日本で買った推理小説と日本でみたおなじみの光景

日本出張はばたばた続きであったが、成田にはちょっと早めについたので、いつもの如く本を数冊買い込んだ。

その中の1冊が、東野圭吾の「容疑者xの献身」。
東野圭吾の本は、過去に数冊読んだけど、今一つ僕と合わなかったので、ここ暫く話題になっていても、買う気にならなかった。
今回買ったのは、思いつき。
しばらく、「やめようかなぁ。この作者の文体とは合わないからなぁ」と考えた末に買ったもの。

が、これは久々に「おっ!」と思う推理小説だった。

いままで、小説の最終段階で、「これはやられた!」と思ったのは、アガサクリスティの、「そして誰もいなくなった」と、「アクロイド殺害事件」。
これは、中学生の頃に読んだのだけど。

今回の本の最終章の驚きは、それ以来であった。

よく練られた文体で、理論的に話が進んでいくのが上手い。

映画はどうかな。


さて、推理小説と全然関係ないけど、前回の日本で印象に残ったのは夜遅くなっても電車が混んでいる事。

今までは、東京のホテルに泊まったり、東海道線で横浜の実家に帰る時は、「たまの日本だし」とばかりにグリーン車に乗ったりしていたけれど、独立起業したての今は、そんな贅沢はしていられない。
何しろ、息子が、修学旅行に行ってよいか悩んで、申込みをクラスで最後に出したと言っていたくらいだ。
収入が追い付くまでは、冗費節減!

という訳で、大塚での宴会後、港南台(京浜東北線の終点近く)まで山手線⇒京浜東北線で帰る事にした。
時間にして85分くらい電車に乗っているので結構辛い。

おまけに、全然座れない(東京駅は夜の10時半頃)。
更に、磯子止まりで電車乗り換え。

「遠いよなぁ~」と磯子駅でホームで立っていると、磯子止まりの電車の中に酔っぱらった人がいる。
なかなか足がもつれて立てないようだ。
座席をつかんで、必死に立ち上がろうとするのだが、酔っているので、何やら電車の座席と格闘しているようだ。
そうこうしている内に、背もたれ部分がパカッとはずれ、それを持ってうろたえる酔っぱらった人。
今度は、もつれる体で、必死になって座席を戻そうとする。

「酔っても忘れぬモラルは立派だが、役に立ってないですぞ」と心の中でつぶやいて、一部始終を見ていた僕であった。

あ~。平和な日本のいつもながらの景色だ。

中国の治安の悪い工場地帯でやったら身ぐるみはがされそうだからなぁ。