一歩踏み出す事を決める

昨晩香港到着。
今週は、香港がイースター、中国と香港が清明節という事で、クライアント企業様からのご質問も少なく、余裕を持って仕事ができる。
先週までは、この様な状況でも、本を書き、新しい企画を考え、連載原稿を書きため、という事をしており、休息もろくに取らなかったのだが、思うところあり、今週は、リラックスできる時はする事にした。
次に走り出すための気力を充実させるためである。
昨年秋の日中関係のトラブルより、既存のビジネス基盤をしっかり守るために、必死に走ってきた。
それが先週までの努力。
そして、来週からが、新しい分野に出て行くための努力だ。

何故、そんな気になったかであるが、今週、水曜日に、当社の杉山日本所長、前田さん、斉藤顧問、そしてH氏と話をした。
35才が3人。20代が一人だ。
特に、30代の皆は、頭角を現す一歩前の年代。
壁にぶつかりながら、苦しんでいる。
そんな姿を見て、自分の10数年前を思い出した。

僕がコンサルティングを初めて12年。
その間、できる事はやり、必死に努力したつもりだ。
起業し、いま設立手続き中の会社も含めれば、8つの拠点(6法人、1支店、1駐在員事務所)を作り、280社のクライアント様を有するに至った。
TV、新聞、雑誌にも出る様になったし、本も25冊ほど書いて、日本だけでなく、韓国、台湾、香港でも出版された(翻訳版)。
一生懸命努力して築いた成果だけれども、30代の頃の自分が目指していたのは、こんな小さな成果なのか。こんなところで満足してて良いのか、という気持ちはいつでも自分の中にある。
ただ、この10数年、新しい事に挑戦し、達成する過程で、世の中に存在する壁とか、新しい分野でポジションを獲得する障害なども、十分理解できた。
今の仕事が十二分に忙しい事もあるが、新しい分野に出ていく事を躊躇するのは、そういった経験から身に付いてしまった常識が、(先日のブログでも書いたが)できると思い込む力を弱めているのかもしれない。

ただ、彼らと話をしていて、もうひとつ壁を抜けるための努力をしてみよう、一回り大きくなるための努力をしてみようと思った。
苦しんでいる一回りしたの世代を見て、自分も、もうひと頑張りしてみるか(新しい挑戦をしてみるか)、という気持ちになった訳だ。
その翌日(木曜日)には、スパイダーエージェンシーを立ち上げた森辺社長と面談し、僕がやりたいと思っている事の協力者になってもらえそうなので、これからの作業をすり合わせた。

昨今の日本のメディアを見ていると(中国・アジアでのビジネスに関するもの)、十分な分析もなく、一時的なトレンドで日本企業を煽り立て、日本企業がそれに右往左往させられている感がある。
しばらく前までは、そういった報道の流れに、真っ向から異を唱える元気はなかったが、日本企業のために、今まで以上に情報発信をし、正しい状況を伝えていこうと決めた。
そのために、まずは、アジア、中国市場の分析をしっかりと行い調査報告をまとめたい。
その上で、国ごとの販売、製造条件を比較し、日本企業のアジア、中国でのビジネスモデルパターンを具体的に提示できる様にする。
その準備ができたら、積極的に情報発信をしていこう。
既存のメディアの枠の中だけでなく、新しい発信の形を作っていければと思う。
これらの動きを進めていくために、仲間を探し、共同でやっていかなければいけない。
それは、今月中に作戦を練ろう。
ともあれ、活動開始だ。