俏江南で優雅に四川

延安路の俏江南とエントランス

僕は辛い物が好きだ。
重慶・成都で本場の四川料理を何度も食べたが、周りでヒーヒー喘ぐ仲間たちをしり目に、淡々と食べたものだ。
レトルトカレーのLeeの30倍も、まったく問題なく食べられる。
「それがどうした」と言われると、どうでもないのであるが。

学生の頃は辛い物を好んで食べた記憶がないし、新入社員の頃は、「何十倍カレーを食べた!」と自慢している同期を、「ふふん」という目で見ていたくらいだ。
いつかはわからないが、30才を過ぎてから味覚が変わったのであろう。

そんな訳で、四川料理はよく食べる。
何故か湖南料理は口に合わないのだが。

四川料理というと、安いというイメージが強い。
部下に食事を奢る時、いつも四川料理だと、「あの人はケチだ」という噂が立つくらいだ。
ただ、時代は流れる。
高級な四川料理もずいぶんできてきた。

そんな一つの俏江南に行ってきた。
店構えからして高級だ。

口水鶏と海老炒め

思い起こせば、台湾研修生の時、昼食は週に3度は、「老郭」という四川料理だった。
研修生3人で、最初は注文できる料理がほとんどなかったので、「麻婆豆腐」、「エビの卵炒め」、「青菜の炒め」ばかり食べていた。
その頃の影響か、四川料理に行くと、自動的にその3種類の料理を注文したくなる。

今回は、ちょっと変化をつけて、口水鶏とエビ炒め。
口水鶏は、食べるとじわじわと辛さが来る。
最初は余裕だが、食べ進むと口と喉に刺激が来る感じだ。

ただ、肉も良い部分だし、美味しいのは確か。

麻婆豆腐と菜心の炒め

麻婆豆腐の38元というのが、この店では非常に良心的な価格に見えてくる。
ご飯を頼むとたいそう上品な量。
一人で二膳食べて、やっと、「まあ、お腹が膨れなくもない」という感じ。
上品だ。
そして、菜心の炒め。

これにビール2本とワイン一本を頼んで、1,100元(二人)。
四川料理がそんなに高いなんて!という人がいそうだが、カテゴリーが違うから致し方あるまい。
優雅に楽しむ四川料理だ。
その意味ではよい店であった。

麻婆豆腐を白米でかっ込む様な店も、それはそれで惹かれるが。

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