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本も連続出版すると・・・

一昨日届いた用語集

一昨日、中国ビジネス・会計税務用語集が届いた。
日本では今月販売開始。
香港では、2月下旬販売開始となる予定。

2004年に最初のものを出した時には、(何分初めての企画で)用語の選定、サンプルの収集などに苦労し、ボリューム(語彙・添付資料の種類)的に不満が残る感があったが、今回は、はるかに充実。
語彙も大増量したし、ピンインも完備。
共同執筆者の斉藤さんが、資料関係は全てやってくれたので、会計報告書、各種税務報告書等の日中対訳対応も含めて、充実したものができあがった。

また、週末は、明日香出版から2月9日出版予定の、「知りたくなくても知っておかなきゃならない 中国人のルール(1,575円:税込)」の最終稿の確認を終わらせた。
これも、初企画という感じの本なので売れてほしい。

そんな感じで、Eラーニングを含めて、2010年11月~2011年2月まで、4ヶ月連続出版の作業が終了した。
大変だった。
特に、年末はしんどくて、疲労のあまり酒を飲むと、すぐに居眠りする状況であった。

ただ、4ヶ月連続出版というのは、執筆者としての自己満足的な達成感にはなるのだが、毎月出るので、本のプロモーションもしにくいし、読者の方も、「また何か本の案内が来たぞ」という感じになってしまう。
連続になってしまったのは偶然であるのだが、もう、数ヶ月連続という出版はしないであろう。
もう少し間をあけて、じっくり売っていくべきだな、と思う。

また、そんな感じでプロモーションができないままになっていますがNNAから発売の、変わる!加工貿易新マニュアルも昨年末に完成し、販売開始しています。

来料独資転換で50ページ。
その他、転廠に関わる増値税等、10年間の研究の集大成と言う感じで書き下ろしていますので、是非。

よろしくお願いします。

今年の社員旅行は日本に決定

起業2年度目が終了
まだ、完全に決算は締まっていないのだけれど、純利益(連結の税引後利益)は、昨年度の2倍まではいかないと思うけど、1.6倍くらいはいくかな、という感じ。

昨年に引き続き、香港・上海・広州の全店黒字も達成したし、チェイスチャイナも化けるきっかけを作った(と思う)。
と言う訳で、めでたく今年も社員旅行にいけそうだ。

候補地域として、
プーケット
香港・マカオ
北京
海南島
日本

を前提として社員にアンケートをとったら、満場一致で日本に決定。
あまりの即決で、あっけなかった。

という事で、今年は福岡に行く事になりそうだ。
いまから、屋台で飲み、ヒルトンシーホークホテルに泊まるのが楽しみだ。

しかし、中国人の新人たちも含めて、全員、日本に行きたい、と言ってくれるのは、日本人としては嬉しい限り。

日本語を話す(=日本に興味がある)社員だという事もあるのであろうが、日本が、行ってみたい、見てみたいという、魅力ある場所である事が嬉しいし、その魅力を、維持していって欲しいなと思う。

上海鬼太郎の会

上海で鬼太郎の会というのをやるぞ、と昨年10月のブログに書いたけど、昨年11月に第一回開催。12月に第二回開催。
今月第三回と言う事で、なにやら月一回開いている。

今週の鬼太郎会は、NNAの三井さんも参加。
四川料理に白酒という、危険な雰囲気漂う企画になった。
参加人数は、第一回(二人)、第二回(三人)、第三回(四人)と徐々に増えている。
さて、どこまで増えるか。

参加資格は、標準より酒が強い人。
この一点。

補足条件としては、飲んでも怒ったり絡んだり乱れたりせず、また、小難しい話をしない事。
徐々に、輪を広げていこう。

しかし、三井さんに誘いをかけたら、(誘いのE-mailに、死して屍拾うもの無しとか書いていた事もあるが)おどろおどろしい会ですね、と警戒していた。

酒豪の新潟県人で、深夜に僕をバーに呼び出してトンズラする(2007年の出来事)、というパフォーマンスを見せる三井さんを警戒させるとは。
ちょっと、会の名前もいけないのかな。
スナフキンの会にしておけばよかった。

と言う事で、会の様子は数日後にアップします。

P/Eって、何が怖いのか?

最近、何人から方から、「P/Eというのは中国の考え方か」と聞かれた。
メディアの方からもそんな質問をされた。

これは、全くの誤解で、却って、P/E議論が中国で交わされる時代が来るようになるとは、5年前までは僕自身思いもよらなかった。
P/E(Permanent Establishment)というのは、事業所得の課税権の判定に関する、国際課税の基本的な概念であるし、すこし前までは、米国、アジア(中国以外)でセンシティブなトピックスだった。
僕の最初の本(2001年執筆)では、P/Eだけで一項目を設けているが、それは、1990~1997年の、米国税務担当時の経験が大きい。
そして、そこには、「P/E認定も移転価格も過少資本も、非居住者に対する課税(海外への所得移転の規制)の考え方で、極論すればやり方の違いに過ぎない。そうであれば、判定が抽象的になりやすく、水掛け論に終わりがちなP/E認定よりも、中国は移転価格で攻めてくるのではないか。実際の取引をベースとして、利益率を調整する事で、多額の更正ができる訳だから」という趣旨の意見を書いた記憶がある。
それが、10年経過して、P/E認定も移転価格も過少資本も全部やりだしたのには驚いた。
やはり、中国は、会計・税務に関して言えば、完全に米国を追い掛けている。

僕は、P/Eの担当を長年続けたのであるが、大企業では、P/Eと言えば物事(案件)が止まる。
P/E認定されてどの様な問題(影響)が生じるか、という検討をする前に、P/E認定リスクを提起する人がいると、「ならやめよう」と条件反射してしまう傾向が強い。
僕は昔(P/E担当だった頃)、「社内をP/Eという幽霊が歩いている様だ」とよく言ったが、まさに、そんな感じがする。

ただ、考えてみれば、支店だってP/Eだ。
というか、支店は、一番分かりやすいP/Eであり、この様な機構を通じて海外ビジネスを行っている会社は多かろう。
ただ、P/Eに極端な拒否反応を示す人でも、支店の開設に抵抗感を持たないのは、考えてみれば不思議だ。

見なしP/E認定(継続的なプロジェクト提供、代理人P/E、その他)を企業が嫌うのは、
① その国に拠点も無いのに、(非居住者ながら)税務登記・申告を行う事に対する潜在的な拒否反応。
② みなし認定という、変化球(?)で攻めてきた税務局の、次の一手に対する恐怖。
③ 中国の場合は、個人所得税に対する派生(国税発[1994]148号の見なし規定により、見なしP/E認定を受けた場合は、関連出張者が183日ルールを使えなくなる)。
というものであろう。

そして、リスクの拡大。
「P/Eは所得を吸引する」という概念がある。
たとえ帰属主義(P/Eに帰属する所得のみを当該国での課税所得にするという考え方で、総合主義に対比される)を採用している場合でも、帰属していない事の証明は難しく、P/E認定されると、課税対象の範囲が限りなく拡大する危険性がある、という内容だ。

この様に、課税リスクが、どこまで大きくなるかが予測できない、というのが、P/E認定の一番の恐怖であり、分かりやすく言えば、「P/E認定というのは、それから何が起こるかよくわからないから怖い」という事だ。
この意味では、まさに幽霊の様なものだ。

ただ、所得吸引の理論はさておいて、現実問題として、P/E認定された途端、その国との取引(事業所得)が、全て課税されるというのは、常識としては考えにくい。

繰り返しになるが、支店や請負工事事務所はP/Eだし、駐在員事務所でも、中国において経費課税の対象になっているという事は、すなわちP/E認定されているという事だ。
この様な既存のP/Eがある場合は、その状況・税務局の対応が、判断の参考となる。
そして、租税条約で帰属主義が謳われているのであれば、判断根拠は、やはり帰属主義に基づいて行うのが筋であろうし、租税条約を判断根拠とすべきであろう。

中国で、これだけP/E議論が生じるとは思わなかったが、この様な状況になった以上は、実務と理論に基づいた、冷静な実務判断が必要となろう。

正義感は必ずしも正義ではない

私は正義感が強い、とか言うと、格好良く聞こえるが、そんな事を言う人が、必ずしも正しい事をやっている訳ではない。
自分が思う正義のピントがずれていたら、正義感に基づいて突っ走る人は、単なるはた迷惑な人間だ。

社会で生きるためには、人間、まず我慢が必要だ。
それは、社会に出ると、中学校・高校の時に解いた学校の問題とは違い、正解は一つではないからだ。
場合によっては、人の数だけ正解、というか、正義があり、自分の正義は必ずしも人の正義ではない。
「私は正しい事をやっている」という発言は、聞こえはよいが、他人にとっての「正」を、踏みつぶしている場合もある。

僕自身、自分をだまさず、人を騙さず生きているつもりだが、5年前、10年前 etc.を振り返ると、その時の自分の言動に腹が立つ事がある。
今でも、暫く前にした自分の言動の幾つかを、毎日反省したりしている。
だから、ちょっと前の自分は嫌いだし、あと暫く経ったら、今の自分を嫌いになるのだろうか。
よく言えば成長。
別の言い方をすれば、人間反省の連続だ。

ただ、そんな中でも、日々、何が正しいのか(自分にとっても、人にとっても正しいか)を、判断する必要がでてくる。
僕にとって、その基準があるとしたら、それは、その判断をした時に、自分は、胸を張っていられるか、という事だと思う。

ずるをしたら、人をだましたら、胸を張って生きていけなくなる。
だから、判断に困った時、「その行動をした時に、胸が張っていられるか」を考える。
そして、その結果(判断の正しさ)は、人が判断するものであり、若しかしたら、暫くあとの自分自身が気付くものであろう。

日本の卵が買えない

一週間スーパーに行っていないので、状況が違うかもしれないのですが・・・

鳥インフルの関係の様で、日本の卵が売っていない。

数週間前にCity Superに行ったら日本の卵が無い。
その時は、まだ買い置きがあったし、他の買い物もたくさんあったので、「見落としかもしれないが、時間が無いから今度買おう」と思って引き揚げた。
一週間前にJuscoに行ったら、やはり日本の卵がない。
これはさすがにおかしいと思い、聞いてみたら、日本の鳥インフルの関係で、香港では日本卵は輸入禁止という事だ。

そこに有ったのは、香港卵、タイの卵、韓国の卵だったので、う~んと考えて、生卵を食す文化がある韓国卵を購入した。

ただ、使ってみると、思った以上に日本の卵と味が違う。
日本そばに落すには(月見そばにするには)ちょっと違うなあ、という味だった。

20年前に、福州の路上で卵を買って、中国人の同僚に、「生で食べるのはやめなさい!」と何度も言われても(たまごご飯などで)生卵を食べ続けた僕も、年齢と共に、随分常識人になったようだ。
味も気にするし、衛生も気にする(生食文化がないところの卵はやはり食べにくい)。

そんな訳で、麺に卵を入れるのは、暫定的に我慢。
卵好きの僕にとっては辛い。

輸入解禁になる日を、一日千秋の思いで待ちわびる僕である。

寒くて目が覚めた

昨日、広州⇒東莞⇒香港と移動した。
香港に着いた時は、「広州・東莞と比べて暖かいなあ」という気がしたのだが、今朝は寒さで目が覚めた。

香港では通常の事であるが、家に暖房機能がないのと、サービスアパートメントに備え付けの布団が薄いのが原因だ。
セーターを2枚着て、靴下も履いて寝たのであるが、朝は寒くて耐えられず、内から温めようと、お茶を飲んでラーメンを食べた。
それでも耐えられず、ダウンジャケットを来て、再度、毛布に包まりふるえながら寝た。

気温は10度程度の様で、日本の感覚であれば、さほど特筆するレベルではないのだが、暖房設備の無さが身にこたえる。
また、香港では気温が10度を切ると凍死者が出るという。
暑い場所での一ケタ台の気温は、そのくらいのインパクトがある。

とおあれ、今日は、寒さのあまり活動したくない気分だ・・・

血筋というのは・・・

僕が社会人になった時に、父親が、「俺の息子だから、ちゃんと組織の中でやっていけるか心配」と言ったという話を聞いた事がある。

ただ、僕が大学時代に見た父親は、自分を律して仕事に徹していた、立派な会社員だったが。
父親が心配したのは、僕が小学校の頃、父親自身がオーナー社長に意見して、会社を辞めざるを得なくなった事を踏まえての事だろう。
その言葉を母親経由で聞いた時は、既に会社に入って半年程度たった頃で、「大丈夫だよ。自分がどれだけ教科書通りの会社員をやっているか見せてあげたいものだよ」と答えたものだ。
実際、数日前に書いたような配属先で、自分を殺して仕事をしていたし。

ところが僕も、21年半会社勤めを上で、筋を通すために会社を辞める事になってしまった。
どう考えても理不尽な事を見過ごす事ができなかったのだ。
これは血筋というものかなあと思う。

まあ、僕は子供の頃から、ずっと父親を目標にして生きてきたので、同じ血が流れているのは悪くない気分だが。

オフィスコーヒー

当社で契約したのは小型の方

オフィスコーヒーのダイオーズの香港現地法人ができ、丸紅香港時代の元上司が、初代社長となった。
僕も、1日2~3杯はコーヒーを飲むので、先月、さっそく契約した。
元上司自ら機器を据付に来てくれたので、少々恐縮だ。

機器のレンタル料(コーヒー豆込み)は、大型機器ならHK$ 1,000/月(コーヒー豆200杯分付)、小型機器なら HK$ 800/月(コーヒー豆150杯分付)という事で、これだと、HK$5/杯という価格。
更に、コーヒー豆の追加はHK$ 2/杯で、上記基本料金に含まれるコーヒー豆も、カップや砂糖が不要であれば、増量してもらえる様だ。

毎回、1杯分の豆を挽くのでなかなか本格的だし、カプチーノも飲める。
スターバックスと同レベルの味を謳っているようだが、ミネラルウォーターを使ったりすると、確実に、こちらの方が美味しくなるであろう。
起業早々スターバックスが飲めなかった、という思い出話をすると、「これなら飲めただろう」と切り返されそうだ。

という事で、60才を過ぎて、自ら地下鉄に乗って機器を据付に来てくれた元上司に敬意を表して、ブログで紹介する事にした。
ただ、安くておいしいので、これは本当にお勧めです。
是非!

水野の紹介(ブログで見た)と言っても、安くはならないと思いますが、ちょっと融通はきかせてくれるかもしれません(愛想がよくなる程度だったらごめんなさい)。
連絡先は、以下の通りです。

福光博一 (Fukumitsu Hirokazu)
ダイオーズ香港(Daiohs Hong Kong Limited)
電話: 2877-7229 ファックス: 2877-7230
E-mail fukumitsu.hk@daiohs.com


東莞市来料独資転換説明(その3)

来料独資転換の東莞市と日系企業定期交流会(第7回)の内容解説その3(最後)。
来料加工の今後に付いて。

東莞市政府の回答は、僕がかねてから発言しているのと同じ内容で、「来料加工の制限はないが、加工廠は制限する」というものだ。
ただ、加工廠の制限に付いては、深圳市の対応とは違い、「2012年までしかダメと言う事はない(今後も継続は認める)。ただ、加工廠に対する優遇は無くなっていくので、却って不利になるから勧めない」というものだ。
実際に、ここ数カ月で来料加工廠が新規認可された実例が幾つかあるようで、経営期限もかなり先まで発給されている模様。
この段階で、来料加工廠を作る企業も凄いが・・・

尚、連絡会では、「独資転換後も来料加工は可能」と言う発言を、何度もしていた。
転換企業数社に実例を聞くと、確かに、来料でもいいとは言われた様だ。
ただ、進料の方が良いからやめておけ、と必ず言われるので、結局、進料に落ち着いている模様。
これを振り切って、来料を選択したら、どの様な事が起こるかに付いては、今一つ実例少なく、判断ができない。