あと数時間で上海に。
野球風に言うのであれば、地獄のロードという感じの強行軍を続けているが、明日の上海での講演会をこなせば、ちょっと一息つけるはず。
もうひと頑張り。
ただ、何れにしても、香港とシンガポールという、僕の今までの本とは若干違う分野の本を、このタイミングで出せたのは、僕にとって幸運だったのではないかと思う。
僕の軸足は、今後も中国に置く、という点は、今までもブログで何回か書いたが、会社の業務範囲自体は、(中国を主軸としつつ)アジアに拡大していく事は、2006年から決めていた。
この本の出版が、ひとつのきっかけになる気がする。
まずはコンテンツ分野からという事で、チェイスチャイナ(チェイスチャイナ&アジアにサイト名を変更予定)は、今年に入り、アジア関連のコンテンツの充実を図っている。
中国のコンテンツと東南アジアのコンテンツでは、深さは違うが、それは、今までたくさんの中国関係専門家が行ってきた知識の蓄積の差だ。
東南アジアは(中国と比べて)専門情報が少ないだけに、生の情報が求められている。
それを、なるべく幅広く、オンタイムに発信できる態勢を整えていきたい。
メディアではないので、あくまでも、会計税務、法律、外貨管理、通関、進出関連法規、インフラ情報などに主軸を置いた専門情報という意味だが。
僕が中国コンサルティングを初めて12年。
暦が一つ回って、軌道に乗ったと思ったら、また、新しい分野に手を伸ばしていかなくてはならない。
会社も一つの命。
産み落とされた時から、成長を求めるのは、自然の摂理なのかもしれない。
適正な拡大を求めていくのは、会社経営の宿命と言えるのであろうか。
こんな感じで、2週間で、500人以上の方とお会いし、話ができる。
これは、僕自身としても大変有意義な事だ。
先週の上海・蘇州、そして、今週の横浜市のセミナーで、お会いした方からよく聞いたのが、中国に問題があるのは確かだろうが、それを割り引いても、今の日本の報道はあまりに偏り過ぎだ(実際に、中国で生活している自分たち=日本人の実感と合わない)という意見。
中国も同様だが、結局、日本・中国の報道が、相手を悪者にすべく煽り立てている感があり、ある意味、子供の喧嘩かと思う事もある。
良い部分も悪い部分も含めて、冷静に、今ある姿を伝えなければ、世論が歪む。
そして、国民感情が、悪意に固まってしまう。
これは、自国にとっても有害で危険な事だ。
中国で昨年行われた破壊行為は許せないが、この様な一部の人間の悪意を全体の姿だと思い、大部分の良識や善意が見えなくなりがちだ。
これを、善は善、悪は悪という、公平で客観的な姿を伝えるのが、報道の役割ではないかと思うのだが。
日本にも中国にも、この良識を望みたい。
香港から移動したので、日本が一層寒く感じる。
体が鍋を求めてやまない。
水曜日の宴席では、焼き鳥屋を選定したが、鍋が有ったので、先ず鍋を食べる事に。
赤味噌味の鶏鍋という、如何にも名古屋っぽいメニューを頼んだが、八丁味噌ではなかったのが少々残念。
ただ、鍋はおいしかった。
今年に入って、講演会に加え、クライアント企業様の訪問、クライアント企業様限定の無料ミニ定期講習会などを企画し、情報提供の頻度・内容も充実させる様、努力している。
これは、この様な環境でも、ビジネス上の影響がほとんどない事から、改めてクライアント企業様に対する感謝の気持ちを形にしたい(すべきだ)と考えてのもの。
こういう時こそ、同一価格でサービスの質を上げるべきだと思う。
また、クライアント様以外でも、なるべくたくさんの方々と話をする機会を持とうとしている。
体はきついが、僕が動くと、安心感からか、部下が明るく、前向きになってくるのが分かる。
やはり、上がまず動かないとだめだという事を、改めて認識させられた。
会社は発展途上。
まだ、のんびりできる身分ではない。
いま自分が置かれた環境に、やりがいを感じで、走れるところまで走ろう。
これはたまごの油揚げ包み焼き。
素材としては、如何にも僕好みのものだが、期待が大きかっただけに、インパクトはいまいち。
たまごがもう少し固い方が良かったかな。
鍋に日本酒を堪能した一夜であった。
今日は、最寄りの税務署に行って、確定申告をしなければならない。
そのため、昨晩は、深夜まで証憑書類を整備して、申告書の作成に没頭していた。
これから税務署に出発。
ただ今キャセイラウンジ。
いつもはヌードルバーでは、担担麺を食べるのだが、今日は違う種類の麺を食べてみた。
さて、日本に移動だ。
日本では、講演会5件。
一口に海外展開と言っても、製造もあれば、販売もある。
更には、役務やノウハウの提供で利益を回収する事も考えられる。
何れの形態かで、必要な人員、投与する資金、リスクの種類・大きさ等はまったく違う。
この点を、十羽一からげで議論しても意味がなく、今後の事業計画を明確にした上で、どこで何をすべきか分析すべきであろう。
例えば、ASEANで作って中国で売る、というのも一つだし、中国にノウハウ提供してロイヤルティを取るのも一つの方法である。
つまり、必ずしも中国に拠点を作らなくても中国ビジネスはできる訳で、企業は、状況に応じて、どの様に中国、東南アジアと向き合い、利益を極大化していくかを考えればよい。
何れにしても思うのは、10数年前の、中国進出を煽る日本の報道も偏っていたが、現在の東南アジア礼賛の報道も偏っている。
報道の通りに動いても、企業として明るい未来が待っているとは限らない。
結局、企業・個人が、報道を鵜呑みにせず、自分の目と頭で分析し、判断する習慣をつけなくてはならないという事だろう。
昨日(23日)は、朝7時50分に虹橋駅に集合して蘇州に移動。
蘇州日本人会で講演(朝10時~12時半)。
虹橋駅を使用するのは初めてなので、迷っては大変と、朝6時半にタクシーに乗り、7時に駅に到着。
集合は、地下鉄駅のホームなので、それを探して30分歩き回る。
僕が方向音痴な事もあるのだが、なんと巨大な施設だろうか。
今回の共同講演者である、蝶理の井上中国総代表、NNA(共同通信グループ)の江上編集長、当社松本高級顧問と一緒に新幹線で移動。
30分であっさり蘇州に到着。
居眠りする間もない。
江上さんも僕も酒好きなので、深酒して遅刻してはまずい、というプレッシャーで、前夜は酒を控えて早寝した、という点で、行動が一致していた。
思えば、蘇州では、5年以上講演をしていない。
2007年に、蘇州総合保税区が開設された際(保税物流中心B型・輸出加工区から昇格)、蘇州総合保税区の管理委員会・シンガポール工業園区と共同で、お披露目セミナーを開いて以来。
こんな形で蘇州の日系企業の方々にご挨拶ができたのは、大変有りがたい事だ。
昨年末の恵州日本人会での講演に続き、今回もおぜん立てをしてくれたのは松本顧問。
こういうセッティングは、各地の日本人ソサエティとのネットワーク、経験、それなりの年齢がないとできない事で、僕自身でも難しい面がある。
先輩顧問は頼りになる。
蘇州では、土曜日の朝10時からの講演であるにも拘わらず、50人の会場に満員の出席を頂いた。土曜日の朝というのは、僕自身が聞く立場だったら、まず参加しないであろうから、感謝に絶えない。
また、講演会でも懇親会でも、たくさんの方が、僕の著書を読んでくれていたり、講演会を過去に聞いてくれており、温かく迎えて頂けたのは、心から嬉しかった。
懇親会を終えると、浦東空港に車で移動し(2時間半)、香港に移動。
疲労で機内では完全熟睡。
昨日までの3日間で、面談14件、宴席2件。
そして、ブルームバーグの電話取材を30分。
目いっぱい詰め込んだスケジュールであったが、クライアント様と交流が持てて楽しかった。
では、出発。