午前中、仕事の関係で高田馬場近くに行った。
そこで、1991年のクリスマスイブを思い出した。
当時、一応、バブルは終焉していたとはいえ(日経平均株価は25千円程度)、その余韻を人々は忘れられず、イヴと言えば、用事が無くても無理やり作って残業せずに帰っていたものだ。
ところが、僕は全く用事が無く、夜11時まで残業していた。
その頃早稲田に住んでいたので、夏目坂の途中にあったスーパーサントクで、弁当・お惣菜を買って帰ろうとしたら、総菜コーナーにあるのはパーティーセット(陽気な盛り付けのチキンバスケット、ウィンナー、ポテト等)の売れ残りだけ。
弁当類は一切なく、空しくなって、住居の裏に有ったラーメン屋(客観的に見れば、当時の住居の方が裏側という感じだったが)に行く事に。
そこで麻婆ラーメンを食べていたら、親父さんに、「ダメだよ、こんな日にラーメン食ってちゃ!」ととどめを刺され、そこはかとなく寂しかった記憶が、突然、昨日の事の様に思い出された。
場所も時間も良いので、昔の住居に行ってみようと思い立つ。
25~28才の時に住んでいた建物がまだあった。
当時は、これで8万円くらいの家賃だった記憶がある。
そこから歩いて、当時のラーメン屋を探したが、ちょっとしゃれた中華料理屋になっていた。
ラーメン屋で22年ぶりのイヴ麻婆麺というのが、心の中で既定路線になっていたので、ここに入るのはやめておく。
麻婆麺を探して歩いていると、夏目坂の大衆料理屋に麻婆麺のサンプルが。
全部で10個くらいの陳列しかないのに、麻婆麺があるというのは大変珍しい。
何やら運命的なものを感じて入る。
家族でやっている様なこじんまりした店で感じよい。
昔懐かしいな、という感じ。
本格的ではないが、この如何にもラーメン屋の麻婆麺というのが、今日の気分にぴったりだ。
そんな感じで、22年ぶりに、クリスマスイヴに麻婆麺を食べた。
改めて、バブル直後、若い時代の自分を思い出した。
たまには、こんなつかの間のノスタルジーが心地よい。