12月11日のみずほ総研セミナーの内容

来週(12月11日)のみずほ総研主催のセミナーは、最終的に以下の通りの内容となり、レジュメを提出した。
内容を調整した部分もあるけれど、最初にブログで紹介した内容は、全て織り込んであるのでご安心を。
内容が、あまりに盛りだくさんなので、第3部は参考資料とした。
第1部と2部を5時間で。第3部の注意を要する点(レジュメを読んだだけでは分かりにくい点)を、1時間程度で解説する予定。
今回は、過去最高にレジュメに凝ったし、一問一答形式にしたので、あとで辞書・資料替わりに使って頂ければと思う。
ビジネスモデル・エグジットモデルをパターン化し、個々の場合の税コストをしっかりと書いたので(当然、外貨決済、通関、政府機関での登記手続きなども)、特に、財経担当者の方には、是非聞いて頂きたい内容。


ビジネスモデルで解説する中国ビジネスにおける利益回収・税コスト・通関管理のポイント送金手続や決済、通関手続、利益回収、注意したい法制度や税務上の問題についてビジネススキームごとに実践解説

第1部 中国の税制・外貨管理・通関上の原則(初級編)
Ⅰ.中国の税制の基礎(企業所得税・流通税・その他)
1.中国には、どの様な税金がありますか?
2.企業所得税の概要を教えてください。
3.流通税の概要を教えて下さい。
4.増値税と営業税の課税方法の違いを教えてください。
5.増値税の一般納税人と小規模納税人は、どの様な違いがありますか?
6.非居住者に対する源泉徴収課税の内容を教えてください。
7.個人所得税の概要を教えてください。
8.外国人に対する個人所得税の特例はありますか?
9.非居住者(出張者)に対して、個人所得税は課税されますか?

Ⅱ.流通税改革(増値税と営業税の関係)
1.流通税改革とはどの様な内容でしょうか。
2.なぜ、流通税改革を行うのでしょうか。
3.流通税改革が実施されると、納税者は有利になりますか?
4.流通税改革における一般納税人と小規模納税人の違いを教えて下さい。
5.流通税改革における輸出免税・ゼロ税率の概念を教えてください。

Ⅲ.租税条約と活用上の注意点
1.日本と中国の租税条約はどの様な内容でしょうか。
2.香港子会社の社員が中国でビジネスを行う場合、租税条約は適用されますか?
3.租税条約の適用を受ける場合、事前手続が必要でしょうか?

Ⅳ.外貨管理の基礎(対外決済の注意点)
1.貨物代金決済の管理はどの様になっているのでしょうか。
2.ユーザンス取引や前受・前払は可能ですか?
3.非貿易項目の送金方法を教えてください。
4.資本金の払込みと換金に付いての管理を教えてください。
5.中国の現地法人の借入制限を教えてください。

Ⅴ.人民元対外決済(人民元を活用した貨物代金・役務費の受払いと投融資)
1.人民元対外決済の現状
2.人民元による資本金払込みは可能ですか?
3.人民元のクロスボーダー借入は可能ですか?

Ⅵ.保税区域の特徴(保税区域の特徴と活用のメリット)
1.保税区域とはどの様な場所でしょうか。
2.保税区域には、どの様な種類がありますか?
3.保税区域を活用する際の外貨管理・税務上の注意点を教えて下さい。

第2部 日本企業の中国ビジネス展開(中国に法人を開設しない場合)
Ⅰ.中国におけるPE課税の法規と実務
1.PEとはどの様な概念でしょうか。
2.PE課税を受けるとどの様な問題が生じるのでしょうか。
3.中国のPE課税の特徴を教えてください。

Ⅱ.技術者派遣と指導料の回収
1.中国に出張者を派遣した場合、対価を受け取る事はできますか?
2.コンサルティング費を回収する場合の手続と税金を教えてください。
3.回収できる金額に制限はありますか?

Ⅲ.ロイヤルティの回収
1.中国企業からロイヤルティを受け取る事はできますか?
2.ロイヤルティの送金に関する手続と送金可能額を教えてください。
3.送金に際して、どの様な税金が課税されますか?

Ⅳ.コミッションの回収
1.中国企業からコミッションを受け取る事はできますか?
2.コミッションの送金に関する手続と送金可能額を教えてください。
3.送金に際して、どの様な税金が課税されますか?

Ⅴ.非居住者在庫(VMI)オペレーションの注意点と税務リスク
1.日本企業が中国国内で在庫を保有する事ができますか?
2.在庫保有でどの様な税金が発生しますか?
3.在庫保有に関する税務上の注意点(PE課税)を教えてください。
4.一日遊とはどの様な取引ですか?

Ⅵ.中国企業に対する加工委託
1.中国企業に加工委託をする場合、どの様な形態がありますか?
2.中国企業に加工委託をする場合のメリットは何ですか?
3.加工委託形式の利益の回収方法に付いて教えてください。

Ⅶ.機器販売及び据付役務(Supervising役務)形式に対する課税
1.中国国内で日本企業が工事を請け負う事はできますか?
2.機器販売と据付役務を組み合わせる場合、どの様な課税が行われるのでしょうか。
3.PE認定を受けると、どの様な問題が発生するのでしょうか。

<参考資料> 
Ⅰ.駐在員事務所の開設・運営上の注意点・課税
1.常駐代表処とは、どの様な組織ですか(活動範囲・人員・運営方法)?
2.常駐代表処を開設する場合の手続を教えてください。
3.常駐代表処はどの様な税金を納める必要がありますか?

Ⅱ.現地法人の設立と課税の原則
1.現地法人を設立する場合の注意点は何ですか?
2.現地法人の資本金の決め方と払込み方法を教えてください。
3.設備機械を購入・輸入する場合の、免税手続を教えてください。
4.現地法人が配当する場合の制限を教えてください。
5.現地法人の清算は難しいですか?また、剰余金の回収は可能でしょうか。
6.現地法人の出資持分を売却する事は可能ですか(手続と課税)?

Ⅲ.販売会社の設立と運営のポイント
1.販売会社を設立する場合、特別な注意点はありますか?
2.貿易権を取得するにはどうすればよいのでしょうか。
3.インターネット販売は可能ですか?
4.危険品を取り扱う場合の注意点を教えてください。
5.保税区貿易会社とはなんでしょうか。

Ⅳ.現地法人の分枝機構(支店・連絡事務所)開設と運営上の注意点・課税方式
1.現地法人の分公司とはどの様な組織ですか?
2.現地法人の分公司の特徴を教えてください。
3.分公司はどの様な税金を払うのですか?
4.企業所得税は、本支店(総公司・分公司)で、どの様に申告納税するのですか?
5.弁事処というのは、どの様な組織ですか?
6.投資性公司以外の現地法人が、再投資をする事は可能ですか?

1990年代のアジア

テイクアウトしたオムライス

昨夜は夜8時に広州到着。
9時半まで仕事をして、「はちべい」に軽い食事に行く。
ホンハム駅で電車に乗る前に、マクドナルドで食事を済ませていたので、ビールを飲んで、塩キャベツと揚げ出し豆腐を食べただけ。
上海に比べると、日本料理が高くてあまり美味しくない広州の中で、落ち着いて食事ができる貴重な店だと思う。
翌日の朝食用に、オムライスを持ち帰り。

店では、黒木亮の「アジアの隼」を読みながら、ビールを3杯。
如何にも有りそうな予定調和のストーリーだが、それが読んでいて心地よかった。

この小説の舞台が、1995~2000年頃の香港、ベトナムなので、自分の体験とマッチして懐かしかったし、あの当時の(今となってはちょっと異様な)雰囲気が、よく描かれていた。
香港の中国返還、アジア通貨危機。
投機資金が大量に流れ込んで、インドネシア、タイ、韓国その他の国々の為替、経済を滅茶苦茶にした。通貨を守った香港も、かなり体力を消耗した。
日本の山一證券や北海道拓殖銀行をはじめとする大企業が倒産した。
あの時の怖さや、「世の中、何かが間違っている(欧米の金融が、欲をむき出しにして世界を混乱させている)」という憤りを、久々に思い出した。
そして、インドネシアのスハルト退陣を求めた暴動で、華人が大量に殺され、インドネシアの日本駐在員も、シンガポール・香港などに避難した。
当時、香港に逃げてきた丸紅の駐在員を、若かりし日の僕は、旧カイタック空港まで迎えに行ったものだ。
その当時、現在進行形だった出来事が、今では歴史に形を変えている。
ただ、あの時の異様な熱気と恐怖、そして憤りは、忘れてはいけない感情だと、改めて思った。