3年前の今日は

思い起こせば、丸紅に辞表を出したのは3年前の今日だ。
当時のコンサルティング会社に出資していた部の部長、部門長席の連中の、陰湿な嫌がらせが腹にすえかねた。

辞表の提出自体は、標準様式に「自己都合」と書いて郵送しただけなので、一瞬で終わったが、それからが大変だった。
退職するまでの一ヶ月半は、彼らが、僕の退職に際して、「退職後はコンサルティングをしない。顧客・部下を勧誘しない」という誓約書を書かせようと社内根回ししたり、僕や当時の同僚は、それに憤ったり。
様々な思惑が混ざった濃密な時間であった。

(通常の社員は結ばされない)特別扱い?の誓約書は、結局、人事部から「法的に無効」と一蹴されたようだが、彼らも面子上取り下げられなかったようで、形式的な(骨抜きになった)誓約書に差し替えられた。
「拒否する事もできるよ」と人事部長席から言われたけれど、早く決着をつけたかったし、誓約書の件が決着するまで退職手続が始められないと、人事の担当者たちが嘆いていたので、8月20日前後に、サインする事を決めた。
人事の担当者からは、「ありがとう!」と真剣に感謝された。


退職の日(最後の出社日)。
既に返却不要という全社決定が出ていた過去の僕の書籍の印税を、夕方17時半(終業時刻)の時点で、出資部の連中はまだ、「返せ」とごねていた。

退職後、僕なしで運営できると思ったコンサルティング会社の運営が立ち行かなくなったので、今度は僕と顧問契約を結んで相談事項を全て僕に投げるようになった。
旧コンサルティング会社のお客様には、「水野が従来通り対応するので、今までと何も変わらない」と告知した。
顧問契約の内容とは違うのだが・・・

僕の退職後、9ヶ月後に旧コンサルティング会社が立ち行かなくなり解散が決定したら、それまで殆ど交流が無かった銀行のアドヴァイザリー部門に、顧客を移管しようとしたが失敗したらしい。
僕の会社に流れるのが我慢できなかったようだ。

そこまで躍起になって僕をつぶそうとしたのに、社内の賛同も顧客の支援も全く得られず自滅した。
はた迷惑だったが、ある意味、可哀そうな連中とも言える。

そんな風に思えるのは、3年の月日が経過して、その後の双方の明暗が分かれたからであろう。
今では良い思い出になってしまった。
怒りはないなぁ。

あんなに大変だった出来事でも、その後の推移が順調ならば、良い思い出に姿を変える。
目の前の状況に打ち勝つ事。
その努力をして成功すれば、殆どの事は、良い思い出に姿を変えるものだ。

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