松屋の牛肉カレーに思う

これから羽田空港(香港に移動)。

今回は花粉の真っただ中であったので、目は充血するし、くしゃみは止まらないしで、毎年恒例とはいえ辛かった。
さすがに外で走る気になれず、ちょっと運動不足。

関係ないが、数日前に、初めて松屋に入って、牛肉カレーを食べてみた。
その折、吉野家応援企画の様な事をやっている雑誌が数か月前にあったのを思い出した。

そこでは、吉野家ファンの数名の有識者が、「吉野家はどういう戦略をとるべきか」を提案していたが、共通した見解は、牛丼の味では吉野家が一番だから(吉野家ファンの発言というのは考慮せねばならないが)、高級イメージで売り出すべしというものであった。
店舗数の縮小と価格の引き上げにより採算を改善しようという提言、つまり、量販より差別化という方向性だ。

吉野家は月数回の贅沢という位置付けに、と書いている人がいたが、これはちょっと複雑な気持ちだ。
「安い」が売り物だった牛丼が、給料日の贅沢と言われてしまうと・・・

ただ、よく引き合いに出される、吉野家・松屋・すき家という比較に関しては、雑誌のコメントの意味が分かった。
松屋もすき家も、基本的には牛丼屋ではなく、カウンター主体のファミレスというのが実態であり、牛丼屋と名乗るのは、企業イメージを伝えるための手段に過ぎないのではないか。
牛丼屋、という言葉は、品目よりも「早く手軽に」、というイメージを伝えるメッセージの様
な気がする。
その意味では、牛丼の値段だけが取り上げられて、価格競争を煽られれば、吉野家だけが苦戦するのもうなづける。
牛丼という一品の位置付け(比重)が全く違う訳だから。

まあ、こんな感じで、表面的に見れば同じでも、その実内容が違っているとう事はよくあるもので、それによって、価格設定、宣伝方法、競争の仕掛け方等も変わってくる。
それが、企業戦略というものであろう。

因みに、初めて食べた松屋の牛肉カレーは、カレーが美味しく牛肉はいまいち、という感じであったが、総じて言えば安くておいしかったので満足ではあった。