拠点数と人の縁

来月(9月)から、深圳法人(深圳水野企業管理諮詢有限公司)が営業を開始する。
2008年9月に香港法人を作り、その後、上海⇒広州⇒日本(合弁会社)⇒上海(記帳代行)⇒日本(駐在員事務所)⇒深圳という感じで、5年間で7拠点を設立した。
華南では、香港、広州、深圳と、3拠点体制になる。

思い出すのは、2000年に、丸紅香港法人の経理部長として仕事をしていたころ。
その時は、経費節減の号令がかかっていたので、やはり3法人態勢であった、香港、広州、深圳に対して、「電車で2時間の距離に、3法人は多すぎる。1法人削減すべき」という様な発言をしていた。
ただ、最近思うのは、サービス業というのは、顧客の近くにいる事が重要で、能力・サービスが同じであるならば(若しくは、若干劣っていても)、近くにいる方を顧客は選択するという事である。
北京と天津、上海と蘇州も同じ事が言えるが、広州と深圳も、電車(和階号)で1時間とは言え、顧客側に立ってみれば、その距離は遠い。
僕も、「深圳に法人を作らないのですか」とよく聞かれていたが、この念願がやっとかなった形だ。
来年は、できれば、華北に進出したいところだが、この点は、人の縁もあるのでまだ断言はできない。

例えば、丸紅時代の部下が僕に付いてきてくれ、上海、広州、日本を任せられるから、今の拠点運営が成り立っている。
新設する深圳も、用語集を共著した事がきっかけとなった斉藤さんが、総経理となってくれるので、設立が叶った。
こんな感じで、安心して任せられる人間がいなくては、組織だけ作っても上手くいかない。
それもあって、起業して5年で7拠点が精一杯だった、というのが正直なところだ。

新たな拠点を出していくには、人間関係・信頼関係の構築がまず先。
ただ、拠点展開の必然性は、十分認識しているので、この点、引き続き積極性を持ってプランニングしていこうと思う。