順調に育っている。
こんな感じで、これからも、目標を一つ一つ達成していくか、と考えたひと時であった。