悪女に深夜呼び出されると

昨日の電話の件。
上海大劇院から出ようとすると電話が鳴った。
なんとなく予感があったが、やはり上海悪女である。
虫の知らせというのはあるものだ。

悪:水野さん。シャンティに行くんですが、水野さんのボトル飲ませてください。
水:金払いなさい。
悪:まあ、そう言わずに。皆で水野さんの到着を待ってますから来てください。
水:まだ食事してない。水野のボトル飲んでていいから待ってて。

という感じで、なし崩しで参加が決定。
会社の宴会の2次会との事で、隣で「水野さんに早く来るように言え~」と、いかにも酔った感じの男性が叫んでいる。
「これはかなりきつい状況になったようだぞ。NNA三井さん深夜呼び出し事件の再来か!?」と思ったが、食事したら顔を出す事にして、まずは食事をする。
何分、劇場を出たのが10時。食事開始したのが10時半なので、行動が遅めになる。


シャンティ到着が11時45分。
業務提携先でもない会社の宴会の2次会に出るのは如何なものかという気もするが、まあ、相手は酔っ払ってるようだしどうでもいいかと考える。

店の方から、「お待ちの方々は個室にいます。だいぶ酔ってますから気を付けてください」と、神妙な顔で言われて、中に案内される。
幸いな事に、既に、一団は体力を消耗したようで、中に入った時は、1名(男性)が潰れており、他の女性3名は、まずまず静かに話をしているところであった。

その後、0時半頃、悪女に電話がかかる。
彼女に惹かれる英国人らしい。
「welcome !」と気軽に言って、この時間から彼を呼び寄せる悪女。
なし崩し的に英国人の参加が決定。
彼の到着は0時50分頃。

自分で呼んだ割には、「この人は英語できます」とさっと僕に対応を振る悪女。
「初対面の英国人男性と、この状況で何はなせというんだ!?」と思ったものの、やむを得なく、「香港行ったことある?よく行くの!そう、じゃあ、さぞかしランカイフォンで飲んでるんだろうねぇ」と意味の無い会話をする僕。

意味の無い会話ついでに、「今日は13日の金曜日だねぇ」というと、「いやぁ、今日は○○(悪女の名前)に昼と夜で2回も会えたから、僕にとっては13日の金曜日はラッキーデーさ!」と、遠くを見る目で語る英国人。

いやぁ、悪女もてるね。
日本人にゃあ、こんなセリフは吐けんなぁ。

そんなこんなの会話に疲れ(といっても、10分もたっていないけど)、「まあ、俺が相手する義理はないよなぁ~。疲れたから1杯飲も」と思って2階のカウンターに行く。
一人で焼酎の水割りを飲んでいたら、「何やってるんですか。帰りますよ!」と呼びに来る悪女。

取り合えず、方向が同じ4人でタクシーにのる僕たち。
来て20分で取り残され、きょとんとする英国人を残してタクシー発車。
「悪く思わんでくれ英国人。すっかり酔って眠いのさ」と、取り残される彼の姿に思いをはせる。
帰宅は午前1時半。

ミュージカルの余韻は消えてしまったが、慌しくも楽しい夜はこうして終わったのであった。


ママミアを観て将来を想う

昨日は上海大劇院でミュージカル(ママミア)を観た。
思い起こせば、ミュージカルを見たのは初めてだ。
でも、全曲アバの懐かしい曲で構成されているので、心地よく劇に浸れた。
アバは、確か小学生の頃から高校生の頃まで流行っていたし、僕も良く聞いたものだった。
ダンシング・クイーンが流れてきた時は、さすがに中学時代を思い出してジーンときた。
楽しいミュージカルだった。

見ている間、自分の仕事や今後をずっと考えていた。
最近、ずっと考えている事だけど、改めて「好きな事をやろう」思っていた。
会社の経営に忙殺され、今の出資者との価値観の違いがはっきりし、そんなこんなで、最近の僕は自分を殺しすぎている。

人に価値観押し付けられて、それを黙々とこなすだけなら、今の選択をする必要はなかったわけだから、自分が枯れ果ててしまわないように、もう少し、自由に活動しよう。
資金に頼るわけでなく、自分の知識と経験、自分の信用を頼りに始めたビジネスであった筈。
それが、自分のためにも人(中国ビジネスをする方々)のためにもなるとなると信じていたし、結果もでている筈だから。
それを信じて、自分を殺さず、権威に媚びずにもうひとがんばりしてみよう。
そんな事を感じて劇場を出た。

と、劇場を出る寸前に電話が鳴る。
その後、ミュージカルの余韻に浸るまもなく午前1時過ぎまでの宴会乱入となった訳だけど・・・
僕の上海生活、相変わらず慌しい。


タイ料理を食べてシャンパンを飲んだ

髪を切って染めた。
先日のブログに書いた通り、茶色い髪に飽きてきたので、黒く染めようと考えたもの。
随分黒くなった。
ちょっと、落ち着いた気がする。

髪を切り終わると会食。
タイ料理を食べる。
上海でタイ料理を食べたのはおそらく初めて。
店に入る前に、
トムヤムクンスープは是非飲みたい!
〆は、スープヌードル(あっさり味のやつ)!
と考えた。
真っ先にトムヤムクンスープを注文。
あとは、野菜、肉など数品。
その後、締めくくりに麺を探したら、スープヌードルは、「トムヤムクン・ヌードル」しかない。
同じもの2回飲むのか!?と少々たじろいだが、代替が無いので已む無く注文。
味が同じなので、麺を食べたという実感がまったくわかずに残念であった。

その後は、最近気に入っているシャンパンバーに。
「2ブロックほどなので歩ける」という言葉を信用したら、6ブロックも歩かされる。
おまけに、重いダンボール箱を肩の上に乗せ汗だく。
首がたいそう痛くなる。
まあ、労働(?)の後のシャンパンは美味しかったが・・・



尚、会食の席上で、「水野さんは最近ブログの更新頻度が落ちてますね。あと、まじめなネタばかりでつまらないですよ」と言われる。

「いやぁ、そういう時もあるんですよ。1~2週間したら元に戻りますから」と弁解する。
今は、難しいネタならいくらでも書けそうだけど、軽いネタがあまり書けない状況。
まあ、頻繁に繰り返される波なので、ちょっとしたら戻るであろう。


必死に走ってはいるけれど効果はまだ

失われた筋力を取り戻し、体を引き締めるべく、ジムで必死に走る毎日。
今週は、日曜(9Km)、月曜(9Km)、火(2.5Km)、水(5Km)、木(3.5Km)と毎日走って、ベンチプレスを挙げている。
上海は花園飯店内のジムに入っているので、昼休みの1時間でともあれ走っている。

こんな生活を2週間くらいはしたのだけれど、食事量をまったく落としていないので、まだ、目覚しい効果は見られない。
3ヶ月はかかるかなぁ。

ともあれ、10年前の姿を念頭に置いてがんばろう。


増値税輸出還付を打ち切られた財貨を輸出したら(確認結果)

7月2日のブログ。
増値税の輸出還付が打ち切られた品目を輸出した場合、増値税の扱いはどうなるかという点に付いて、税務局、貿易会社数社にヒアリングを行った。

先ずは、浦東税務局の輸出還付科に問い合わせ。
回答は、「輸出貨物税還付(免除)の若干の問題に関する通知(国税発[2006]102号)」の通り。
つまり、増値税輸出還付が適用されない品目に付いては、輸出に付いても、国内取引と見なして増値税を課税する。一方、仕入控除が適用できる、というもの。
勿論、海外バイヤーに、増値税を直接請求したり、増値税発票を渡したりというのは考えにくいので、原則としては、増値税分を輸出FOB価格に乗せる必要がでてくる。
その上で(17%の税率が適用されるものに付いては)、
販売増値税額=(輸出FOB÷1.17)x17%
という感じで、増値税額を割り出し、一方で、仕入に際して支払った増値税額を控除して差額を納税する事になる。

ただ、貿易会社数社に聞いたら、(少なくともヒアリングした会社は)どこもこの扱いを知らない。よって、販売増値税を計算せず、仕入増値税の還付・控除を放棄しているだけ、という対応をしていた。
それで実務が回っているという事は、規定と運用の差があるという事ではある。
但し、増値税関連規定に基づけば、90日以内に仕入増値税の控除申請をしないと、控除権が喪失してしまうので、上記の処理の違いを、後付で税務局に指摘されると、「販売増値税はとられるわ、仕入控除はできないわ」という、踏んだり蹴ったりという事態に陥る危険性がある。
この点、会社の会計担当者は、所管税務局と処理方法の確認をしっかり行うようにした方がよいであろう。
ころころ変わる増値税規則の落とし穴という感じの規定であった。


谷垣君に親身になってもらうが人物評ももらう

谷垣君香港在籍時代の写真

先週は、本社に帰任した谷垣君と打ち合わせ。
金融機関の方(中国ビジネス関連で協力できそうな方)を紹介してもらう。

香港在籍時は、僕のボトルを飲んだりなど、先輩を先輩とも思わない暴れん坊であったが、今回は大変親身に立ち回ってくれた。
実は、良い奴のようである。

金融機関の方と面談後、谷垣君から送られてきたE-mail。
<引用>
彼のコメントを1つ紹介させて頂きますと「あの人はしゃべったらめっちゃ理知的なんやけど、外見(服装とか髪型)だけ見たら・・・」 。
フォローになっていたか分かりませんが、「中味で勝負!」と答えておきました。
<引用終わり>

う~ん。褒められてるんだか、けなされてるんだか、からかわれてるんだか良く分からないけど、言われている通り(服装の部分)なので反論はできない。
ただ、茶色い髪にはそろそろ飽きてきたので、黒くしようかなと画策中。


あたふたと日本で講演・打ち合わせ

7月5日の香港・肇慶市共同セミナーは朝の10時開演。
9時に会場集合なので、朝起きて、E-mailチェックをしていたら、朝食を食べる時間がなくなった。
あたふたと集合。
肇慶市はまだまだ知名度がない場所ながら、(更に、朝早いセミナーなのに)300人以上集まって頂いたようだ。

セミナー後は、立食懇親会。
発言時間が20分しかなかったので、「質問は懇親会場で個別に受けます」といったら、ご挨拶・質問の方が並んで昼食を食べる暇がなくなった。
食事もなくなり、会場も追い出されかけ、「昼も食べそこねか!」と天を仰ぎかけたら、香港代表部の方が、ちゃんと取っておいてくれたのでありがたかった。
10分で食事をかっ込む。

今日は、面談を数件こなして実家に。
ともあれ、引き続き精神的にくたくた。
実家でぐったり寝る。
明日の夜に香港に移動。

蘇州セミナーで総合保税区・提携物流会社とのQ&A

先日の蘇州セミナーの写真を送って頂いた。
最近、ブログに写真が無いので一応アップ。

香港と肇慶市共同セミナーに参加するため日本に

香港政府(香港投資署)と広東省肇慶市政府の共同主催セミナーでスピーチを要請されたので、香港から東京に移動する。

今回は、香港政府の招聘という事で、飛行機はビジネスクラス、講演場所の帝国ホテルに宿泊という、ゆったりした出張。

思い出すのは、2002年。
やはり、香港政府と広州市政府の共同主催セミナー(やはり帝国ホテル)にスピーカーとして招かれた事があったが、あの時は、僕も初めての本を出して間が無い時(つまり、あまり名前が売れていない時)だったので、なんと旅費自己負担。
感謝状とお茶をもらっただけであった。
「これはひどい」と思った当時の僕であったが、今回は、丁重に扱ってもらったので感謝。

勿論、5年前のセミナーは、香港政府と広東省の政府機関の共同誘致活動の第一弾(少なくとも、日本では第一弾)という記念すべきイベントで、それに参加できたのは楽しかった。
また、香港投資署(Investment Hongkong)には、後日、マイクローズ署長との面談をアレンジしてもらったり、ヘンリータンとの会食会に招待してもらったり、色々気を遣って頂いたので、結果的には参加して正解というセミナーであったのだが。


成田に到着したのが午後4時。
その後、帝国ホテルに直行して、懇親会に参加する。

2002年当時は、懇親会は、香港側、広東省側で別々だったが、今回は両政府機関一緒。
和やかな雰囲気での会食に、香港返還10年という時間の流れを感じる。

40人程度の会食だったし、講演者の中では一番若いので、寛いだ席に座ってのんびり会食できるかな、と密かに期待していたら、マイクローズ署長の隣。肇慶市長の斜め前。中国大使館の方の前という席で、日本語で雑談、という雰囲気とは程遠い状況であった。

とは言え、マイクローズ氏が、意外に気さくな方だったので、会話はそれなりに楽しかったし、酒が回ってきたら、一緒に、ロッドスチュアートの歌を歌ったりした。
それはそれで寛いで2時間を過ごす。


1年間で20代の筋力を取り戻そうと誓う

朝8時に家を出て深センに。
最近、華東地域にかかりきりになっていたので、実は深センに入るのは半年振り。
若干、朝のラッシュ時をずらしたせいか、通関もあっさり終了し、順調に面談先に到着。
合計4時間の深セン滞在だったので、今ひとつ状況つかめなかったが、久しぶりの深センは、便利で治安が良くなっていたような(表面的な印象だけだけれど)気がした。
深センには、この10年間数え切れないほど行ったが、1990年に初めて深センに行った時に、「怖い」という先入観が付いているので、今ひとつ深センに行くと構えてしまう。

昼は火間土で会食。
よく名前は聞くけど、行ったのは初めて。
当店人気1番という触れ込みの、温卵唐揚丼というのを食べる。
値段(確か、38元で味噌汁、ミニ肉じゃが付き)を考えれば、まあ悪くないという感じ。
従業員が、若干不慣れな感じがしたが、これもご愛嬌。



香港での就業後、ジムに行って走ろうと思っていたが、明日からの日本出張の前に、華南シフトの原稿を書かねばいけないことを思い出して断念。
10時前まで仕事して、近所のスーパーで生ハムとビールを買って家で食べる。

最近、やっと、走るのも筋トレも慣れてきたので、これを機に、20代の筋力を1年で取り戻そう!という計画を立てた。
大学時代は、80Kgのベンチプレスが持てた。
まあ、あれだけ練習すれば、普通の人だと100Kg持てるはずなんだけど、筋肉が付きにくい体質らしい。
今は、55Kgくらい。
あと、10年前まで、ボクシングジムに通っていた時は、56Kgの体重だった。
今は、6Kg増えてしまった(それ以上に筋力が落ちてるんだけど)。

この20年間(特に、最近10年間)の不摂生が目に見える形で提示されるのはきつい。
もう一度、過去ベストの体力を取り戻してみよう。

1年やれば、ベンチプレス+25Kg位はなんとかなるだろう!

増値税輸出免税と輸出還付打ち切りはどう違うのか

昨日ブログに書いた件。
中国ビジネス解説(NNA)の原稿で書いた増値税還付に関して、締め切りの勘違いにより、詰め切れなかった点というのは、「輸出還付打ち切り」と「輸出免税」の違い。

今回の通知では、輸出還付を打ち切る品目と、輸出免税を適用する品目が別々に出てくる。
勿論、免税適用品目は、切手、収入印紙、絵画、彫刻等、多くの日系企業にはあまり関係が無い内容であるが。

輸出免税というのは、「輸出に対して課税をしない」という事であるが、増値税は国内取引を課税対象としているので、輸出に対して課税をしないのは、ある意味当たり前の話とも言える。
但し、免税の場合、仕入増値税の還付(所謂、輸出還付)を適用しないのが、ゼロ税率が適用される一般の輸出とは異なる点である。
では、「輸出還付が打ち切られた品目」と、「輸出免税品目」ではどう違うのか・・・


という事を解説しかけて、昨年公布された、「輸出貨物税還付(免除)の若干の問題に関する通知(国税発[2006]102号)」を思い出した。
ここでは、国が増値税の還付(免除)を行わない事を明確に規定している貨物に関しては、輸出還付を認めず、更に、国内販売と見なして販売(輸出)に関する増値税を徴収するという事が規定されている。
とすると、輸出還付打ち切り対象品目は、輸出に対しても販売増値税を納付する必要が出てくる(実務的には、輸出FOB価格にのせざるを得ないであろう)。
とすると、「ゼロ税率適用品目ながら、増値税輸出還付打ち切り対象品目(変な言葉だ)」と、「輸出免税品目」では、明らかな違いが出てくるわけだ。

上述の国税発[2006]102号は、ある意味、懲罰的な増値税課税を既定した通知で、「申告期限切れ、証憑整備の不備」等が生じた場合は、輸出に対しても国内取引と見なして増値税課税を行う事を既定したもの。
これと、産業選別的な意味合いはあるとは言え、合法的な取引である、増値税還付打ち切り対象品目を同等に扱うのは、今ひとつ割り切れないものを感じるが、それはともあれ、
● 実際の運用状況はどうか
● (輸出に対する増値税課税はさておき)仕入控除の適用はどうなっているか
という点に付いて、運用状況も確認した上で解説をしたかったもの。

この点は、すぐに確認できるので、今週中に、新しい原稿にしよう。


中国ビジネスコンサルタント水野真澄のブログ