SARSの時と比較して

横浜の実家で在宅勤務を続けているが、仕事は、ここ一週間、徐々に忙しくなってきた。やはり、中国が正常化してきているので、それに付随して打ち合わせ依頼(電話会議など)が増えてきたという事だ。
やはり、現地(中国本土)への思いたち難し、というところはあるが、仕事が戻ってきているのは良い事だ。

この状況で思い出すのは、2003年のSARSのことだ。あの当時、日本では感染者が出なかったので、日本にとっては対岸の火事だったと思うが、自分は渦中の香港にいたので、個人的な恐怖は、今より強かった。700万人程度の香港で、2,000人弱が感染。300人程度が死亡。更に、初めての経験で、最初は出歩くのも怖かった。
とはいえ、それ以上に仕事が進まない恐怖が強かった。2002年は人生最高の年(少なくとも仕事上は)で、初めての本を出し、それが書店で大好評となり、コンサルティングを開始すればトントン拍子に契約が取れ、NHKの出演も決まった。有頂天になっていた頃に、SARSですべてが止まってしまった。焦ったのも致し方ない。ただ、収束すれば、全ては元に戻ったのだが。

いま焦りが無いのは、仕事・会社が安定しているのと、年齢(若くない)が理由か。
とはいえ、安定したと言えば聞こえはいいが(それなりに良い事でもあるが)、会社がどんどん伸びている、というわくわく感を、周りの人に与えていないという事で、これは反省すべきことだ。そんなことをふと考え、反省し、これから何をするかを考える日々。
これがきっかけになって、新しい一歩に繋がるとよいのだが。