米中摩擦の新しい展開か

2020年6月1日の日経新聞、Daily NNA その他で、「米ブルームバーグ通信は1日、中国政府が米国からの農産品の輸入を一時停止するよう国有企業に指示したと報じた」という報道が有った。
これを見て思ったのは、「中国側が、はじめて攻めに転じたか」という感想である。いままで、米国が制裁を科し、中国がそれに対抗するという、攻撃は米国、守りは中国という形できたのが(報復関税合戦も、一貫してその図式)、初めて、中国が先手を打った感がある。
おそらく、米大統領の弱り目を目にして、今攻めれば勝てるという判断で、ピンポイントで、票田の農産物を突いてきた(報道を信じるならばであるが)。そして、まずは、国営企業に限定して、米中双方の逃げ道(であり、次の攻め手)を残してきた。

ことの是非は、外交問題だけに、とやかく言うつもりも、それに足る情報も持ち合わせていないが、「将棋の指し手のようだな」というのが、不謹慎ながら、その感想。
そして、もう一つ言えるのは、中国側としては、おそらく、それにあたり、十分な情報が有っての判断であり、米国大統領選の結果も見据えて勝てる、若しくは、合意ができる(最悪の状況は防げる)という判断だろうが、万一、最悪決裂して、世界二分も辞さない姿勢の表れならば困るな、という事である。
こうなると、もう、両者の差し手を見守るしかなくなってくる。

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