中国はすっかり便利になったので、食事に困ることはまずない。ただ、1980年代の駐在では、駐在地で日本食が食べられず(台湾ですら美味しい日本料理屋は少なかった)、自分で作った蕎麦だしでを駆使して(ざる蕎麦を作ったり、ひと手間加えて親子丼を作ったり)、かろうじて日本食欲求をしのいだものだ。
その記憶が強く残っているので、今でも蕎麦つゆを自分で作る。
近所のスーパーで買い出し。蕎麦つゆは濃口醤油。うどんつゆは薄口醤油にしたいので、両方買えないと困る。こんな食材が買える店が、自宅から徒歩数分圏内に3軒あるというのは有難い。ついでに、デリバリーなら調達できる店は数えきれない。かくも便利な上海の住環境には、感謝しなくてはならないなと思う。
蕎麦を茹でて食べる。海老天と天かすは、紋兵衛のデリバリー。
味はさておき、自家製蕎麦つゆを使った料理を食べるとほっとする。合計26年の海外生活(うち半分は一人暮らし)で身に付いた習慣だな。
今の時代に初駐在を経験する若者たちは、20年後、30年後に何を懐かしく思うのだろう。