香港(通常の一日)

週末のサッカー合宿のおかげで、全身筋肉痛である。

顔も真っ黒になったので、会う人会う人から「ゴルフですか?」と聞かれる。

僕はゴルフが嫌いなのだが・・・

朝一番で、山形県商工労働観光部の方が面談に来た。

昨年、香港貿易発展局主催のCEPAセミナー(在山形)で講演をした際に、お世話になった方であるが、香港で開かれている山形物産展の為に来港されているとの事。

中国東北三省(吉林・黒龍江・遼寧)に対する優遇政策の概要、対中輸出を行う際の債権保全策、人民元切り上げ観測に関して質問を受け、説明した。

東北の優遇政策に関する回答をしていて、僕が実務研修生時代(1989〜1990年)に、瀋陽出張所に駐在していた年下の駐在員の事をふと思い出した。

彼は、入社2年目で、立ち上げ準備中の瀋陽出張所に一人で駐在させられ(?)ており、正に右も左も分からない中、予算達成ノルマに苦しんでいた。

広州交易会で出会った折に、「楽しい事は何?」と聞いたら、「無いんですよ。強いて言えば、上司が近くにいない事と、冬にホテルのレストランで食べられる白菜鍋がちょっと美味しい事くらいですかねぇ」と、物悲しそうに語っていた。

さすがに15年前の話なので、今の瀋陽は違っているのであろうが。

彼は今どうしているだろうか。

尚、輸出に関する債権保全の方法としては、「L/C(信用状)条件しか認めない事です」で終わってしまったが、余談として、中国内での債権保全方法(国内信用状・銀行保証付き約束手形)や、信用調書の制度についても解説しておいた。

その折に、現金販売でも安全とは言えない、という実例として、中国の偽札の多さを例に出した。丁度、僕の手元に最近掴まされた偽札と、5年前の偽札の2種類があるので、それを見せながら話したのであるが、偽札も、ここ数年で格段に製造技術が上がっている。

昔の偽札は、カラーコピーの張り合わせであったので、濡らすと直ぐに半分に分かれてしまうチャチなものであったが、最近の偽札は、紙質以外は殆ど見分けがつかない。

よく気をつけないと、簡単に騙されてしまいそうである。

今日は、夜の10時半迄残業。

その後、馴染みの焼鳥屋に夕食を食べにいった。

この焼鳥屋の主人は、僕の元上司(香港華南会社副社長)であるが、何を思ったか、2000年に、急に会社を辞め、香港で今の店を始めた。

残業流れで、一人で食事をするときに重宝している。

丁度、新規メニューの開開発中だったようで、試作品を幾つか食べさせてもらった。

豆乳湯豆腐(お湯の代わりに豆乳を使った湯豆腐)等のアイデアメニューもあったが、美味しいものの、手間がかかる割にそれ程のインパクトがない。

両者の一致した見解で、ボツになってしまった。

新規開拓はなかなか難しい。