敬語もそうだが、一般常識というのはやっかいだ。
知らなければ気にならない事が(当たり前だが)、知った途端気になってしかたがなかったりする。
知らなければ気にならない事が(当たり前だが)、知った途端気になってしかたがなかったりする。
かなり昔の事だが、入社数日目に社内電話を取り、課の担当者(僕の先輩。仮称山田さん)が在席か問われた時、「山田さんは、もうすぐ戻ってこられると思います」と言ったら、「馬鹿野郎。身内に敬語を使うな!山田はすぐ戻って参りますだろう!」と怒鳴られた。
そう言えば教科書で習ったな、と思ったが、慣れない敬語で意識が回らなかった。
若いうちにそんな事があると、もう同じ間違いはしなくなるが、30才を越えると、誰も注意してくれなくなる。
実際、30~40才を越えても身内に敬語を使っている人は、正しい用法だと確信している訳だろうが、聞いている方が、「この人は用法を知らないだけだな」、と聞き流してくれればよいが、往々にして、相手はいらいらしている。
「こっちを馬鹿にしているのか」と思っていたりすると、今後の関係に影響がある。
こんな感じで、敬語や一般常識というのは怖い。
ただ、世にあふれる一般常識を、全て習得しているというのはあり得ないので、誰しも(僕自身も)、色々と勘違いをしている事がある筈だ。
そう考えると怖い。
一般常識の本を買おうかと考えたりもするのだが、それを読んで、自分の間違いを、今さらながらに思い知るのは怖い。
若いうちに、叱ってくれる人に感謝せねばならない。
因みに、僕を一喝してくれた人は、嫌味がなく若手を叱り飛ばせる良い先輩だった。