上海は寒い。昨日は日中でもー3度。夜はー7度まで下がった。こういう時に暖房が壊れたらどうしようと心配になるのは、過去、上海で雪が降った時に、朝起きたら暖房が壊れて、吐く息が白かったという、つらい経験が有るゆえか。ともあれ、昨晩は、家で鍋を食べた。鍋は良い。特に、豆腐系が美味い。
話は変わるが、インターネットで飲食店の経営解説が公開されていた。そうした記事は、決算結果が出てからの後追いで、安直な場合が多いのだが、それはさておき。その中で、「A社とB社の決算を分けたのは、テイクアウト・デリバリー対応の迅速さだ」という解説が有った。最初は、良くある話と思って読み飛ばしていたが、考えれば、日本はテイクアウトが根付いてなかったので、これは、一つの時代変化だ。海外だと(特に、中華圏は、上海、広州、台湾、香港など、場所を問わず)、テイクアウトが普及しているし、食事前だけではなく、頼みすぎた食事は、包んでもらって持ち帰るのも当たり前だ。
それに比べると、日本では、店が断る場合が結構あるし、結果として、世界でも有数のフードロス国になっている。これは考えるべきだろう。勿論、店側には、食中毒を出したら困るとか、美味しいうちに食べてもらわないと評判が落ちるとかの意識が有るだろうし(とはいえ、古くからの寿司屋で折り詰めとかあるので、出来ない訳ではない)、客側にも、持ち帰るのは貧乏くさいという意識が有る。つまるところ、店側・客側双方のマインドの問題であるが、食べ物を無駄にしてもよい訳ではない。こうしたマインドの変化には、まだ時間がかかろうが、少なくとも、テイクアウトが根付いてきたのは、良きにつけ悪しきにつけ、新型肺炎のプラス効果だ。
そんな話は、僕自身にもある。過去10数年、年間50回程度の講演会を開いており、ライブ講演には強い拘りがあった。結果、オンライン講演会の対応が少々遅れたが、発想を変えると、これは、大変便利だ。場所を問わず参加頂けるので、遠隔地ゆえに参加頂けなかった方も大丈夫だし(SGR等からの申し込みも頂いている)、一度の開催で、全世界をカバーできるので、身体が楽だ。更に、会場費がかからないので、採算に乗りやすい。
また、面談も楽になっている。これも、クライアント様の受け止め方だが、当たり前にオンライン面談を受けて頂ける。かつては、電話・TV会議を提案させて頂いても、必ず「Face to Faceで」というご回答であった。とはいえ、身は一つなので、2か月先までのスケジュールを決め、それに合わせて頂き、面談を組んでいたし、僕も、年間60~70回飛行機に乗って移動する生活が必要だったが、これが、楽になった。結果、(おそらく、長年に渡る飛行機の乗りすぎで)今年1年の健康診断時に、心電図検査で、若干の問題が出た。これが、生活が変わったため、時間の経過と共に体が楽になり、遂には問題解消した。
これも、皮肉なことに、コロナのプラス効果。
一つの事象が生じた場合、「もうダメだ」と考えるか、「これを何とかチャンスにできないか」と考えるかで、結果は大きく分かれる。その気持ち(前向きに、何とかしようという気持ち)を、忘れないようにしないといけないなと、改めて気付かされた。
数日前に、少しは正月らしいものを買おうと思いイクラを買った。これしかなかったので、すさまじく大量だ。フードロスを生まないよう、いくら丼を食べまくらねばならない。
では、皆様、良い年をお迎えください。