十年程前に、僕が丸紅広州の管理部長を兼務していた頃、中国人社員で、業務時間中に何時も本を読んでいる男がいた。
本と言っても実務書ではなく、文学書を何時も読んでいたので、たいそうオフィスでは浮いていたが、背筋を伸ばして、随分堂々とした風情であった。
当時の主管者が、その社員の上司(部長)に、「みっともないから本を読むのはやめさせなさい。言う事聞かないなら辞めさせるように」と指示したが、上司の部長は、「いや、彼はひらめきが有るんです。良い社員なんです」と、随分評価していた。
そんな訳で、その後も彼は、本を読み続けていたが、2003年、僕の本の中国版が出版されて、暫く経って広州に行ったら、彼が僕の本(翻訳版)を読んでいた。
本と言っても実務書ではなく、文学書を何時も読んでいたので、たいそうオフィスでは浮いていたが、背筋を伸ばして、随分堂々とした風情であった。
当時の主管者が、その社員の上司(部長)に、「みっともないから本を読むのはやめさせなさい。言う事聞かないなら辞めさせるように」と指示したが、上司の部長は、「いや、彼はひらめきが有るんです。良い社員なんです」と、随分評価していた。
そんな訳で、その後も彼は、本を読み続けていたが、2003年、僕の本の中国版が出版されて、暫く経って広州に行ったら、彼が僕の本(翻訳版)を読んでいた。
「う~ん、文学書から僕の本まで。本なら何でもいいのかな」と、妙に感心した。
大の本好きという感じか。
しかし、他人の本を読んでいる時は、「怪しからん奴だ」と思っていたが、僕の本を読んでいると、「よしよし、なかなか勉強家だ」と思ってしまった。