香港(フードコートと人の性格)

昨夜は10時間寝たおかげで(さすがに1AMに目が覚めてしまったが)、体調は随分快復。
野菜とビタミンも取っとこう!と思い、オフィスの下のジューススタンドで、「にんじん・セロリ・りんご」のジュースを作ってもらって飲む。HK$ 10(140円)。
午前中は、頭の中に微風が吹いているような状況(疲れがたまっている時の状況)ながら、体はまずまず。黙々と業務をこなす。
昼にはフードコートの韓国料理コーナーで、鶏肉ご飯をテイクアウト。HK$45(630円)。
見本と全く違うものが出てきてがっくりきたが、味はまあまあ。


フードコートはいつも満員。
香港の人は、フードコートの席取りになれている。待っている人は、食べている人のテーブルの横で、「早く終われよ」という顔をしてプレッシャーをかけながら待っているし、食べている人は、誰がいようが平然と食事をし、食後に談笑をしている。
待つ方も待たれる方も、たいしたもんである。
8年半香港にいても、僕はこの境地には到達できていない。
こういう場所(込んでいて席の保証がない+テイクアウトもできる)という場所で昼食を取ると、人の性格が出て面白い。
僕が赴任したての頃(8年前)に、審査のTさん、財務のIさんという人が駐在していた。
僕は、上記のようなフードコートでは、比較的慎重な対応をする(席が取れない事を先ず心配する)ので、必ずテイクアウトにする。
審査のTさんは、農業と剣道で鍛えた体力(下半身はプロレスラー並み)で、食べている人に圧倒的なプレッシャーをかけて、席を確保するのが常。
財務のIさんは、楽観的で人が良い。ある日、「いやぁ、水野君大変だったよ。ラーメン頼んだんだけど、席が取れなかったから、立って食べたんだぁ!」と言っていた。
満員のフードコート(当然、立って食べている人などいない)で、大きなどんぶりを持って、一人立ち食いそばのようにラーメンを食べているIさんを想像したら、思わず笑ってしまった。


このIさんは、実は将棋がたいそう強いらしい。
やはり8年前に、本社から偉いさん(専務だったかな?)が来て、管理部門一同と昼食をとった事が有る。彼はIさんの将棋の実力をしっており、「君ぐらいだと、何手先を読むのかな?」と質問し、Iさんは、「30手先位(これはうろ覚え)でしょうかねぇ」と答えていた。
一同、「それはすごい!」と感心し、暫くは将棋の話でもちきり。
昼食終了後、専務は車でオフィスに。
僕たちは、(歩いて10分くらいの距離なので)歩いて帰ることになった。
オフィスへの帰り道、他の人が何を話しかけても、Iさんが答えなくなった。
もう暫くすると、突然、「トイレに行きたい!先に行くね!!」と叫び、ブリキ人形のように、手足を硬直させたまま、早足でシャカシャカ歩いて行ってしまった。
一同、あっけに取られたが、その時のTさんの一言。
「将棋で30手先を読む前に、5分後のトイレ読んどけよなぁ」。

IさんもTさんも今は日本。
元気でやっているのであろうか。

香港(夏バテでふらふら)

朝からやる気がおきない。
ボーっとしたり、やる気を奮い起こしたりの繰り返し。
思わず、「駄目だ!全くやる気が出ない!!」とか言って部下からたしなめられたりする。
自己分析するに、これは、ここ暫く食事量を絞っているからだろう。確かに、日本に行って太ってしまったので、ここ暫く食事を抑えている。
これが原因に違いないと思い、栄養補給のために、昼に大きなカツカレーを食べてみる。
おかげで、午後はやる気が一瞬戻るが、午後5時位には更にひどい状態でふらふら。ここ暫く、夜更かししているわけでもないのにこの状態はひどい。
完全な夏バテだ!と午後6時には仕事を断念。レストランで食事を取るのもしんどいので、近くのスーパーに行き、お惣菜と酒を買う。
すき焼き風鍋+鳥軟骨のから揚げ+かき揚げ(かき揚げは全部残す)。
さっさと食べて、8時半には就寝。
明日には回復してほしい。

香港(中小田さんとビートルズバーで会食)

最近、NNAの中国ビジネス講座が、軽〜くスランプ。
原稿は書けるのであるが、いまひとつネタ的に不満を感じるということ。
ここ1〜2ヶ月、いろいろな規定は出ているのであるが、以下のような感じであまりインパクトがない。
● 国産設備購入に関わる企業所得税控除関連(2000年に出た規定のディーテイルに関する補充通知で、それ程インパクトなし)
● 合作企業の資本金先行回収に関するもの(合作企業法+2003年の外貨管理局の通達の内容の若干の補足で、これもたいしたインパクト無し)
● A型・B型保税物流センターの管理規定(これは、それなりに意義があるが、適用を受けることができる企業は随分制限される)
● 外貨管理関係(経常口座の外貨保有制限の若干の緩和、中国居民の外貨取得制限の若干の緩和(緩和は緩和であるが、マイナーな措置)
● 一回払い賞与に関する個人所得税優遇措置の解釈(前の通知が、言ってる事がさっぱり分からないような内容だったので、簡単な説明がでた)
などなど。
という事で、いまひとつ突っ込んだ内容にならないし、記事的にも銀行や会計士事務所などが出している顧客向けレポートの二番煎じになりそう。
個人的には大変不満ながら、ない袖は振れず。致し方なし。


今日は会計士の中小田さんと会食。
たまに行くビートルズバーに行く。
中小田さん(会計コンサルティング事務所を経営されている)から会食のお誘い頂いたとき、「ビートルズバーなら、一次会・二次回兼用になるので便利です」といって、場所を指定したもの。
ここは、同じビルのすし屋+てんぷら屋さんから出前を取って食べられるので便利。
僕は、寿司は握りより細巻きのほうが好きだし、脂の乗った刺身は嫌い(たこ・いか・マグロの赤身等が好き)。
金にならない客であるが、ここで出前を取ると、細巻きを気兼ねなくどっさりと食べられるので嬉しい。
そんな感じで、すしを食べ、ビール3杯にウィスキーの水割り4杯。
10時半に帰宅。ベッドに直行。
最近バテ気味。

因みに、これが店のマスター。

香港(3回り違う奥さんというのは・・・)

引き続いて、髪を切った事に対する反応が結構あるが、その副産物は、いろいろな人が食事に招待してくれる事である。
やはり、髪を切ってどんな(ひどい?)姿になっているか興味があるようで、それが見たくて食事に誘ってくれるようである。
まさに、風が吹けば桶屋がもうかるという感じ。
ともあれ、自分では随分短い髪に慣れてきたが、道行く人は、僕とは気づかない模様。知り合いの人も、こちらが挨拶しようとすると、ぐんぐん歩き去ってしまう。
ブログに載せた短髪写真も、まだ僕だと信じてくれない人が多いし・・・


ところで、上海エクスプロラ代表のブログを読んでいると、三回り違う奥さんという記事がある。
最初読んだときは、読み飛ばしていたのであるが、考えてみると、これは、うちの会社のOBではないか(元、丸紅香港華南会社の副社長)。
これくらい、年の離れた夫婦も少ないであろうから、ほぼ間違いはなかろう。
しかし、僕の知っている中でも、香港華南会社の副社長は、よく会社を辞めて独立する。
三回り下の奥さん(中国のどこかのエアのスチュアーデスだったはず)をもらって、コンサルティング会社を経営している人、焼き鳥屋(卯佐木)を経営していた木山さん、スタンレーでレストランを経営していた人、その他にもいる。この十数年間でもこんな感じなので、これは一つのジンクスか。
副社長のポストは、独立心を掻き立てるのか!?


最近写真がなくてさびしいので・・・
という事で、窓の外で行われている埋め立ての写真を貼っておいたら、ブログを読んだ谷垣君より、「いくらなんでも、あまりにつまらないですよ。もうちょい、他の写真はないんですか!?」と責められてしまう。

という事で、必死でPCを探して見つけたのが、2年ほど前の、広州現法のアニュアルディナーの時の写真。
いきなりこの写真をはるのも無理があると思うが・・・

香港(雨続き)

今日も昨日も雨続き。
特に、昨日は、前日に引き続いてひどい雨であった。
雨天延期になってしまったが、昨日は、日本人クラブの夏祭りが予定されていたので、出かける予定であった。
金魚すくいがある様で、更に、つれなくても金魚がもらえるらしい。
思い返せば、小学校の時に、2回ほど、金魚すくいでもらった金魚を、小さい水槽に入れておいたら、その日のうちに死んでしまった事がある。
過ちを繰り返してはいけないと、数年前に、沢がにを飼った際に水槽を調達した店に出かけ、エアポンプ、餌、水槽の浄化装置等を買ってきた。
因みに、数年前に飼った沢がには、日本料理屋で貰ってきたものであるが、結構長生きした。
毎週土曜日に、裏山に行って水を汲んできたりとか、一日おきに、水を替えたり、水槽・石を洗ったりとか、たいそうな苦労をして育てたので、それくらい長生きしてくれなくては困るが。
という事で、大雨の中、数年前の記憶をたどり、やっと同じ店を探し出し、何が必要かを聞いてみる。が、英語も北京語も通じない。
仕方が無いので、追い詰められたときにしか使わない、下手な広東語であれやこれやと質問したが、店のお婆さんとおじさんが親切で、何とか必要最低限のものが買えた。
その金魚グッズも、来週までお預けである。が、来週も雨で、夏祭りが中止になってしまったら、これはどうしたらよいのであろうか・・・


今日は、一日中執筆。
いまいち乗らない。
現在、6万字(6〜7割の進捗)であるが、これくらいの時が一番苦しい。
これを超えれば、ラストスパートの弾みがつくのであるが・・・

香港(同僚、佐野元○)

今日は、朝からひどい雨。
タクシーに乗ったら、窓の外が見えないような豪雨が5分ほど続いた。
こういう集中豪雨が頻繁にあると、香港は南国だなぁという感を深くする。
こんな雨の中を、同期入社の佐野元○(フルネームで出してよいかどうか分からないので、一文字隠す)という、歌手の様な名前の男が、上海経由でやってきた。

彼は、大学時代は体育会・野球部出身で、入社した時には、勉学の雰囲気を全く漂わせない男であった。
入社早々のTOEIC試験では、ヒアリング部分であるにも拘わらず、20問ほど答えをまとめ書きして、早々と終わって寝ていたような人間で、まあ、度胸が据わっているのは確かであろう。
そんな彼も、配属されてからは、極めて真面目に働き始め、残業・休日出勤では、いつも顔を合わせる仲であった。
配属数ヶ月たった頃、彼が担当したアフリカ向け輸出債権(L/C付き)が、輸出国の外貨事情が原因で、アンペイドになった事がある。
その輸出荷為替が、たまたま僕の担当だったが、カントリーリスクなので、僕がする事は何も無く、一応、心配するそぶりを見せていたら、自然に解決してしまった。
という事で、僕は何もしていないのであるが、彼が勝手に、僕のおかげで解決したと、思い込んでくれて、その時以来、彼は僕を大切にしてくれている。
入社から1年が経過して、僕の中国研修が決まったときも、送別会という事で、六本木で中華を食べさせてくれたりしたし(その後、バーに行って、彼の下宿近くのラーメン屋に行き、最後に、彼が大学時代から下宿していたぼろ屋でビールを飲んだ)、8年半前に、僕の香港駐在が決まった時も、吉祥寺で送別会を開いてくれた。
ただ、この時は、「今日は、嫁さんに黙って家の判子を持ち出して、先物取引の契約をしてきたんだよ」とか言われたので、こちらが怖くなって、割り勘にしてしまったが・・・
その時以来の再会であるが、心配していた先物は、無事に切り抜けたようであるし(取引開始の数ヵ月後に、何とか、トントンで手を引いたらしい。「あれだけはやらん方がいいぞ」というのが彼の言)、仕事も家庭も順調な様で何より。

ホテルに迎えに行き、あっさりしたものを食べたかった僕が、「何が食いたい?」と尋ねると、「中華なら何でもいい」という強引な反応が来たのは予想外。
雨がひどくて、タクシーがつかまらなさそうなので、僕の好きな香港火鍋(これは、比較的あっさり)に連れ込む事もできない。
ゲッと思ったが、日本から出張に来たての人間に、日本料理を食べさせるほど我侭な人間ではないので、かろうじて体勢を持ち直し、会社近くの中華料理屋(僕の好きなZENという店)にいく事にする。
ただ、北京ダックは素晴らしく美味しかったし、紹興酒も上品な美味しさだったし、(腹が張った事を除けば)料理には大変満足。
気心知れた人間なので、勝手な話をして、楽しく過ごした。

香港(標準的な一日と書籍のアイデア)

オフィスで黙々と仕事をする一日。
お盆の関係か、ご質問も比較的少なめ。
今日頂いた質問は、「加工貿易(来料・進料・転廠)関係4件」、「個人所得税関係3件」、「国内流通・貿易権関係2件」。あと、髪を切った事に関するE-mailが同じくらい・・・

不思議なもので、頂く質問というのはある程度似通う。
昨日はなぜか加工貿易の質問が集中した(いつもはそれ程多くはない)。
まだまだ、来料加工を検討されている企業、若しくは、来料・進料並存を希望されている企業の方は多い。
よく頂くご質問として、「同じ敷地内に、来料加工廠と現地法人を並存させる事ができるか」というものがある。
(説明すると長くなるのではしょるが)関税・増値税の課税・還付制度を考えれば、来料加工・現地法人を並存させ、来料を輸出専用工場、現法を国内販売製造工場とすると、効率が良くなる為である。
因みに、同一敷地内の並存の可否に対する回答は可能。
但し、来料加工廠が保税工場であるため、保税品管理の方法に関しては、所管の税関の審査を受ける必要があり、どの様な条件が付けられるかは、case by case という事。
僕が知っている中では、来料加工と現地法人で、生産ラインも同一(原材料と仕掛品・製品は、比率に応じて分けている)というケースがあるが、これは極端な例で、この様な柔軟な対応を何処でもしてくれる訳ではない。


ところで、新著(来年早々出版予定)の進捗が、先週末で5万字となった。大体、10万字が目処なのでほぼ半分。
きついかもしれないが、9月末までには書き上げたい。
そこから先は、用語集の改定をしたいと考え出した。
2004年1月に出版した、「中国ビジネス・会計税務用語集」の評判が結構良い。本当は、2006年早々に改訂版を出版しよう。その際に、用語も増やそうと考えていたのであるが、この本の執筆が、あまりに辛い作業だったので、「しばし考えたくない!」という気持ちになっていた。
ただ、「公式集をもう少し充実させて、語彙も増やしてアップデートしようか」という気持ちにやっとなってきた。10月から開始すると、出版できるのは、来年の後半になってしまうだろうが・・・

あと、もう一つ考えているのは、「新・初めての中国ビジネス」(つまり初級編)が出たところで、中級編(「中国ビジネス中級編」とか)を出してみてはどうかと言うこと。
● 三井様(NNA)
直ぐには書けないので急ぎではないですが、よろしくご検討下さい。

そろそろ、短い髪の毛の自分を見慣れてきた・・・

香港(髪を切った顔)

昨日のブログで、頭を丸めると書いたところ、いろいろな方からE-mailを頂いた。
どうなっちゃったの!?という内容であるが・・・
という事で、(あまりお見せしたくはないが)桑畑君に写真を撮ってもらった。
こんな顔で仕事をしています。


コンサルティングHPで、部員たちにリレーエッセイを書かせているが、亀一のハルピン語学留学記の第二回が掲載された。
なかなか面白いので、彼に、
●「なかなか面白いので、書き続けるように。留学時代の思い出を、韓国人の彼女との出会いやカルチャーギャップも含めて、全体で、15回位で書き上げると良いでしょう。」
というE-mailを送ってみたら、
●「水野部長殿 了解致しました」という大変硬い返信が返ってきた。

相変わらず、感情が伝わらない男であるが、ここまで徹底しているとなかなか面白い。
ともあれ、書き続けさせよう。
しかし、僕は、台湾で語学留学、福建省で実務研修、香港で8年半駐在という感じで、南方になじんできた人間なので、彼の様な北方での経験、北方風の巻き舌中国語(南方で語学を憶えると、舌を巻きながら中国語を話す日本人が生意気に思えてしまう)が大変新鮮。
語学が分からないまま、寒いハルピンに送られた亀一が、どうやって、巻き舌北京語をマスターしていくか!?
今後の留学記の展開が期待される。

香港(頭を丸める)

頭を丸めると言うのは大げさながら、短いスポーツ刈りにした。
物心付いてから、自分が短い髪にすることに徹底的な拒否反応を示してきたので、こんなに短くするのは生まれて初めて。
新入社員の頃に仕事で失敗して、強制的に切らされた時よりも短い。
極端から極端に行ったので(トレードマークの長い茶髪から坊主に近い頭になったので)、会う人がさすがにびっくりして理由を聞く。
「初心に戻るためです」といっているが、まさにそんな感じ。
つまり、この2〜3年で自分なりに悩んだり、頑張ったり、懸命にやったりしてきたつもりながら、自分でも知らないうちに慢心していたのではないか。謙虚さや思いやりや優しさやひた向きさを失ってこなかったか。
そんな事を反省して、初心に戻る意味で、頭を刈ってみたもの。
もう一度、気持ちを引き締めなおしてみよう。

という訳で、似合うと思ってやったわけではない(見てくれはどうでもいい、というか、変に似合わないほうが良い)と思って切ったのであるが、我ながら本当に似合っていない。
朝の洗髪があっさり終わってしまうのはよいが・・・

香港(現実に引き戻される)

昨日の午後に香港到着。一気に現実に引き戻される。
家に帰ると、荷物の整理とE−mailのチェック。E−mailは返信しだすときりが無いので、週末は対応しない事にして斜め読みしただだけ。
ブログ更新した後は、黙々と新しい本の執筆。夏休みで体力を使ったので、書きたい気持はあるものの、体力がついて来なくてはかどらない。書いては寝て、寝ては書いての繰り返し。
本調子に戻るにはちょっと時間がかかりそう。


因みに、上海会社の人間が、8月5日に開かれた「保税区企業に対する外商投資商業領域管理弁法適用に関するセミナー」に参加した。
そこで、商務部外資司長より以下の発言があった模様。
? 保税区企業・物流園区企業が、外商投資商業領域管理弁法に基づいて貿易権・国内流通権を申請できる事は、先日公布された規定通り。
? 貿易権を申請する場合は、関税分類の内、2〜3分類以内に限定しなくてはならない。但し、国内流通権に付いては制限が無い。
? 日本の総合商社の場合は、1グループに付き1社だけ商業企業を認可する。
商務部の発言も、こと商業企業に関しては、短期間で揺れ動いているが、何れにしても?の発言に付いてはロジックとしてちょっとおかしい。つまり、昨年の対外貿易の改定に伴い、貿易権(より正確に言えば、外貿流通経営権)は届出制になった筈で、国内流通権を有している企業であれば、制限品目を除いて、一定の手続さえすれば輸出入が認められる筈。よって、取扱品目を制限するというのであればまだ分かるが、「国内流通権は制限なし、貿易行為は品目制限」というのは、制度改定の流れを無視している気がする。
更に、数量制限の撤廃はWTOの公約であった筈で、?の様な制限を行うの本来問題である。
丸紅は、上海百紅(外資としては第一号の卸売企業)と紙の取扱に関する卸売企業(最近認可取得)を持っている。百紅はマイナー出資(49%)、紙の卸売会社は独資ではないがメジャー出資。総合商社の中で、2社の商業企業を持っている例は無い筈であるが、この先どうなるのであろうか。商業企業の認可事例は確実に増加しているが、この先の展開については、はっきりした観測が効かない。なんとも困った状況である。

中国ビジネスコンサルタント水野真澄のブログ